- 30代で未経験の仕事に移るのは、やっぱり厳しい?
- 40代になったら、もっと難しくなるのでは
- 特別なスキルも資格もないけど、転職できるの?
- 辞めてから探すと、空白は何か月までなら大丈夫?
- 失業保険は何日分、いくらもらえるの?
- 最初の1か月は失業保険が出ないって本当?
- 貯金はいくらあれば、次が決まるまでもつ?
- 職業訓練を受けながら探すこともできる?
上記のような悩みに答えます。
30代・40代の未経験の転職は、年齢別の統計で見ると「ほぼ無理」と言われるほど少ないわけではありません。それでも不安が大きいのは、年齢で書類を落とされるのではないか、辞めてから決まらなかったら生活がもたないのではないか、という先が見えないからです。大手の転職メディアは「30代でもポテンシャル採用はある」「まずエージェントに登録」で話を進めますが、すでに辞めた人が失業保険を何日・いくら受け取れて、その中で何か月以内に決めればいいのかまでは逆算してくれません。そこで、年齢別の転職入職率、求人の読み方、空白期間の数え方という基本を押さえたうえで、自分の給付から「決める期限」を出す手順と、職業訓練・公的な窓口・民間の支援の使い分けまで、厚生労働省の統計と雇用保険法・職業安定法の原文で確かめながら整理しました。
30代・40代でも転職そのものは珍しくありません。令和7年の転職入職率は30〜34歳で男11.4%・女13.1%と、全体の9.9%を上回ります。辞めてから探すなら、自己都合の失業保険は加入10年未満で90日、しかも最初の1か月余りは出ないので、自分の日額と生活費の差から「何か月以内に決めるか」を先に決めておきます(2026年11月時点)。
2026年11月時点の制度で確かめています
20代の人は 20代の転職は辞めた後でも間に合う? を、まだ辞めるか迷っている人は 在職中に探すか、辞めてから探すか を先に見てください。
30代・40代の転職は数字でどう見えるか
30代・40代で転職する人は、統計の上でも少なくありません。厚生労働省の雇用動向調査では、令和7年の転職入職率は全体で9.9%でした。30〜34歳は男性11.4%・女性13.1%で、男女とも全体を上回っています。
転職入職率は、その年に前の職場から移って入った人の数を、常用労働者の数で割った値です。転職に挑戦した人のうち何割が成功したか、という「成功率」ではありません。それでも、同じ年齢の人がどのくらい職場を移っているかの目安にはなります。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 30〜34歳 | 11.4% | 13.1% |
| 35〜39歳 | 7.8% | 9.3% |
| 40〜44歳 | 7.3% | 10.5% |
| 45〜49歳 | 6.0% | 10.0% |
| 全体(男女計) | 9.9% |
- 男11.4%・女13.1%
- 男女とも全体の9.9%を上回る
- 男7.3%・女10.5%
- 女性は30代後半の9.3%より高い
表から読めることは2つあります。男性は年齢が上がるにつれて値が下がり、30〜34歳の11.4%が45〜49歳では6.0%になります。一方で女性は、35〜39歳の9.3%より40〜44歳の10.5%のほうが高く、年齢とともに一様に下がるわけではありません。概況には30代・40代の男女をまとめた値は載っていないので、「30代の転職入職率は◯%」と1つの数字で書かれていたら、男女どちらの値なのかを確かめてください。
たとえば30代後半の男性なら、同じ年齢層の値は7.8%で、30代前半の11.4%より下がります。それでも、職場を移る人がいないわけではありません。40代前半の女性なら同じ年齢層の値は10.5%で、全体の9.9%を上回る位置にいます。ただ、この統計には未経験の職種へ移った人だけの値はありません。「未経験の30代がどれだけ受かったか」は、この数字からは言えません。
編集部の整理では、ここでの数字は「年齢だけで道が閉じているわけではない」と落ち着くための材料です。そのうえで、未経験の職種に移るときに効いてくるのは、年齢そのものより、応募できる求人をどう見つけるかと、決まるまでのお金をどう持たせるかの2つです。
求人の年齢と「未経験可」の読み方

未経験で応募するときは、求人票の「未経験可」の文字より、入社後に何を任されて、どう教わるのかが書かれているかを先に読みます。応募できるかどうかは、求人票に書かれた条件で決まるので、年齢の欄と応募資格の欄を自分の目で確かめるのが出発点です。
「未経験可」と書かれた求人の数を示す公的な統計は、この記事では確かめていません。だからこそ、求人ごとに中身を確かめるしかありません。「未経験可」と書く以上は入社後に教える前提のはずですが、求人票だけでは教える仕組みがあるかは分かりません。仕組みが書かれていない求人は、面接で確かめる意味があります。
- 応募資格の欄に、年齢・経験年数・資格の条件があるか
- 入社後に任される仕事と、最初の数か月の教わり方
- 研修の期間と、仕事を教える担当がいるか
- 給与の幅と、試用期間中の条件
- 残業の見込みと、休日の決まり方
求人に年齢の条件が付いている理由は、求人ごとに違います。気になる求人があれば、その求人票を持ってハローワークの窓口で「この年齢の条件は、どういう理由で付いていますか」と聞いてみる方法があります。
たとえば30代後半で事務職から介護職に移りたい人なら、「未経験可」に加えて、入社後の研修や、現場で教える担当が付くかが書かれた求人を先に選びます。同じ人でも、研修の記載が無く「すぐに現場へ」とだけある求人は、面接で最初の1か月の過ごし方を聞いてから決めます。40代前半で営業から倉庫の管理に移りたい人なら、応募資格の欄に経験年数の条件が無いかを先に見て、条件がある求人は外して探す時間を減らします。
迷ったら、気になる求人を3件ほど印刷して、上の5つの項目に印を付けてみてください。書かれていない項目が多い求人ほど、面接で聞くことが増えます。
辞めてから転職先を探すときの空白
辞めてから探す人が数えておく「空白」は、2つあります。1つは履歴書に残る、退職日から入社日までの期間です。もう1つは、給料も失業保険も入らない「無収入の期間」で、こちらは退職日の翌日から最初の振込までです。
空白期間が何か月までなら不利にならない、という数字は、この記事で確かめた公的な資料にはありません。応募先に聞かれたときのために、その期間に何をしていたかを一言で言えるようにしておくと答えやすくなります。一方で無収入の期間は、離職理由と申込みの日で長さがはっきり決まり、貯金の減り方に直接効きます。2つを分けて考えると、何を準備すればいいかが見えます。
- 履歴書の空白:退職日から次の入社日まで。期間の中身を一言で言えるようにしておく
- 無収入の期間:退職日の翌日から、最初の振込(失業保険)か最初の給料日まで
- 受給資格:離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上あるか
- 辞めてから申込みまで:この日数は、そのまま無収入の期間に足される
失業保険を受けるには、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることが必要です(雇用保険法13条)。入社して間もなく辞めた人や、雇用保険に入っていない働き方が長かった人は、ここを満たしているかを先に確かめます。満たしていなければ、無収入の期間は次の給料日までまるごと続くことになります。
たとえば30代半ばで、自己都合で辞めてからしばらく休み、それからハローワークに行った人は、休んだ日数がそのまま無収入の期間に上乗せされます。同じ人が退職の翌週に申込みをしていれば、上乗せはその数日で済みます。休む期間を取りたい人は、それが無収入の期間を伸ばすことを分かったうえで決めてください。
在職中に探して退職日の翌日に入社する道もあり、そのほうが収入は途切れません。どちらが自分に合うかは 在職中に探すか、辞めてから探すか で比べられます。すでに辞めた人は、まず退職日と申込みの日を手帳に書き、無収入の期間がどこから始まるかをはっきりさせてください。
失業保険は何日・いくら・いつから

自己都合で辞めた一般の離職者の場合、失業保険(基本手当)の日数は加入期間だけで決まり、年齢は関係ありません。被保険者期間が10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日です。
雇用保険法22条1項は、一般の受給資格者の所定給付日数を、算定基礎期間(被保険者だった期間)の長さだけで分けています。30代で辞めても40代で辞めても、加入期間が同じなら日数は同じです。年齢で日数が変わるのは、倒産や解雇などで辞めた特定受給資格者と、就職が困難な人の場合です。
| 離職したときの年齢(特定受給資格者) | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 30歳以上35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
この表は、会社の倒産や解雇などで辞めた特定受給資格者だけに当てはまります。自己都合で辞めた一般の離職者は、年齢にかかわらず90日・120日・150日のどれかです(就職が困難な人は別の日数になります)。どちらにあたるかは離職理由で変わるので、受給資格の決定のときにハローワークで確かめてください。45歳を境に日数の違う人がいる理由や、40代・50代の日数の細かい見方は 仕事を辞めたい40代・50代の失業保険 にまとめています。
1日あたりの額(基本手当日額)は、辞める前の賃金日額に給付率をかけて出し、60歳未満では賃金が低い人ほど率が高く、80%から50%の間で決まります。日額には年齢ごとの上限があり、2026年8月1日からは30歳未満7,450円、30歳以上45歳未満8,270円、45歳以上60歳未満9,110円です(厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」)。
いつから受け取れるかは、離職理由で変わります。ハローワークで求職の申込みをしてから待期の7日間があり、2025年4月1日以降に正当な理由なく自己都合で辞めた人は、そのあとに給付制限がかかり、厚生労働省の案内では1か月です(雇用保険法33条は、1箇月以上3箇月以内で公共職業安定所長が定める期間としています)。退職日からさかのぼって5年のうちに、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けている人は3か月です(厚生労働省「自己都合離職者の給付制限について」)。会社都合などで給付制限がかからない人は、待期のあとから支給の対象になります。給付制限の数え方は 給付制限1か月はいつから で確かめてください。
たとえば30代前半で、同じ会社に8年勤めて自己都合で辞めた人は、日数は90日です。同じ年齢でも、会社の倒産で辞めた人なら180日になります。どちらの人も、日額の上限は30歳以上45歳未満の8,270円で、実際の日額は辞める前の賃金で決まります。自分の日額と日数は 失業保険の計算ツール に辞める前の給料を入れると出せるので、次の項の逆算はそこから始めます。
転職を何か月で決めるか逆算する
辞めてから探す人が最初に決めるのは「どの仕事に応募するか」より、「何か月以内に決めるか」です。期限は、自分の失業保険の日額と日数、月の生活費、手元の貯金の3つから逆算します。
期限を先に決めるのは、未経験の転職では、決まるまでの月数が読みにくいからです。辞めてから次が決まるまで何か月かかるかについて、この記事で確かめた公的な数字はありません。平均に頼らず、自分の数字で「ここまでに決まらなければ条件を見直す」という線を引いておけば、焦って合わない求人に決めることも、貯金が尽きるまで同じ探し方を続けることも避けられます。
- 1日額と日数を出す計算ツールで基本手当日額と所定給付日数
- 2入金が始まる時期を見る申込み、待期7日、自己都合なら給付制限1か月のあと
- 3月の不足額を出す月の生活費から、月に受け取る額を引く
- 4もつ月数を数える手元の貯金を、不足額で割る
- 5早く決まった場合を見る支給残日数が3分の2以上なら70%の再就職手当
例(どれも編集部の仮定の数字):基本手当日額6,000円・所定給付日数90日・月の生活費25万円・手元の貯金100万円・自己都合で給付制限1か月
- 最初の1か月余り(待期と給付制限):受け取りは0円。生活費25万円がそのまま貯金から出る
- 受給中の約3か月:受け取りは月に約18万円。不足は月7万円で、3か月で21万円
- 受給が終わるまでに減る貯金:25万円+21万円=46万円。残りは54万円
- 受給が終わったあと:月25万円ずつ減るので、残り54万円でもつのは2か月余り
- 給付制限中に決まった場合の再就職手当:6,000円×90日×70%=378,000円
この例の人なら、退職から半年あまりで貯金が尽きる計算になります。だから「受給が終わる前、退職から4か月目までに決める」を第一の期限にし、そこで決まらなければ、応募する職種の幅を広げるか、職業訓練に切り替えるかを考える、という順番が立てられます。生活費が月20万円の人なら不足は小さくなり、期限は後ろにずらせます。貯金がもっと少ない人は、受給中に決めることが前提になります。
早く決まれば、残りの日数分の一部が再就職手当として戻ってきます。待期が終わってから就職したこと、就職日の前日までに失業の認定を受け、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることなど、ハローワークの案内にある8つの要件をすべて満たすことが必要です。給付率は、残りが3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%で、計算に使う日額の上限は、離職時60歳未満で6,745円(2027年7月31日までの額)です(ハローワーク「再就職手当のご案内」)。給付制限がある人は、待期が終わってから1か月の間は、ハローワークか職業紹介事業者の紹介で決まった就職でないと対象になりません。要件の全体は 再就職手当の条件 で確かめてください。
貯金で何か月もつかを細かく数えたい人は、お金がないまま辞めたいとき に、生活費の出し方と入金の日の見方をまとめています。期限が決まったら、手帳のその月に印を付け、家族がいるなら同じ日付を共有しておきます。
未経験で入りやすい入口は訓練と窓口
未経験の職種に移るときの入口は、求人に直接応募するほかに、職業訓練で技能を身につけてから応募する道と、ハローワークの窓口で相談しながら探す道があります。辞めてから探す人にとっては、どちらも失業保険の手続きと同じ場所から始められるのが利点です。
職業訓練は、離職した人が次の仕事に必要な技能を身につけるための国の仕組みです。2025年4月1日以降に受講を始めた教育訓練などを、離職日前1年以内に受けていたか、離職日以後に受けている人は、自己都合でも給付制限が解除されます。対象は、教育訓練給付金の対象となる教育訓練、公共職業訓練等、短期訓練受講費の対象となる教育訓練、これらに準ずるものとして職業安定局長が定める訓練の4つです(厚生労働省「自己都合離職者の給付制限について」)。
- 職業訓練:技能を身につけてから応募したい人。受講指示や給付制限との関係は先に窓口で聞く
- わかものハローワーク:正規雇用を目指すおおむね45歳未満の人が対象で、すべて無料
- 各ハローワークの窓口:求人の検索と紹介、相談を受けられる
- 資格の勉強:応募したい職種の求人票に、その資格が条件として書かれているときに絞る
わかものハローワーク(わかもの支援コーナー・わかもの支援窓口を含む)は、求人の検索、相談、履歴書や面接の指導を無料で受けられる窓口です(厚生労働省「わかものハローワーク ご案内」)。設置されているのは一部の地域で、45歳を過ぎた人は通常の窓口が入口になります。
たとえば30代後半で、事務職から経理に移りたいが簿記の知識がない人なら、経理の訓練コースがあるかを窓口で聞き、訓練を受けながら応募する形が考えられます。「一発逆転できる資格」を探している人は、先に応募したい職種の求人票を10件ほど見て、資格が条件に書かれている求人がどれだけあるかを数えてください。条件に書かれていない資格のために何か月も勉強するより、訓練や応募を先に進めたほうが、決める期限に間に合います。訓練の種類と給付制限・延長の条件は 失業保険をもらいながら職業訓練は受けられる? にまとめています。
窓口に行くときは、辞めた職場の在籍期間が分かるもの、履歴書の下書き(書きかけでよい)、移りたい職種の候補を2〜3個書いたメモを持っていき、「未経験で応募できる求人と、使える訓練を知りたい」と伝えてください。
民間の就職支援を使う条件
民間の就職支援は、応募する職種を一緒に絞る、書類を直す、面接の練習をする、応募先との日程を調整する、のうち自分ひとりでは足りない部分があるときに使います。職業紹介の許可を受けた民間の事業者は、法律で求職者から手数料を取らないのが原則です。
職業安定法32条の3第2項はこう書いています。
有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。ただし、手数料を求職者から徴収することが当該求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、同項各号に掲げる場合に限り、手数料を徴収することができる。
例外にあたるのは省令で決められた場合だけなので、登録の前に、利用規約か「よくある質問」で求職者の料金を確かめておけば足ります。未経験向けの支援には、紹介の前に講座や研修を組み込んでいるところもあるので、その講座が無料か、受けないと紹介を受けられないのかも、あわせて確かめます。
| 任せたいこと | 自分で足りる人 | 人に任せたほうが楽な人 |
|---|---|---|
| 職種を絞る | 移りたい職種が1〜2個に決まっている | 未経験で何から応募すればいいか分からない |
| 書類 | 前の仕事を、次の仕事に通じる言葉で書ける | 経験のない職種に向けた書き方が分からない |
| 面接の練習 | 未経験で移る理由を短く話せる | 話すと前の職場への不満になってしまう |
| 日程と期限の管理 | 決める期限から逆算して応募を進められる | 期限までにひとりで決めきれる気がしない |
たとえば30代前半で、販売職から営業事務に移りたいと決めていて、書類もまとめられる人なら、ハローワークの求人と自分での応募で足ります。反対に、30代前半で前職を辞め、事務・営業・ITのどれに向くかも絞れていない人は、最初の面談で「職種を絞るところから手伝ってほしい」と伝え、担当者がそこから付き合ってくれるかを見て続けるかを決めます。
担当者から応募を勧められても、応募するかどうかを決めるのは自分です。決める期限は自分の給付と貯金から出したものなので、面談の最初にその期限を伝えておけば、担当者に自分の都合を踏まえて進めてもらうよう頼めます。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
移りたい職種が決まっていて、書類も応募も期限から逆算して進められるなら、ハローワークの求人と自分での応募で足ります。未経験で何から応募すればいいか分からず、期限までにひとりで決めきれる気がしないなら、離職中の人も対象にしている就職カレッジのような支援が合います。公式サイトでは18〜35歳の男女の方を中心にしているので、35歳を超えた人は合わない可能性があり、申し込む前に自分の年齢で講座と紹介を受けられるかを確かめてください。
就職支援を使わなくていい場合
次に当てはまる人は、民間の就職支援を使わず、ハローワークの窓口と自分の応募で足ります。使うかどうかは、早く決まりそうかではなく、自分ひとりで足りない部分があるかで決めてください。
- 移りたい職種が決まっていて、求人を自分で探せる
- 前の仕事の経験を、次の仕事に通じる言葉で書類にまとめられる
- 職業訓練を受けてから応募すると決めていて、訓練先の就職支援を使える
- 地元で働きたく、ハローワークの求人で応募したい会社が見つかっている
- 担当者から応募を勧められると、自分の期限や条件がぶれやすいと分かっている
民間の支援は、求人の紹介を受けるたびに応募するかどうかを決める場面が増えます。未経験の転職では、自分の条件がまだ固まっていない段階で紹介を受けると、紹介される求人に合わせて条件のほうが動いてしまうことがあります。先にハローワークで相談して条件を言葉にし、足りない部分だけを民間に頼む順番でも遅くはありません。
たとえば40代前半で、地元の物流会社に移りたいと決めている人なら、地元のハローワークの求人と、気になる会社への直接の応募で十分に動けます。わかものハローワークの対象から外れる年齢でも、通常の窓口で求人の紹介と相談は受けられます。
未経験の面接での伝え方と家族への説明
未経験の職種の面接で伝えるのは、「なぜこの仕事に移りたいのか」と「前の仕事で身についたことが、ここでどう使えるか」の2つです。年齢を前置きにして謝るより、移る理由と使える経験を短くつなげたほうが、話を聞く側に伝わりやすいと編集部は考えます。
応募先が30代・40代の未経験者に確かめたいのは、経験の無さを補う意欲があるかと、入社後に教わる立場を受け入れられるかだと編集部は考えます。前の職場で年次が上だった人ほど、「年下の先輩から教わることになっても構わない」と自分から言えるかどうかが、話を前に進める場面があります。
- 移りたい理由を、前の職場への不満ではなく、次の仕事でやりたいことで言う
- 前の仕事で身についたこと(段取り・人との調整・数字の管理など)を1つ具体的に挙げる
- 入社後に教わる立場になることを、自分から受け入れると伝える
- 辞めてからの期間に、何をしていたか(訓練・勉強・応募の準備)を一言で言う
家族への説明も、同じ数字を使います。前の項で出した「何か月以内に決めるか」の期限と、その間に受け取る失業保険の額、貯金がいつまでもつかを紙に書いて見せれば、「いつまで無職なのか」という不安に日付で答えられます。年収がどれだけ下がるかは職種と会社で変わり、この記事で確かめた数字は無いので、応募先の求人票の給与の幅を見ながら、家計で許せる下限を家族と一緒に決めておきます。
たとえば30代後半で、営業から介護職に移る人が家族に話すなら、「失業保険は90日で、最初の1か月余りは出ない。だから退職から4か月目までに決めるつもりで、決まらなければ訓練に切り替える」と、期限と次の手を一緒に伝えます。面接では、「営業で身についた、相手の話を聞いて段取りを組む力を、利用者の方の対応で使いたい」と、前の仕事と次の仕事をつなげて話します。
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よくある質問
30代で未経験の転職は厳しいですか?
令和7年の転職入職率は30〜34歳で男性11.4%・女性13.1%と、全体の9.9%を上回っています。ただ、この統計には未経験の職種へ移った人だけの値はありません。厳しさは、応募できる求人を見つけられるかと、決まるまでのお金を持たせられるかで変わります。
40代の未経験はもっと厳しいですか?
40〜44歳の転職入職率は男性7.3%・女性10.5%です。男性は30代前半より下がりますが、女性は30代後半の9.3%より高く、年齢とともに一様に下がるわけではありません。40代は求人票の応募資格の欄を先に読み、条件に合う求人に絞って探す時間を減らします。
スキルや資格がなくても転職できますか?
未経験可の求人には、入社後に教える前提の求人があります。資格は、応募したい職種の求人票に条件として書かれているときに優先して取れば足ります。技能を身につけてから応募したい人は、ハローワークで職業訓練を相談してください。
辞めてから探すと、空白は何か月までなら大丈夫ですか?
何か月までなら不利にならないという数字は、この記事で確かめた公的な統計にはありません。応募先が気にするのは、その期間に何をしていて、いま働ける状態かではないかと編集部は考えます。お金の面では、自分の失業保険の日数と貯金から、何か月以内に決めるかの期限を先に出しておきます。
自己都合で辞めると、失業保険はいつから出ますか?
求職の申込みのあと待期の7日間があり、2025年4月1日以降に正当な理由なく自己都合で辞めた人は、そのあと1か月の給付制限がかかります。5年のうちに正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けている人は3か月です。職業訓練などを受けると、給付制限が解除される場合があります。
30代・40代は失業保険の日数が長くなりますか?
自己都合で辞めた一般の離職者は、年齢に関係なく、加入期間で90日・120日・150日のどれかです。年齢で日数が変わるのは、倒産や解雇などで辞めた特定受給資格者の場合です。
貯金はいくらあれば足りますか?
一律の金額はありません。最初の1か月余りは受け取りが0円になること、受給中も生活費との差が出ることを入れて、自分の日額と生活費で数えてください。日額と日数は計算ツールで出せます。
数字だけ、もう一度
- 30代・40代の転職:令和7年の転職入職率は30〜34歳で男11.4%・女13.1%、35〜39歳で男7.8%・女9.3%、40〜44歳で男7.3%・女10.5%、45〜49歳で男6.0%・女10.0%。全体は9.9%(男女別の値で、成功率ではない)
- 求人の読み方:「未経験可」の件数の公的な統計は無い。応募資格・教わり方・研修を求人票で確かめる
- 空白の数え方:履歴書の空白と、無収入の期間(退職日の翌日から最初の振込まで)を分ける。受給資格は離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上
- 失業保険:自己都合の一般の離職者は加入10年未満で90日・10年以上20年未満で120日・20年以上で150日(就職が困難な人を除き、年齢は無関係)。日額の上限は30歳以上45歳未満で8,270円、45歳以上60歳未満で9,110円。待期7日、2025年4月1日以降の自己都合は給付制限1か月(5年のうちに、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けていれば3か月)
- 期限の逆算:日額と日数、月の生活費、貯金から「何か月以内に決めるか」を先に決める。再就職手当は支給残日数が3分の2以上で70%、3分の1以上で60%
- 入口:職業訓練などで給付制限が解除される場合がある。わかものハローワークは正規雇用を目指すおおむね45歳未満が対象で無料
- 民間の支援:求職者からの手数料は原則として取れない(職業安定法32条の3第2項)。自分ひとりで足りない部分があるときに使う
- 使わなくていい場合:職種が決まっていて、書類も応募も期限から逆算して自分で進められるなら、ハローワークと自分の応募で足りる
- 面接と家族:移る理由と使える経験をつなげて話し、家族には期限と次の手を日付で伝える
30代・40代で辞めてから未経験の仕事を探すとき、最初に要るのは自信や資格より、「何か月以内に決めるか」という自分の日付です。計算ツールで日額と日数を出し、生活費と貯金から期限を引いたら、その期限に間に合う入口を、求人への直接の応募・職業訓練・窓口・民間の支援の中から選ぶ。この順番で動けば、年齢の数字に振り回されることも、気づいたときに貯金が尽きていることも避けられます。

