休職中の転職活動はしていい?傷病手当金が止まる場面と退職日・入社日の決め方

手帳と2本のペン
  • 休職中だけど、もう今の会社には戻らないと決めている
  • 休職中に転職活動をしても、会社との関係で問題にならない?
  • 傷病手当金をもらいながら面接に行ったら、支給が止まるのでは
  • 「働けない」かどうかは、誰がどうやって決めているの?
  • 内定が出たら、退職日と入社日はどう並べればいい?
  • 辞めた後も傷病手当金をもらい続けるには、何に気をつける?
  • 失業保険とはどちらを先に使えばいいの?
  • 転職先に、休職していたことは知られる?

上記のような悩みに答えます。

休職中の転職活動は、会社の決まりと、受けている給付の条件の両方にかかわる話です。迷いが深くなるのは、「働けないから休んでお金を受けているのに、次の仕事を探していいのか」という引っかかりが、自分の中で整理できないからです。転職メディアでは「休職中でも転職活動はできる」「伝え方の例文」「エージェントに相談」で話を進めますが、傷病手当金の条件である「働けない(労務不能)」と活動がどう関係するか、退職後も受け続けるための条件、失業保険をいつ使うかを、時間の順に並べてはくれません。そこで、就業規則・傷病手当金・失業保険という基本を押さえたうえで、内定が出てからの退職日と入社日の並べ方まで、健康保険法・雇用保険法の条文と厚生労働省・協会けんぽの案内で確かめながら整理しました。

先に答え

休職中の転職活動を直接決める法律の規定は見当たらず、まず自社の就業規則を確かめます。気をつけるのは傷病手当金で、支給の条件は「仕事に就けない(労務不能)」ことです。主治医に働ける時期を確かめてから動き、内定後は退職日に出勤しないなど継続給付の条件を守って退職日と入社日を並べます(2026年11月時点)。

2026年11月時点の制度で確かめています

傷病手当金の額と受けられる期間は 傷病手当金はいくら・いつまで で、辞めた後の失業保険の日額は 失業保険の計算ツール で先に出しておくと、このあとの順番を自分の数字で考えられます。

目次

休職中の転職活動を決めるのは就業規則

休職中に転職活動をしてよいかを、法律が直接決めている規定は見当たりません。休職という仕組みそのものが会社ごとの決まりで成り立っているので、最初に見るのは自社の就業規則です。

厚生労働省のモデル就業規則の解説は、休職を「業務外での疾病等主に労働者側の個人的事情により相当長期間にわたり就労を期待し得ない場合に、労働者としての身分を保有したまま一定期間就労義務を免除する特別な扱い」と説明し、そのうえで「休職の定義、休職期間の制限、復職等については、労基法に定めはありません」と書いています。休職の期間も、休職中に守ること(連絡の頻度・診断書の提出・期間満了の扱い)も、会社の規則で決まるということです。

出典:厚生労働省「モデル就業規則」

モデル就業規則は会社が規則を作るときのひな型で、法令ではありません。自分の会社の規則がひな型と同じ形とは限りません。就業規則で確かめておきたいのは、次の点です。

  • 休職の期間と、期間が満了したときの扱い(復職か退職か)
  • 休職中に会社へ報告すること(体調・通院・連絡の頻度)
  • 副業・兼業や、他社で働くことの扱い
  • 退職を申し出る時期の決まり(何日前までか)
  • 守秘義務(今の会社の情報を応募先に話さない)

たとえば、休職期間の満了が近い人と、休職に入ったばかりの人とでは、急ぐ理由が違います。満了が近い人は、満了したときに退職扱いになる規則かどうかで、自分から辞める日を決めるか、満了を待つかが変わります。休職に入ったばかりの人は、急いで活動を始めるより、まず療養の見通しを主治医と確かめる時間があります。

就業規則が手元に無ければ、人事か総務に「休職の規程を確認したい」とだけ伝えて写しをもらえば足ります。転職を考えていることまで話すかどうかは、規則の報告事項を確かめてから決めます。

傷病手当金の条件と「働けない」の判断

傷病手当金は、療養のために仕事に就けない間の生活を支える給付です。受けている間に転職活動をするときに一番気をつけるのは、この「仕事に就けない(労務不能)」という条件です。

健康保険法99条は、被保険者が「療養のため労務に服することができないとき」に、仕事に就けなくなった日から3日を経過した日から傷病手当金を支給すると定めています。協会けんぽの案内では、支給の条件は次の4つです。

条件 中身(協会けんぽの案内)
業務外の病気・けがの療養 業務上や通勤途中のものは労災。自宅療養の期間も対象
仕事に就くことができない 療養担当者の意見等を基に、被保険者の仕事の内容を考慮して判断
4日以上仕事に就けなかった 連続する3日間(待期)を含む。支給は4日目から
給与の支払いがない 給与が傷病手当金の額より少ないときは差額を支給

出典:健康保険法99条(e-Gov法令検索)/協会けんぽ「傷病手当金」

ここで押さえておきたいのは、「働けない」を決めるのは医師一人ではないことです。協会けんぽは、療養担当者(主治医)の意見等を基に、本人の仕事の内容を考慮して判断すると書いています。主治医が申請書に書く意見は大事な材料ですが、最後に支給するかどうかを判断するのは保険者(協会けんぽや健康保険組合)です。そして、仕事に就けない状態でなくなれば、99条の「労務に服することができないとき」には当たりません。

額は、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その2/3にあたる金額が1日分です。期間は、同じ病気やけがについて支給を始めた日から通算して1年6か月です(令和4年1月1日から通算になりました)。自分の額は 傷病手当金はいくら・いつまで で確かめてください。

たとえば、事務職で休職している人と、立ち仕事や運転の多い仕事で休職している人では、「今の仕事ができるか」の見られ方が違います。同じように日常の外出ができる体調でも、協会けんぽの案内は本人の仕事の内容を考慮して判断するとしているので、主治医には仕事の内容を具体的に伝えておきます。

迷ったら、次の通院で「今の仕事に戻れる状態か」「別の仕事なら、いつごろ、どの程度から始められる見込みか」の2つを分けて聞いてください。この2つの答えが、このあとの行動の順番を決めます。

休職中の転職活動で矛盾して見える行動

転職活動のどの行動で傷病手当金が止まるかを、協会けんぽや厚生労働省がはっきり示した記載は見つかりませんでした。書けるのは、労務不能かどうかは主治医の意見等を基に保険者が判断し、労務不能でなくなれば支給の条件に当たらない、という整理までです。

そのうえで、受給中の人が気にしておきたいのは「働けない」という申請の中身と、自分の行動が食い違って見えないかです。下の表は編集部の整理で、公的な基準ではありません。どの行動でも、それだけで支給が止まると決まっているわけではなく、逆に「この行動なら大丈夫」と保証するものでもありません。

行動 「働けない」との関係(編集部の整理)
求人を眺める・業界や会社を調べる 療養しながらでもできることで、食い違って見えにくい
履歴書・職務経歴書の下書き 自宅でできる準備で、食い違って見えにくい
応募して面接を受ける 「近く働き始められる」と相手に伝える行動になり、食い違って見える場面がある
何度も外出して面接を重ねる 主治医の見立てと日々の様子がずれていないかを見直したい
内定を受けて入社日を決める 「その日から働ける」と自分で示す行動になる
試用や体験として実際に働く 仕事に就いている状態で、労務不能とは両立しにくい

表の下にいくほど、「近いうちに働ける」と自分で言う場面が増えます。面接で「いつから働けますか」と聞かれて日付を答えることは、その日には仕事に就けると伝えることでもあります。主治医の見立てがまだ「働けない」なのに、自分の判断だけで入社日を決めていくと、申請の中身と行動がずれていきます。

たとえば、主治医から「あと2〜3か月は療養が必要」と言われている人が、求人を調べて応募書類を準備しておくのは、療養と両立しやすい準備です。同じ人が、毎週のように面接に出かけて内定まで進めようとすると、主治医の見立てと自分の行動が離れていきます。反対に、主治医から「来月には働けそう」と言われた人は、その見立てを前提に、面接の日程と入社日を考え始められます。

自分の行動が気になったら、自己判断で「これくらいなら平気」と決めず、加入している協会けんぽの支部か健康保険組合に「受給中に面接を受けることは支給にどう影響するか」と聞いてください。健保組合に入っている人は、運用が組合ごとに違うことがあります。

休職中に内定が出たら退職日と入社日

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内定が出たら、入社日の前日までに今の会社を退職する並びが、編集部の整理では基本です。今の会社に在籍したまま次の会社に入ると、二つの会社の籍が重なり、今の会社の就業規則(他社で働くことの扱い)と、傷病手当金の「働けない」の両方にかかわってしまいます。

並べ方を決めるとき、軸になるのは「退職後も傷病手当金を受けるかどうか」です。退職後も受け続ける仕組みを継続給付といい、協会けんぽの案内では、次の条件をすべて満たすときに受けられます。

  • 退職日までに、継続して1年以上の被保険者期間がある(任意継続・共済組合の組合員・国保の期間は除く)
  • 退職するときに、傷病手当金を受けているか、受ける条件を満たしている
  • 退職日に出勤しない(退職日に出勤すると、翌日以降の継続給付は受けられない)

東京都が掲載している公的な案内では、これに加えて、退職後も引き続き働けない状態であることも条件として挙げています。

出典:協会けんぽ よくあるご質問「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」/健康保険法104条(e-Gov法令検索)

健康保険法104条の条文は「その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているもの」と書いていて、退職日に出勤してはいけないという点は条文ではなく協会けんぽの案内に書かれています。挨拶や荷物の片づけのつもりでも、退職日に出勤したと扱われれば条件を外れるおそれがあるので、退職日より前に済ませておきます。

内定から入社までの並び
休職中主治医に働ける時期を確かめる
退職日出勤しない
退職後継続給付の条件を守る
入社日次の会社で働き始める

もう一つ知っておきたいのは、退職後に一度働ける状態になった場合の扱いです。東京都が掲載している資料は、資格喪失日以降に仕事に就ける状態になり、その後再び仕事に就けなくなった場合は、継続して受給できないと説明しています。一方で、「次の会社に入社したら継続給付は終わる」と書いた協会けんぽや厚生労働省の案内は見当たりませんでした。ただ、入社して働き始めることは「働けない」という条件と矛盾して見えるので、入社日以降も継続給付を受けられる前提では並べないのが無難です(編集部の整理で、公的な基準ではありません)。扱いは加入している協会けんぽの支部や健康保険組合に、日付を決める前に確かめてください。

出典:東京都がんポータル「資格喪失後の傷病手当金の詳細」

たとえば、入社日が決まった人が「退職日を入社日の前日」にすれば、退職から入社までの間をどう過ごすかを考える日がありません。反対に、退職から入社まで間をあける人は、その間の健康保険(任意継続か国民健康保険か)を自分で選ぶ必要があり、その間に体調が戻って働ける状態になっていれば、継続給付の条件である「働けない」に当たらなくなります。入社日を先に延ばしてもらう交渉をするなら、主治医の見立てをもとに「この日からなら働ける」と言える日を選んでください。

内定先に入社日を伝える前に、今の会社の就業規則で退職の申し出の期限を確かめ、退職日を決めてから入社日を返事する順番にすると、日付の食い違いが起きにくくなります。

先に辞めるなら継続給付と失業保険の順番

内定を待たずに先に辞める道もあります。その場合は、退職後の傷病手当金(継続給付)で療養を続け、働けるようになってから失業保険(基本手当)で次を探す、という順番になります。二つを同時に受けることはできません。

雇用保険法4条3項は、失業を「労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態」と定めています。厚生労働省のQ&Aも、すぐに職業に就くことができない人は基本手当を受けられないとしています。傷病手当金は働けない人の給付、基本手当は働ける人の給付なので、同じ期間に両方を受ける設計にはなりません。

出典:雇用保険法4条(e-Gov法令検索)/厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」

ここで使うのが、失業保険の受給期間の延長です。基本手当を受けられる期間は、原則として離職日の翌日から1年です。その1年のうちに病気やけがで30日以上続けて働けないときは、延長を申請すると、働けない日数を1年に加えられます。加えられるのは最大3年で、合わせて4年が上限です。

時期 受けるもの やること
退職後、働けない間 傷病手当金(継続給付) 受給期間の延長を申請しておく
働けるようになったら 失業保険(基本手当) ハローワークで受給の手続きをして求職する
次の仕事が決まったら 再就職手当(条件を満たすとき) 条件をハローワークで確かめる

延長の申請は、30日以上続けて働けなくなった日の翌日以降に、早めに行います(延長後の受給期間の最後の日までなら申請できます)。退職してすぐに働けない状態が続いている人は、退職日の翌日から数えて30日を過ぎたら、ハローワークに延長の申請に行けます。

たとえば、継続給付を受けながら療養していた人が、半年後に主治医から働けると言われた場合、延長の申請をしていれば、そこから基本手当の手続きに進めます。延長をしないまま1年を過ぎると、所定の日数が残っていても受け取れなくなることがあります。自分の基本手当の日額と日数は 失業保険の計算ツール で出せます。

休職から退職へ移るときの有給休暇・傷病手当金・退職日の並べ方は 休職から退職する時の順番 に、受けられない場合の条件は 傷病手当金がもらえない場合 にまとめています。体調不良の欠勤から解雇の話が出ている人は うつや体調不良で解雇されたら を見てください。

転職先に休職は知られるか・面接での伝え方

転職先に休職が知られるかどうかは、会社の手続きや書類の扱いによって変わり、ここでは「知られる」「知られない」と言い切れません。知られる条件の整理は 傷病手当金をもらうと転職先に知られる? にまとめています。

この記事で扱うのは、知られるかどうかより「聞かれたときにどう話すか」です。応募先が確かめたいのは、休職の事実そのものより「いま働ける状態か」「入社後に同じ理由で休まないか」だと考えられます。隠す工夫に時間を使うより、聞かれたら短く事実を話せる準備をしておくほうが、面接の場で慌てずに済みます。

  • 休職していた期間を、ぼかさずに短く言う
  • 病名や治療の中身をどこまで話すかは、聞かれた範囲で短く決める(例:「体調を崩して療養していた」)
  • いまの体調と、主治医の見立てで働ける時期を添える
  • 次の職場で働き方をどう整えたいか(勤務時間・業務量)を1文で言う
  • 体調面で配慮してほしいことがあれば、入社前に確かめる

休職中であることを応募の段階から伝えるかどうかは、本人が決めることです。ただ、主治医から勤務時間や業務の制限について意見が出ているなら、入社後に困らないよう、内定の前後で働き方の条件を確かめておくほうが安心です。

たとえば、長時間の残業で体調を崩して休職した人なら、「残業の多い働き方で体調を崩し、療養していました。今は主治医から働けると言われていて、次は勤務時間の決まった仕事を選びたい」と言えば、休職の事実と次に求めることが一本でつながります。休職の期間がまだ続いていて、働ける時期の見立てが無い人は、そもそも面接で入社時期を聞かれたときに答えられないので、応募そのものを見立てが出てからにするほうが筋が通ります。

転職活動の前、見込みが立つまでに

働ける時期の見立てがまだ無い間は、応募より準備に時間を使うほうが、傷病手当金の条件とも、療養とも両立しやすくなります。転職活動は、見立てが出てからでも遅くありません。

準備を先に済ませておく理由は、見立てが出てから内定・退職・入社までの日付を決める作業が、短い期間に集中するからです。就業規則・健康保険・失業保険の確認を療養中に終えておけば、体調が戻ったときに、日付を決めることだけに集中できます。

見立てが出るまでの準備
  1. 1主治医に確かめる今の仕事に戻れるか・別の仕事ならいつからか
  2. 2就業規則を読む休職期間・満了の扱い・退職の申し出の期限
  3. 3健康保険を確かめる継続給付の条件と、退職後の加入先
  4. 4失業保険を確かめる受給期間の延長の申請時期
  5. 5書類を下書きする応募は見立てが出てから

退職後の健康保険は、任意継続か国民健康保険か、家族の扶養に入るかを選びます。任意継続の被保険者は、任意継続の期間中に起きた病気やけがについては傷病手当金の対象外ですが、在職中からの継続給付は、協会けんぽの案内では、任意継続の加入とは関係なく、継続給付の要件を満たす場合に限り対象とされています。健康保険組合に入っている人は、各組合に確かめてください。選び方は 任意継続は途中でやめられる? にまとめています。

たとえば、休職から3か月がたち、主治医から「もう少し様子を見たい」と言われている人は、この段階では書類の下書きと制度の確認までにとどめ、次の通院で見立てを聞き直します。同じ時期に「来月から短い時間なら」と言われた人は、その時期を前提に応募を始め、面接で入社時期を聞かれたら、その見立てに沿った日付を答えられます。

主治医に持っていくのは、今の仕事の内容(1日の流れ・勤務時間・身体や頭の使い方)と、考えている次の仕事のおおまかな中身です。何を聞きたいかを紙に書いて渡すと、短い診察時間でも答えをもらいやすくなります。

今は転職活動をしない方がいい場合

次に当てはまる人は、今は転職活動を始めず、療養と制度の確認を先にしてください。動かないことが、遠回りに見えて、結果として次の仕事を長く続ける近道になることがあります。

  • 主治医から、働ける時期の見立てがまだ出ていない
  • 面接の日程を考えるだけで、体調や眠りが崩れる
  • 傷病手当金の申請で、主治医の意見がまだ「働けない」になっている
  • 今の会社の就業規則を、まだ読んでいない
  • 退職後の継続給付の条件(被保険者期間1年以上など)を満たすか、まだ確かめていない

この5つのどれかに当てはまるまま応募を進めると、内定が出たときに入社日を決められない、決めた入社日に体調が追いつかない、といったことが起きやすくなります。内定を辞退する選択もありますが、体調が戻りきらないまま入社して、また休むことになるのが、本人にとって一番つらい流れです。

たとえば、休職に入って間もない人が、今の会社から早く離れたい気持ちで応募を急いでいるなら、まず就業規則で休職期間の長さを確かめ、その期間の中で療養を優先する計画に組み替えるほうが、選べる道は多く残ります。

迷ったときの軸は、「次の会社で、入社した日から働き続けられるか」を主治医と一緒に答えられるかどうかです。答えられるようになってから動いても、休職期間・継続給付・受給期間の延長という仕組みが、その時間を支えてくれます。

休職から退職する時の順番は?有給消化・傷病手当金・退職日の並べ方で変わる額

傷病手当金はいくら・いつまで?在職中と退職後で変わる受給条件と申請の順番

よくある質問

休職中に転職活動をしてもいいですか?

休職中の転職活動を直接決める法律の規定は見当たらず、休職の扱いは会社の就業規則で決まります。まず自社の規則で休職中に守ることと、他社で働くことの扱いを確かめてください。傷病手当金を受けているなら、主治医に働ける時期を確かめてから動くのが順番です。

休職中の転職活動を隠してもいいですか?

今の会社に転職を考えていることを伝える義務を定めた規定は見当たりませんが、就業規則で休職中の報告事項が決められていることがあります。規則で求められている報告は守り、守秘義務にも気をつけてください。応募先に休職のことを聞かれたら、短く事実を話せる準備をしておくほうが安心です。

面接に行くと傷病手当金は止まりますか?

面接に行くことで止まると明記した公的な記載は見つかりませんでした。労務不能かどうかは、主治医の意見等を基に、本人の仕事の内容を考慮して保険者が判断します。気になるときは、加入している協会けんぽの支部か健康保険組合に直接聞いてください。

内定が出たら傷病手当金はどうなりますか?

内定そのものより、いつから働けるかが問題になります。退職後も受ける継続給付は、被保険者期間が継続して1年以上あること、退職時に受給しているか条件を満たしていること、退職日に出勤しないことが条件です。資格喪失後に仕事に就ける状態になり、その後また働けなくなっても継続して受給できないと説明する東京都の資料があります。

休職したら転職は難しくなりますか?

休職の経験がどう見られるかを示す公的な統計は見当たりません。応募先が確かめたいのは「いま働ける状態か」だと考えられるので、主治医の見立てに沿った働ける時期と、次の職場で働き方をどう整えたいかを話せるようにしておいてください。

傷病手当金と失業保険は同時にもらえますか?

同時には受けられません。失業保険は働ける人が仕事を探すための給付で、厚生労働省のQ&Aも、すぐに職業に就けない人は基本手当を受けられないとしています。働けない期間が30日以上続くときは、受給期間の延長を申請しておけば、働けるようになってから基本手当を受けられます。

数字だけ、もう一度

  1. 休職と就業規則:休職の定義・期間・復職は労基法に定めがない(厚生労働省のモデル就業規則の解説)。まず自社の就業規則を確かめる
  2. 傷病手当金の条件:業務外の病気・けがの療養/仕事に就けない/連続する3日間を含み4日以上休む/給与の支払いがない。支給は4日目から
  3. 働けないの判断:療養担当者の意見等を基に、本人の仕事の内容を考慮して保険者が判断する
  4. 額と期間:支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3が1日分。支給を始めた日から通算1年6か月(令和4年1月1日から通算)
  5. 継続給付:退職日までに継続して1年以上の被保険者期間/退職時に受給中か条件を満たす/退職日に出勤しない。資格喪失後に働ける状態になり再び働けなくなっても継続して受けられない(東京都の資料)
  6. 失業保険との関係:同時には受けられない。受給期間は離職日の翌日から1年で、30日以上働けないときは延長を申請でき、加えられるのは最大3年・合わせて4年まで
  7. 並べ方(編集部の整理):内定が出たら、入社日の前日までに退職する。退職日を決めてから入社日を返事する
  8. 動かない方がいい場合:主治医の見立てがまだ無い・就業規則や継続給付の条件をまだ確かめていない

休職中の転職で最初に決めるのは「いつ応募するか」ではなく、「主治医の見立てで、いつから働けるか」です。その日付が決まれば、退職日・入社日・健康保険・失業保険の順番は、制度の条件に沿って逆算で並べられます。療養中にできるのは、就業規則と制度を確かめ、書類を下書きしておくところまで。見立てが出てから動いても、遅れを取り戻す時間は十分に残っています。

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この記事を書いた人

やめ活編集部です。退職の伝え方・失業保険・退職代行について、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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