- 20代で仕事を辞めたけど、次はちゃんと見つかるの?
- 1年もたたずに辞めた自分は、面接で不利になるのでは
- 20代後半になってからの転職は難しいって本当?
- 卒業して3年以内なら、新卒として応募できるって聞いた
- 転職エージェントは何社に登録すればいい?お金はかかる?
- ハローワークと民間の転職支援は、何が違うの?
- 辞めてから何か月も空くと、空白期間として見られる?
- 失業保険をもらいながら探してもいいの?
上記のような悩みに答えます。
20代の転職は、年齢別に見ると動きの多い層の一つで、珍しいことではありません。それでも不安が消えないのは、「早く辞めた」「職歴が短い」という自分の事情が、相手にどう映るかが見えないからです。大手の人材会社や比較サイトは「20代はチャンス」「まず登録」で話を進めますが、辞めた後のお金(失業保険と再就職手当)とどう組み合わせて動くか、支援を使わなくても足りるのはどんな人か、第二新卒・既卒・フリーター期間ありで使える枠がどう分かれるかまでは、書き分けてもらえません。そこで、20代の転職の実数・早く辞めたことの見られ方・使える窓口という基本を押さえたうえで、民間の支援を使う条件と社数・始める時期、失業保険との順番、使わなくていい場合まで、厚生労働省の統計と職業安定法・国の指針の原文で確かめながら整理しました。
20代の転職は珍しくありません。令和7年の転職入職率は20〜24歳で男16.5%・女15.8%、25〜29歳で男14.1%・女17.1%と、男女とも全体の9.9%を上回っています。辞めた後でも、ハローワークの窓口と民間の支援は使えます。辞めた後なら、失業保険と再就職手当の条件を先に確かめ、窓口はハローワークと民間の支援を「何を任せたいか」で選びます(2026年10月時点)。
2026年10月時点の制度で確かめています
まだ辞めるかどうかを迷っている段階なら、先に 仕事を辞めたいと思ったら で、辞める前に確かめることを見てから戻ってきてください。
20代の転職は数字で見ると珍しくない
20代は、どの年齢層よりも転職している層の一つです。厚生労働省の雇用動向調査では、令和7年の転職入職率は全体で9.9%でしたが、20〜24歳は男性16.5%・女性15.8%、25〜29歳は男性14.1%・女性17.1%で、20代は男女とも全体を上回っています。
転職入職率は、1年のあいだに前の職場から移って入った人の数を、常用労働者の数で割った値です。調査は20代の値が高い理由までは示していません。年齢が上がるにつれて値は下がり、30〜34歳は男性11.4%・女性13.1%、35〜39歳は男性7.8%・女性9.3%です。20代で動くことは、統計の上では少数派の行動ではありません。
- 男16.5%・女15.8%
- 全体の9.9%を上回る
- 男14.1%・女17.1%
- 全体の9.9%を上回る
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 19歳以下 | 15.3% | 14.7% |
| 20〜24歳 | 16.5% | 15.8% |
| 25〜29歳 | 14.1% | 17.1% |
| 30〜34歳 | 11.4% | 13.1% |
| 35〜39歳 | 7.8% | 9.3% |
| 全体(男女計) | 9.9% |
この表は男女別の値で、20代の男女をまとめた値は概況には載っていません。「20代の転職入職率は◯%」と1つの数字で言っている記事を見かけたら、どの年の、どの資料の、男女どちらの値なのかを確かめてください。
早く辞める人が少なくないことは、学校を出た人の離職の統計からも分かります。令和5年3月に大学を卒業して就職した人のうち、3年以内に辞めた人は31.2%、高校を卒業して就職した人では36.9%でした。大卒の値は事業所の規模で大きく違い、5人未満の事業所では58.2%、1,000人以上では24.2%です。産業別では宿泊業・飲食サービス業が49.9%で上位にあります。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)」
たとえば、大学を出て小さな会社に就職し、2年目で辞めた20代前半の女性の場合、同じ年齢層(20〜24歳)の女性の転職入職率は15.8%で、全体の9.9%より高い位置にいます。令和5年3月に大学を卒業して就職した人の就職後3年以内の離職率も31.2%なので、早く辞めたこと自体は、統計の上では例外ではありません。30代後半になると転職入職率は男性7.8%まで下がりますが、この率は転職した人の割合で、転職しやすさを示す数字ではありません。
編集部の整理では、ここでの数字は「転職できるかどうか」を約束するものではなく、「自分だけが特別に早く辞めたわけではない」と落ち着くための材料です。次の項からは、その早く辞めた事情が、応募先にどう見られるかに進みます。
早く辞めたことはどう見られるか

編集部の整理では、応募先が気にしやすいのは、短さそのものより「次も同じ理由で辞めないか」です。在籍期間の短さは履歴書を見れば分かるので隠せませんが、辞めた理由と、次の職場で何を変えたいかを筋の通る形で話せれば、短さだけで判断が終わるわけではありません。
編集部が採用する側の立場で考えると、短い在籍期間を見たときに知りたいのは「何が合わなかったのか」と「それはうちでも起きるのか」の2点です。辞めた理由が前の職場に固有の事情で、応募先ではその事情が起きにくいと説明できれば、短さは理由のある経歴として読まれます。
- 辞めた理由を、相手を責める言葉ではなく「何が合わなかったか」の事実で言う
- その事情が、応募先の仕事や働き方ではどう違うかを1文で添える
- 前の職場で身についたこと(短くても、覚えた仕事・続けた工夫)を具体的に挙げる
- 転職の回数が多いときは、回ごとの理由をまとめて「次は何を基準に選ぶか」につなげる
- 試用期間中に辞めた場合も、同じ順番で説明できる
何回まで転職すると不利になるか、という境目の数字を公的な統計は示していません。回数よりも、毎回の理由がばらばらに見えるか、一本の筋でつながって見えるかのほうが、話を聞く側の受け止めを左右します。
たとえば、入社半年で辞めた20代前半の人が、辞めた理由を「残業が多かった」とだけ言うと、応募先は「うちにも残業はあるが大丈夫か」と考えます。同じ人が「月の残業が見込みと大きく違い、資格の勉強を続けられなかった。次は勤務時間の決まった仕事で、資格を取りながら働きたい」と言えば、辞めた理由と次の職場で求めるものが一本につながります。20代で3回目の転職を考えている人なら、1回目と2回目の理由を並べてみて、共通している「合わなかったこと」を言葉にしておくと、面接で何を聞かれても同じ軸で答えられます。
試用期間のうちに辞めた、あるいは辞めようとしている人は、試用期間中に辞めたいとき で、辞め方と次への伝え方を先に確かめておくと迷いません。面接の前にやっておきたいのは、辞めた理由を3行で書き出し、相手を責める言葉を事実の言葉に置き換えておくことです。
第二新卒・既卒・フリーター期間で枠が分かれる

20代で次を探すとき、使える採用枠と窓口は「一度就職したか」「卒業からどれくらいたったか」「正社員でない期間があるか」で分かれます。自分がどの状況にあたるかを先に決めると、応募できる求人と相談先が絞れます。
国は、卒業した人にも新卒の採用枠への応募の機会を広げるよう、事業主に求めています。青少年の雇用の機会を確保するための指針には、こう書かれています。
意欲や能力を有する青少年に応募の機会を広く提供する観点から、学校等の卒業者についても、学校等の新規卒業予定者の採用枠に応募できるような募集条件を設定すること。当該条件の設定に当たっては、学校等の卒業者が卒業後少なくとも三年間は応募できるものとすること。
この指針は、事業主に「講ずるように努めること」として示されたもので、守らなければ罰がある義務ではありません。卒業後3年以内なら新卒枠で受けられるかどうかは、応募先の募集要項に「既卒可」「卒業後◯年以内」と書かれているかで決まります。指針の文言は「学校等の卒業者」で、一度就職したことがあるかどうかには触れていないので、早く辞めた人も、募集要項の条件に入っていれば新卒枠に応募できます。
| 今の状況 | 応募を考えやすい枠 | 相談できる公的な窓口 | 先に確かめること |
|---|---|---|---|
| 一度就職して早く辞めた(第二新卒と呼ばれることが多い) | 中途採用の求人/卒業後の年数が条件に入る新卒枠 | わかものハローワーク(正規雇用を目指すおおむね45歳未満・設置は一部の地域)・各ハローワーク | 募集要項の「既卒可」の条件と卒業年 |
| 卒業後、正社員として働いたことがない(既卒) | 卒業後の年数が条件に入る新卒枠/中途採用の求人 | 新卒応援ハローワーク(卒業後概ね3年以内)・わかものハローワーク | 卒業からの年数と、応募先が数える起点 |
| アルバイトなど正社員でない期間がある | 正社員を目指す人向けの求人/中途採用の求人 | わかものハローワーク・各ハローワーク | その期間に続けた仕事と身についたこと |
高校を卒業して働いた人も、この表の考え方は同じです。ただ、新卒応援ハローワークの案内に挙がっているのは大学院・大学・短大・高専・専修学校等の学生と卒業後概ね3年以内の既卒者で、高校を出た人が対象になるかは案内からは読み取れません。高卒の人は、わかものハローワークか近くのハローワークで、自分が使える窓口を聞くのが確実です。
たとえば、大学を出て2年たち、最初の会社を1年で辞めた20代前半の人は、卒業後の年数で見れば新卒枠の募集要項に入る可能性があり、同時に中途採用の求人にも応募できます。卒業後一度も正社員として働かず、アルバイトを続けてきた20代半ばの人は、卒業後の年数が条件に入る新卒枠を探しつつ、正社員を目指す人向けの求人と、わかものハローワークの相談を組み合わせる形になります。
迷ったら、卒業した年月と、これまで働いた期間(正社員・アルバイトの別)を紙に書き出してから窓口に行ってください。どの枠に入るかを考える材料になります。
公的な窓口でできること
ハローワークには、20代の就職を専門に扱う窓口があり、求人の紹介も相談も無料です。わかものハローワーク(わかもの支援コーナー・わかもの支援窓口を含む)は、正社員を目指すおおむね45歳未満の人が対象で、サービスはすべて無料とされています。
出典:厚生労働省「わかものハローワーク ご案内」/ハローワークインターネットサービス よくあるご質問(学生の方)
わかものハローワークのサービスは、案内でもすべて無料とされています。失業保険の手続きもハローワークで行うので、辞めた後に給付を受けながら探す人にとっては、手続きと求職の相談を同じ場所で済ませられるという利点もあります。
- 求人の検索と紹介(ネットに出ていない求人を含む)
- 担当者との相談(どんな仕事が合うか・何から始めるか)
- 履歴書の書き方や面接の受け方の助言
- 失業保険の手続きと、求職の活動を同じ窓口で進められる
わかものハローワークは、すべての地域にあるわけではありません。近くに無ければ、各ハローワークのわかもの支援コーナー・窓口か、通常の窓口で相談します。新卒応援ハローワークは、卒業後概ね3年以内の既卒者の就職を専門に支援する窓口で、それを超えた人は各ハローワークなどが窓口になります。
ハローワークの案内に挙がっているのは、求人の検索と紹介、相談、履歴書や面接の指導です。面接の日程調整や条件の交渉を代わりに進めてもらえるかは案内からは読み取れないので、窓口で聞いてください。
たとえば、失業保険の手続きでハローワークに通う予定がある人は、手続きの日にそのまま求職の相談も申し込めば、通う回数を増やさずに済みます。地方に住んでいて、民間の支援が扱う求人が少ない人にとっては、地元の求人を探す最初の窓口になります。
まず行くなら、ハローワークの窓口で「20代の正社員の求人を探したい」と伝え、わかもの支援の窓口があるかを聞いてください。持っていくのは、履歴書の下書き(書きかけでよい)と、辞めた職場の在籍期間が分かるものです。
民間の転職支援を使う条件と何社・いつから
民間の転職支援は、求人を探す・書類を直す・面接の練習をする・応募先と日程を調整する、のうちどれを人に任せたいかで使うかを決めます。職業紹介の許可を受けた民間の事業者(いわゆる転職エージェント)は、法律で求職者から手数料を取らないのが原則とされています。料金は各社の利用規約で確かめます。
民間の職業紹介について、職業安定法32条の3第2項はこう書いています。
有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。ただし、手数料を求職者から徴収することが当該求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、同項各号に掲げる場合に限り、手数料を徴収することができる。
求職者が手数料を払わないのは、まずこの条文で原則として禁じられているからです。UZUZや就職カレッジの公式サイトも、費用は採用する企業側が負担すると説明しています。条文には「ただし」として例外も書かれていますが、例外にあたるのは省令で決められた場合だけです。登録の前に、利用規約か「よくある質問」で求職者の料金が無料と書かれているかを確かめておけば、あとでお金の話に驚くことはありません。
担当者から応募を勧められることもありますが、紹介された求人に応募するかどうかを決めるのは求職者なので、合わないと思えば断ってかまいません。
| 任せたいこと | 自分で足りる人 | 人に任せたほうが楽な人 |
|---|---|---|
| 求人探し | 志望する業界と職種が決まっている | 何が合うか自分では絞れない |
| 書類 | 職歴を短くまとめて書ける | 短い職歴をどう書けばいいか分からない |
| 面接の練習 | 辞めた理由を事実の言葉で話せる | 話すと相手を責める言葉になってしまう |
| 日程調整・条件の確認 | 応募先と自分でやりとりできる | 複数の応募を並行して管理するのが苦手 |
何社に登録するかに決まった答えはありません。編集部としては、まず一社で始め、担当者と話して「紹介される求人の幅が狭い」「話が合わない」と感じたら、そこで一社を足す順番をすすめます。最初から何社にも登録すると、同じ求人を別々の担当から紹介されたり、面談と連絡が重なって自分の判断の時間が削られたりするからです。
始める時期は、辞めた後なら、失業保険と再就職手当の条件を確かめてからです(次の項)。在職中なら、辞める日が決まる前に面談だけ受けておくこともできます。
- 1お金の条件を確かめる失業保険と再就職手当の条件をハローワークで聞く
- 2任せたいことを決める求人探し・書類・面接の練習・日程調整のどれか
- 3一社で始める合わなければ断ってよい。足りなければ一社を足す
- 4求人を自分の条件で見る辞めた理由を繰り返さない職場か
たとえば、辞めた理由がはっきりしていて、次の職種も決めている20代半ばの人なら、ハローワークの求人検索と自分の応募で足り、民間の支援は面接の練習だけ頼む使い方もできます。反対に、何が合うか分からず、短い職歴の書き方にも迷っている20代前半の人は、最初の面談で「求人探しと書類から手伝ってほしい」と伝え、担当者がそこまで付き合ってくれるかを見て続けるかを決めます。
自己都合で辞めて給付制限がある人は、待期の7日間が終わってから1か月の間は、ハローワークか職業紹介事業者の紹介で決まった就職でないと再就職手当の対象になりません。その間に自分で応募するときは、この条件に注意してください。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
志望先が決まっていて、書類も面接も一人で進められるなら、ハローワークの求人検索と自分での応募で足ります。求人探しも書類も面接の練習も、ひとりで進める自信がないなら、20代の新卒・第二新卒・既卒・フリーター向けとしているUZUZのような支援が合います。求職者は無料ですが、対象地域は都市圏が中心なので、申し込む前に自分の住む地域の求人を扱っているかを確かめてください。
失業保険・再就職手当と組み合わせる
辞めた後に転職先を探すなら、応募を始める前に、失業保険(基本手当)と再就職手当の条件をハローワークで確かめておきます。いつ就職を決めるかで、受け取れるお金が変わるからです。
失業保険は、受給の手続きをしてから7日間の待期があり、自己都合で辞めた場合(2025年4月1日以降の退職)は、そのあとに1か月の給付制限がかかります。給付制限があるときは、制限が過ぎた後の認定日から支給されます。自分が受け取れる日額と日数の目安は、失業保険の計算ツール で出せます。給付制限の数え方は 給付制限は1か月 に、手続きの全体は 失業保険のもらい方 にまとめています。
失業保険の日数を残して早く就職すると、再就職手当を受け取れる場合があります。待期の7日間が終わってから就職したこと、就職日の前日の時点で基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることなど、ハローワークの案内にある条件をすべて満たすことが必要です。額は、残りが所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%を、基本手当日額と支給残日数にかけて出します。申請は就職日の翌日から1か月以内です。条件の一覧は 再就職手当をもらえる条件 で確かめてください。
この順番が大事なのは、条件を知らずに動くと、受け取れたはずのお金を逃すことがあるからです。待期の7日間が終わる前に就職すると再就職手当の対象から外れますし、給付制限のある人が制限中に就職する場合には、経路によって条件が加わることがあります。民間の支援で内定が早く出たときも、入社日をいつにするかは、この条件を見てから決めます。
- 辞めたら、まずハローワークで受給の手続きをする(待期の7日間が始まる)
- 窓口で、自分の所定給付日数と、再就職手当の条件を聞く
- 応募を始め、内定が出たら入社日と支給残日数を確かめる
- 就職が決まったら、翌日から1か月以内に再就職手当を申請する
たとえば、自己都合で辞めた20代の人が、ハローワークで受給の手続きをする前から内定をもらっていた会社に入社した場合、再就職手当は対象になりません(求職申込みの前から内定していた事業主は対象外)。同じ人でも、先に受給の手続きを済ませてから応募し、条件を聞いて入社日を決めていれば、対象になるかどうかを確かめたうえで判断できます。
編集部の整理では、辞めた後の転職は「求人を探す」より先に「お金の条件を知る」が来ます。手続きの日にハローワークで条件を聞いておけば、民間の支援を使うときも、入社日の相談に自分の基準を持って臨めます。
空白期間の考え方
辞めてから次の仕事までの期間が空くことは、それだけで不利と決まるものではありません。応募先が知りたいのは、その期間に何をしていたかと、なぜその期間が必要だったかです。
空白期間が何か月までなら問題ない、という数字を公的な統計は出していません。その期間の長さで線を引くより、編集部の整理では、期間の中身を説明できるかが大事です。応募先が確かめたいのは「いま働ける状態か」だと考えられるからです。体調を整えていた、資格の勉強をしていた、家族の事情で動けなかった、次に何をしたいかを考えていた、といった理由が一言で言えれば、期間は「準備の時間」として読まれます。
- 期間中にしていたことを、日付の順に短く書き出しておく
- 体調を整えていた場合は、いまは働ける状態であることを添える
- 失業保険を受けながら探していた場合は、その間の求職の活動を説明に使う
- 期間が長くなりそうなら、短い仕事や講座など、話せることを一つ作る
たとえば、心身を休めるために辞めて4か月休んだ20代後半の人は、「体調を戻すために休み、今は通院も終わって働ける」と事実を一言で言い、そのうえで次の仕事で何をしたいかに話を移せば、期間そのものが話の中心になることは減ります。同じ4か月でも、何をしていたか自分でも説明できない状態だと、面接で聞かれたときに答えに詰まりやすくなります。
空白期間を気にしすぎて、合わない求人に急いで決めてしまうのが、20代の転職で一番避けたい流れです。期間が空いていても、説明の準備をしてから応募すれば足ります。
転職支援を使わなくていい場合
次に当てはまる人は、民間の転職支援を使わず、ハローワークと自分の応募で足ります。支援を使うかどうかは、早く決まるかどうかではなく、自分ひとりで足りない部分があるかで決めてください。
- 志望する業界と職種が決まっていて、求人を自分で探せる
- 短い職歴でも、書類を自分でまとめて書ける
- 辞めた理由を、相手を責めない事実の言葉で話せる
- 地元で働きたく、ハローワークの求人で探したい仕事が見つかっている
- 担当者から応募を急かされると、自分の判断がぶれやすいと分かっている
民間の支援は便利ですが、求人の紹介を受けるたびに、応募するかどうかを決める場面が増えます。自分の基準がまだ固まっていない段階で何社にも登録すると、紹介される求人に合わせて基準のほうが動いてしまうことがあります。先にハローワークで相談し、自分の条件を言葉にしてから、足りない部分だけを民間に頼む順番でも遅くはありません。
たとえば、地元の工場で働きたいと決めている20代前半の人なら、地元のハローワークの求人と、気になる会社への直接の応募で十分に動けます。都市部で事務職を探していて、書類の書き方に自信がない人なら、書類と面接の練習だけを民間に頼み、求人は自分でも探す形が合います。
次で同じ失敗をしない求人の見方
次の職場選びで一番大事なのは、前の職場で合わなかったことが、次の求人で繰り返されないかを確かめることです。給与や知名度よりも先に、辞めた理由にあたる項目を求人票で探します。
同じ失敗が繰り返されやすいのは、辞めた直後は「早く次を決めたい」気持ちが強く、求人の良い面に目が行きやすいからです。前の職場の何が合わなかったかを先に書き出しておけば、求人票のどこを読めばいいかが決まります。
| 前の職場で合わなかったこと | 求人票・面接で確かめること |
|---|---|
| 残業や休みの取り方 | 所定の労働時間、残業の見込み、休日の決まり方 |
| 仕事の中身が聞いていた話と違った | 入社後に任される仕事、配属の決まり方 |
| 教えてもらえる仕組みが無かった | 入社後の研修や、仕事を教える担当の有無 |
| 人間関係・職場の雰囲気 | 配属先の人数、面接で職場を見られるか |
求人票に書かれていないことは、面接で聞いてかまいません。聞きにくいと感じるなら、「前の職場では残業の見込みが入社前と違ったので、確かめておきたい」と、辞めた理由と結びつけて聞けば、質問の意味が相手に伝わります。前の職場の規模による違いも参考になります。大卒の3年以内の離職率は、5人未満の事業所で58.2%、1,000人以上で24.2%と開きがあるので、規模の小さい会社を受けるときは、教える仕組みや配属の決まり方をとくに丁寧に聞いておくと安心です。
たとえば、残業の多さで辞めた人が、給与の高さに惹かれて応募を決めかけたときは、求人票の残業の見込みと休日の欄をもう一度読み、面接で月の残業がどのくらいかを聞きます。答えがはっきりしないときは、その場で決めず、ほかの求人と並べてから判断してください。
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よくある質問
20代の転職は厳しいですか?
統計の上では、20代は転職している人の多い層です。令和7年の転職入職率は、20〜24歳で男性16.5%・女性15.8%、25〜29歳で男性14.1%・女性17.1%と、全体の9.9%を上回っています。厳しいかどうかは、辞めた理由と次に何をしたいかを説明できるかで変わります。
20代後半になってからの転職は難しいですか?
25〜29歳の転職入職率は、男性14.1%・女性17.1%で、全体の9.9%より高い水準です。30代に入ると値は下がっていきますが、これは転職した人の割合で、転職しやすさを示す数字ではありません。動くつもりがあるなら、まず自分の条件を整理するところから始めてください。
卒業後3年以内なら、新卒として応募できますか?
国の指針は、卒業後少なくとも3年間は新卒の採用枠に応募できるよう事業主に求めていますが、これは努力を求めるものです。実際に応募できるかは、応募先の募集要項に既卒の条件が書かれているかで決まります。
何回も転職していると不利になりますか?
何回から不利になるという数字を公的な統計は示していません。回数よりも、毎回の理由が一本の筋でつながって説明できるかを見られます。回ごとの理由を書き出し、次に何を基準に選ぶかまで話せるようにしておいてください。
転職エージェントを使うとお金はかかりますか?
職業安定法32条の3第2項で、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を取ってはならないのが原則です。例外は省令で決められた場合だけなので、登録の前に利用規約で求職者の料金を確かめておくと安心です。
失業保険をもらいながら転職活動をしてもいいですか?
失業保険は、仕事を探している人のための給付なので、受けながら求職の活動を続けるのが前提です。早く就職したときは再就職手当の条件に当てはまるかをハローワークで確かめ、就職日の翌日から1か月以内に申請します。
20代で何年目に転職するのがいいですか?
何年目が良いという決まりはありません。令和5年3月に大学を卒業して就職した人の、就職後3年以内の離職率は31.2%で、早く辞める人も少なくありません。年数より、辞めた理由と次の職場で変えたいことを説明できる時期かどうかで考えてください。
数字だけ、もう一度
- 20代の転職:令和7年の転職入職率は20〜24歳で男16.5%・女15.8%、25〜29歳で男14.1%・女17.1%。全体は9.9%(男女別の値で、20代の男女計は概況に無い)
- 早く辞めた人:令和5年3月卒の3年以内離職率は大卒31.2%・高卒36.9%。見られるのは短さより「次も同じ理由で辞めないか」
- 使える枠:国の指針は卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できるよう事業主に求める(努力)。実際は募集要項で決まる
- 公的な窓口:わかものハローワークは正規雇用を目指すおおむね45歳未満が対象で無料(設置は一部の地域)。新卒応援ハローワークは卒業後概ね3年以内の既卒者
- 民間の支援:求職者からの手数料は原則として取れない(職業安定法32条の3第2項)。何を任せたいかで使うかを決め、一社から始める
- お金との順番:待期7日。正当な理由のない自己都合で2025年4月1日以降に辞めた場合の給付制限は1か月(辞めた日からさかのぼって5年以内に、自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けていると3か月)。再就職手当は支給残日数が3分の1以上などの条件をすべて満たすとき。申請は就職日の翌日から1か月以内
- 空白期間:長さの線引きの数字は無い。何をしていたかを一言で言えるようにする
- 使わなくていい場合:志望が決まっていて、書類も面接も一人で進められるなら、ハローワークと自分の応募で足りる
- 求人の見方:前の職場で合わなかったことを、求人票と面接で先に確かめる
20代で辞めた後の転職で、最初に決めるのは「どの支援に登録するか」ではなく、「自分は何を人に任せたいのか」と「お金の条件をいつ確かめるか」の2つです。ハローワークで受給の手続きと条件の確認を済ませ、自分の状況が第二新卒・既卒・フリーター期間ありのどれにあたるかを決めてから、足りない部分だけを人に頼む。その順番で動けば、急いで合わない職場に決めてしまうことも、受け取れたはずのお金を逃すことも避けられます。

