看護師・保育士・SEから異業種へ転職するなら?辞める時期と空白期間のお金の目安

カレンダーとコーヒー
  • 看護師を辞めて、まったく別の業界で働けるのか知りたい
  • 保育士やSEの経験は、業界の外で役に立つの?
  • みんな実際には、どんな業種へ移っているんだろう
  • 夜勤や手当が無くなったら、年収はどれくらい下がる?
  • ボーナスの後か年度末か、いつ辞めるのがいい?
  • 辞めてから探すと、空白の間のお金はどうなる?
  • 資格を取り直すなら、何か給付は出る?
  • 戻りたくなったとき、元の職種に戻れるのか不安

上記のような悩みに答えます。

看護師・保育士・SE・施工管理・販売などの仕事を離れて、仕事を辞めて動く人は、離職率の統計で見ると特別な存在ではありません。それでも踏み出せないのは、業界の外の相場が分からないことに加えて、辞める時期と空白の間のお金、学び直しの費用が一度に頭に浮かぶからです。職種別の転職サイトは「おすすめの転職先」と自社のサービスへの登録で話を終えがちで、手当が無くなった後の手取りの比べ方、辞めてから入社までの失業保険と保険料、教育訓練給付の条件、元の職種に戻る公的な窓口までは並べて書いてくれません。そこで、離職と転職後の賃金の統計という基本を押さえたうえで、辞める時期の逆算と空白期間のお金、学び直しの給付、窓口を使う順番まで、厚生労働省の統計と雇用保険の案内、法律の条文で確かめながら整理しました。

先に答え

看護師・保育士・SEなどの専門職を辞めて次へ動く人は珍しくありません。令和7年の離職率は医療・福祉で14.3%、教育・学習支援で15.1%です。辞める時期は次の入社日と失業保険の待ち期間から逆算し、学び直すなら教育訓練給付、迷ったら元の職種に戻る公的な窓口も残しておきます(2026年11月時点)。

2026年11月時点の制度で確かめています

辞めてから探す場合の自分の基本手当日額と、最初に振り込まれる時期の目安は 失業保険の計算ツール で出せます。この記事では、その結果を使って「いつ辞めるか」を決める手順を書きます。

目次

数字で見ると、辞めて動くのは珍しくない

専門職の多い産業でも、1年のうちに職場を離れる人は少なくありません。厚生労働省の雇用動向調査によると、令和7年の離職率は産業計で13.7%、医療・福祉で14.3%、教育・学習支援で15.1%、情報通信で10.4%、建設で8.7%、卸売・小売で11.9%でした。

ここで気をつけたいのは、この数字が「職種」ではなく「産業」の値だということです。勤め先の産業ごとの数字なので、同じ産業には事務や営業など別の職種の人も入っています。また離職率は、定年や契約期間の満了も含めたすべての離職を、年初の常用労働者の数で割った値です。「看護師の離職率は14.3%」「SEの転職率は10.4%」とは読めません。

専門職の多い産業の離職率(令和7年)
医療・福祉/教育・学習支援

  • 14.3%/15.1%
  • 産業計は13.7%
情報通信/建設

  • 10.4%/8.7%
  • 産業計は13.7%
産業 離職率(パートを含む計) 離職率(一般労働者)
産業計 13.7% 11.4%
医療・福祉 14.3% 13.6%
教育・学習支援 15.1% 9.8%
情報通信 10.4% 10.0%
建設 8.7% 7.9%
卸売・小売 11.9% 8.5%
宿泊・飲食サービス 23.7% 21.5%

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」

一般労働者はパートタイム労働者を除いた値で、常勤で働く人の目安にはこちらが近くなります。医療・福祉は一般労働者でも13.6%と産業計の11.4%を上回り、人数で見ても令和7年に1,200.2千人が離職しています。一方、教育・学習支援は計の15.1%に対して一般労働者は9.8%で、パートタイム労働者の離職が全体の値に影響していると考えられます。

全体では、令和7年に転職して入職した人の割合(転職入職率)は9.9%でした。どの産業からどの産業へ移ったかを示す数字は、この概況には載っていません。「看護師の何割が他業種へ」という数字を見かけたら、どの調査の、何を数えた値かを確かめてください。

たとえば、常勤で働いている人は、パートを除いた一般労働者の列のほうが近い目安になります。ただし、どの産業に入るかは職場の事業内容で決まるので、職種名から産業を決めつけず、職場がどの産業にあたるかを確かめてから読んでください。

編集部の整理では、ここでの数字は「辞めても大丈夫」という保証ではなく、「自分だけが特別な決断をしているわけではない」と落ち着くための材料です。そのうえで次に考えるのは、何を持って業界の外へ出るかです。

異業種へ持っていける経験と、手元に残るもの

業界を変えても、経験そのものは無くなりません。ただし「看護師の経験」「SEの経験」のように職種名で語ると、業界の外の採用担当には中身が伝わりにくくなります。持っていけるのは職種名ではなく、その中でしていた仕事の動きです。

専門職の仕事は、業界の内側の言葉で説明されることが多く、本人もそれが当たり前になっています。業界の外へ出るときに苦労するのは、能力が足りないからではなく、言葉を置き換える作業をしていないからです。

今の職種 業界の外でも説明できる経験の例 置き換えるときの言い方の例
看護師 申し送り・記録・急な変化への対応 交代制で情報を正確に引き継ぐ/優先順位をその場で決める
保育士 保護者対応・行事の段取り・安全の確認 相手の不安を聞いて説明する/複数の予定を同時に回す
SE・プログラマー 要件の聞き取り・工程の管理・不具合の切り分け 相手の要望を整理して形にする/原因を順に絞り込む
施工管理 工程表・協力会社との調整・安全の管理 期限から逆算して人と段取りを組む
販売・アパレル 接客・在庫と売上の管理 数字を見ながら売り場を動かす

手元に残るものは、経験のほかにもあります。職務経歴(いつ、どこで、何をしたか)は、辞めた後も自分で書き出せる記録です。雇用保険は業種を問わず同じ制度なので、これまでの加入期間は、異業種へ移るときの失業保険や教育訓練給付の要件の判断に使われます。看護師や保育士の免許・資格の扱いについては、この記事では条文を確かめていないので、それぞれの免許の窓口で確かめてください。

同じ業界の別の働き方(病院から企業の健康管理室、保育園から子ども向けの教室、開発から社内の情報システム部門など)を先に検討する人もいます。業界の中で場所を変えるのか、業界ごと変えるのかで、使える窓口と求人の探し方が変わります。

たとえば、7年働いた看護師が事務職へ移りたい場合、「看護師として7年」と書くだけでは伝わりません。「交代制の職場で、毎日の申し送りと記録を担当し、急な変化があったときの連絡の順番を決めていた」と書けば、事務の仕事でも使える力として読まれます。SEから営業へ移りたい人なら、「顧客の要望を聞き取り、仕様に落としていた」経験がそのまま話の軸になります。

次に動く前に、今の仕事の1日を順に書き出し、職種名を使わずに説明できるかを試してみてください。業界の外の人に通じる言葉に置き換えられた経験が、応募書類の中身になります。

辞める時期は転職先の入社日から逆算する

カレンダーとコーヒー

辞める時期は、ボーナスや年度末から決めるより、「次の入社日」と「失業保険の待ち期間」から逆算するほうが、お金の見通しが立ちます。入社日が決まらないまま辞めると、空白の長さが読めなくなるからです。

失業保険は、辞めた後にハローワークで受給の手続きをしてから、7日間の待期があります。正当な理由のない自己都合で2025年4月1日以降に辞めた場合は、そのあとに1か月の給付制限がかかります(辞めた日からさかのぼって5年以内に、自己都合の退職で受給資格の決定を2回以上受けていると3か月)。つまり、自己都合で辞めて次が決まっていない人は、手続きの日から少なくとも待期と給付制限の間は、失業保険の入金がありません。

  • 在職中に内定まで進め、退職日の翌日に入社する(空白なし・失業保険は出ない)
  • 在職中に応募を始め、退職後に内定を受ける(空白は短い・再就職手当の条件を確かめる)
  • 先に辞めて、待期と給付制限の間に準備と応募をする(空白が長くなりやすい)
  • 先に辞めて、教育訓練を受けてから応募する(学び直しの期間が加わる)

ボーナスや年度末を待つかどうかは、その時期まで今の職場で働き続けられるか、次の職場の入社時期とずれないかで考えます。看護師や保育士は、夜勤の組み方や担任の受け持ちの都合で、辞める時期を職場と早めに相談しておく必要がある職場もあります。退職届の出し方と時期の相談の仕方は 看護師・介護職の退職届 にまとめています。

たとえば、年度末で辞めたい保育士の人が、4月入社の求人に在職中から応募できれば、空白なしで移れます。反対に、年度末に辞めてから応募を始める場合は、受給の手続きの日から待期の7日間と給付制限の1か月を見込み、そのあいだの生活費を貯金で持たせる計算をしておきます。在職中に動くか辞めてからにするかの違いは 在職中か辞めてからか で詳しく比べています。

決める順番は「いつ辞めたいか」ではなく「いつ入社できそうか」が先です。計算ツールで自分の日額と最初の振込の目安を出し、それまでの生活費を貯金で持たせられるかを見てから、退職日を職場に伝えてください。

辞めてから探す間のお金

テーブルの上の硬貨

辞めてから探す間のお金は、入ってくる失業保険と、出ていく保険料・税金の両方で考えます。失業保険の日数は、自己都合の一般の離職者なら、年齢ではなく雇用保険に入っていた期間で決まります。

雇用保険の所定給付日数は、自己都合の一般の離職者の場合、被保険者期間が10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日です。30代でも50代でも同じ表を使います。業種を変えても、前の職場までの加入期間で日数が決まる点は同じです。

雇用保険に入っていた期間 所定給付日数(自己都合の一般の離職者)
10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

出典:雇用保険法22条(e-Gov法令検索)/厚生労働省「自己都合離職者の給付制限について」

出ていくお金も忘れないでください。会社の健康保険と厚生年金から外れると、健康保険は国民健康保険か任意継続に、年金は国民年金に切り替える手続きが要ります。個人住民税の所得割は前の年の所得で算定されるため、辞めた後に納付の通知が届くことがあります。納め方や時期は退職した月などで変わるので、お住まいの市区町村で確かめてください。手続きの順番は 在職中か辞めてからか の保険の項にまとめています。

たとえば、看護師として8年働いて自己都合で辞めた人は、所定給付日数は90日です。2025年4月1日以降の退職なら、手続きから待期の7日間と、原則1か月の給付制限が過ぎてから支給の対象になります(退職日から5年以内に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けている場合は3か月)。同じ人が10年以上20年未満働いていれば120日になり、受け取れる期間は延びますが、待期と給付制限の長さは変わりません。給付制限の数え方は 給付制限は1か月 で確かめてください。

給付制限には例外があります。教育訓練給付金の対象となる教育訓練や公共職業訓練など(2025年4月1日以降に受講を始めたもの)を、辞めた日の前1年以内に受けたか、辞めた日以後に受けている場合は、給付制限が解除されます。学び直しを考えている人は、この条件も時期の決め方に入れてください。

編集部の整理では、空白期間のお金は「失業保険がいくら出るか」だけで見ると足りなくなります。計算ツールで出した日額と日数から入ってくる額を見て、保険料・住民税・家賃などの出ていく額を並べ、差が貯金で埋まる月数を空白期間の上限の目安にしてください。

転職で年収は上がる人も下がる人もいる

転職した人の賃金は、前の職場より上がった人も下がった人もいて、一方向には決まりません。令和7年の雇用動向調査では、転職して入職した人のうち、賃金が増加した人は40.8%、変わらない人は25.5%、減少した人は31.0%でした。

この数字は、業種を問わず転職した人全体の値で、異業種へ移った人だけを数えたものではありません。増加のうち1割以上増えた人は28.2%、減少のうち1割以上減った人は21.9%です。賃金の変動が分からない人も含むため、3つを足しても100にはなりません。

年齢 増加 変わらない 減少
20〜24歳 55.2% 19.9% 17.5%
25〜29歳 49.8% 25.0% 23.9%
30〜34歳 48.6% 20.8% 29.0%
35〜39歳 43.5% 28.1% 23.9%
全体 40.8% 25.5% 31.0%

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」

年齢が上がるほど、増加した人の割合は下がっていきます。異業種へ移るときに年収の見通しを立てるなら、この表の数字をそのまま自分に当てはめるより、今の給与のうち何が「その職場だから付いている分」かを先に分けるほうが役に立ちます。

看護師の夜勤の手当、SEの残業代、施工管理の現場の手当などは、職場や働き方が変われば付かなくなります。比べるときは、今の給与明細から手当を除いた基本の額を出し、求人票の基本給と並べてください。手当込みの額と基本給を比べると、下がり幅を大きく見誤ります。

たとえば、夜勤のある病棟から日勤だけの事務職へ移る看護師の場合、夜勤が無くなれば、夜勤の手当は付かなくなります。そのうえで基本の額が近い求人なら、下がるのは手当の分だけです。反対に、手当の少ない職場で働いていたSEが、成果に応じた手当のある営業職へ移る場合は、基本給が下がっても総額は上がることがあります。

年収の比べ方は「総額」ではなく「手当を除いた額」と「新しい職場で付く手当」の2段に分けると迷いません。分からない手当は、面接か内定の段階で額と条件を聞いて確かめてください。

異業種へ移る前の学び直しと教育訓練給付

異業種へ移る前に講座を受けるなら、雇用保険の教育訓練給付が使える場合があります。辞めた後でも、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内なら対象になり得ます。

教育訓練給付には3つの種類があり、講座によってどれにあたるかが決まっています。給付は受講費用に対して出るもので、講座が対象かどうかは厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で調べます。看護・保育・IT系の講座でも、すべてが対象とは限りません。

種類 給付率と上限 追加の支給
一般教育訓練 受講費用の20%・上限10万円 なし
特定一般教育訓練 40%・上限20万円 資格取得等かつ修了後1年以内に雇用されると50%・上限25万円(令和6年10月1日以降の受講開始)
専門実践教育訓練 50%・年間上限40万円 条件を満たすと70%・80%

出典:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付金」/教育訓練講座検索システム

受けられるかどうかは、雇用保険の加入期間でも決まります。受講開始日の時点で3年以上が原則で、初めて受ける人は一般と特定一般なら1年以上、専門実践なら2年以上です。辞めた人は、離職日の翌日から受講開始日まで1年以内であることが必要で、妊娠・出産・育児・病気やけがなどで30日以上受講を始められない事情があるときは、ハローワークに申請すれば延長できます。支給の申請は、修了日の翌日から1か月以内に住所を管轄するハローワークへ出します。

たとえば、保育士を3年して辞めた人が、事務職へ移るために一般教育訓練の対象講座を受ける場合、加入期間などの要件を満たしていれば、受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。辞めてから1年を過ぎて受講を始めると対象から外れるので、学び直すなら、辞めた後に講座を選ぶのを後回しにしないことが大事です。ハローワークの公共職業訓練は、教育訓練給付とは別の仕組みで、受講料が無料の訓練が中心です。違いは 職業訓練の受け方 で比べてください。

学び直しは「講座を選ぶ」より先に「自分の加入期間と、辞めた日からの期限」を確かめる順番です。ハローワークの窓口で受講予定日時点で対象になるかを聞いてから申し込めば、受けた後で給付が出ないということを避けやすくなります。

公的な窓口と民間の支援をいつ使うか

ノートパソコンとコーヒーのある机

異業種の求人は、ハローワークでも民間の転職支援でも探せます。使い分けの軸は、元の職種に戻る道を残したいか、業界の外の求人を人に選んでもらいたいかです。

看護師には、都道府県ナースセンターという公的な窓口があります。看護師等の人材確保の促進に関する法律15条は、都道府県センターの業務として「看護師等について、無料の職業紹介事業を行うこと」(5号)を挙げています。保育士には、都道府県ごとに設置された保育士・保育所支援センターがあります。登録の方法や利用料を含めて内容は地域で違うので、住んでいる都道府県のセンターで確かめてください。

出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律15条(e-Gov法令検索)/職業安定法32条の3(e-Gov法令検索)

民間の職業紹介について、職業安定法32条の3第2項は、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を取ってはならないのが原則だと定めています。例外は厚生労働省令で決めた場合だけなので、登録の前に利用規約で求職者の料金を確かめておけば足ります。

異業種へ移るときの窓口の使い方
  1. 1お金の条件を確かめる計算ツールとハローワークで日額・日数・給付制限
  2. 2移る先の業種を絞る職種名を使わずに経験を書き出す
  3. 3求人を自分で見るハローワークの求人検索で業界の外を見る
  4. 4足りないところだけ頼る求人の選び方が分からなければ民間の支援
  5. 5戻る道を残す看護職はナースセンター、保育士は支援センター

自己都合で辞めて給付制限がある人は、待期の7日間が終わってから1か月の間は、ハローワークか職業紹介事業者の紹介で決まった就職でないと、再就職手当の対象になりません。早く決まりそうなときは、応募の経路も確かめておきます。条件の一覧は 再就職手当をもらえる条件 にあります。

たとえば、看護師を辞めて事務職を探しながら、合わなければ看護の仕事に戻ることも考えている人は、ハローワークで事務の求人を見ながら、ナースセンターにも情報を残しておく使い方ができます。反対に、業界の外の仕事を知らず、どの求人を受ければいいか一人で見分けられない人は、未経験から正社員を目指す人向けの民間の支援に、求人の選び方から相談する形が合います。ただし民間の支援には対象の年齢を決めているところもあり、同じ資格を生かして別の病院や園へ移りたい人には、ナースセンターや支援センターのほうが向いています。

※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

移る業種と職種がもう決まっていて、求人票を自分で読み比べられるなら、ハローワークの求人検索と自分の応募で足ります。業界の外の仕事を知らないので、どの求人なら自分に合うのか一人では見分けられない、というところで止まっているなら、人に相談しながら選ぶほうが早く進みます。就職カレッジは18〜35歳の人を中心に、離職中の人や第二新卒などの正社員就職を求職者無料で支援していますが、年齢が対象から外れる人や同じ資格を生かして職場だけ変えたい人には合わないので、申し込む前に自分の年齢と希望の職種が対象に入るかを公式サイトで確かめてください。

就職カレッジの公式サイトを見る

転職支援を使わなくていい場合

次に当てはまる人は、民間の転職支援を使わず、ハローワークと自分の応募で足ります。支援を使うかどうかは、早く決まるかどうかではなく、自分ひとりで足りない部分があるかで決めてください。

  • 移りたい業種と職種が決まっていて、求人を自分で探せる
  • 今の経験を、職種名を使わずに書類にまとめられる
  • 地元で働きたく、ハローワークの求人で探したい仕事が見つかっている
  • 元の職種に戻る可能性があり、ナースセンターや支援センターに情報を残しておきたい
  • 担当者から応募を勧められると、自分の判断がぶれやすいと分かっている

異業種への転職は、自分でも何が合うか決めきれていないことが多く、紹介される求人に合わせて基準のほうが動いてしまいがちです。先に経験の書き出しと手当を除いた給与の比べ方を済ませ、自分の条件を言葉にしてから、足りない部分だけを人に頼む順番でも遅くはありません。

たとえば、施工管理を辞めて地元の設備会社の事務へ移りたいと決めている人なら、地元のハローワークの求人と、気になる会社への直接の応募で十分に動けます。保育士を辞めて子ども向けの教室の講師を探す人も、業界が近いので、求人を自分で読み比べられることが多いはずです。

異業種の面接での伝え方と、元の職種に戻る道

面接で「なぜ異業種か」を聞かれたら、前の仕事から離れたい理由より、次の仕事で何をしたいかを中心に話します。辞めた理由だけを話すと、次の仕事への考えが伝わらないからです。

業界を変える人は、応募先からは「なぜ経験のある仕事を続けないのか」と聞かれやすくなります。その疑問に、前の仕事で身についたことと、次の仕事でそれをどう使うかを一本の筋でつないで答えられれば、異業種であること自体を理由に不利になるとは限りません。

  • 離れたい理由は、相手を責める言葉ではなく事実で一言にする
  • 次の仕事で何をしたいかを、前の仕事の経験とつなげて話す
  • 職種名ではなく、仕事の動きで経験を説明する
  • 年収や働き方の条件は、手当を除いた額で希望を伝える

たとえば、夜勤を続けるのが難しくなった看護師なら、「夜勤のある働き方を続けるのが難しくなった。交代制で記録と引き継ぎを正確に回してきた経験を、日中の事務の仕事で使いたい」と言えば、理由と次にしたいことがつながります。SEから営業へ移る人なら、「作る側として顧客の要望を聞いてきたので、次は提案する側で同じ力を使いたい」と話せます。

戻る道についても考えておくと、踏み出すときの怖さが減ります。看護職なら都道府県ナースセンター、保育士なら保育士・保育所支援センターが、元の職種に戻るときの公的な窓口です。異業種で働いてみて合わなかったときに、相談できる場所があると知っておくだけでも、決断は軽くなります。20代で辞めた後の動き方は 20代の転職 でも整理しています。

よくある質問

看護師から異業種への転職はできますか?

できます。令和7年の離職率は医療・福祉で14.3%で、産業計の13.7%を上回ります。ただしこれは産業の値で、看護師という職種の値ではありません。経験を職種名ではなく仕事の動きで説明できるかが、業界の外で伝わるかを分けます。

看護師が転職するならどこがいいですか?

決まった正解はありません。同じ資格を生かして別の職場へ移るのか、業界ごと変えるのかで、探し方も窓口も変わります。資格を生かすならナースセンター、業界の外へ出るならハローワークか民間の支援、と使い分けてください。

看護師にとって楽な就職先はありますか?

楽かどうかは人によって違うので、この記事では断定しません。辞めたい理由(夜勤・責任の重さ・人間関係など)を書き出し、求人票と面接でその点が繰り返されないかを確かめるほうが、自分に合う職場を見つける近道です。

異業種へ移ると年収は下がりますか?

転職した人全体では、賃金が増加した人が40.8%、減少した人が31.0%でした(令和7年)。これは異業種へ移った人だけの値ではありません。比べるときは、今の給与から夜勤などの手当を除いた額と、求人票の基本給を並べてください。

辞めてから資格の勉強をしても給付は出ますか?

離職日の翌日から受講開始日まで1年以内(病気や出産などで30日以上受講を始められない事情があるときは、申請で延長できます)で、雇用保険の加入期間などの要件を満たせば、教育訓練給付の対象になり得ます。一般教育訓練なら受講費用の20%・上限10万円です。講座が対象かどうかは、教育訓練講座検索システムで調べます。

転職エージェントを使うとお金はかかりますか?

職業安定法32条の3第2項で、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を取ってはならないのが原則です。ナースセンターは無料の職業紹介事業を行っています。保育士・保育所支援センターは都道府県ごとに設置されているので、料金は住んでいる都道府県のセンターで確かめてください。民間の支援は、登録の前に利用規約で料金を確かめてください。

辞めてから探すと、失業保険はいつから出ますか?

受給の手続きから7日間の待期があり、2025年4月1日以降に自己都合で辞めた場合は、そのあとに原則1か月の給付制限がかかります(退職日から5年以内に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けている場合は3か月)。自分の日額と最初の振込の目安は、計算ツールで出せます。

数字だけ、もう一度

  1. 離職率:令和7年は産業計13.7%・医療・福祉14.3%・教育・学習支援15.1%・情報通信10.4%・建設8.7%(産業の値で、職種の値ではない。定年・契約満了を含む全離職)
  2. 転職入職率:令和7年は全体で9.9%。どの産業からどの産業へ移ったかの数字は概況に無い
  3. 賃金の変化:転職した人全体で増加40.8%・変わらない25.5%・減少31.0%(異業種だけの値ではない)
  4. 待ち期間:待期7日。正当な理由のない自己都合で2025年4月1日以降に辞めた場合の給付制限は1か月(5年以内に2回以上の受給資格決定があると3か月)
  5. 給付日数:自己都合の一般の離職者は加入期間10年未満90日・10年以上20年未満120日・20年以上150日。年齢は関係しない
  6. 教育訓練給付:一般20%・上限10万円/特定一般40%・上限20万円(条件で50%・上限25万円)/専門実践50%・年間上限40万円(条件で70%・80%)。辞めた人は離職日の翌日から1年以内に受講開始、申請は修了日の翌日から1か月以内
  7. 公的な窓口:看護職は都道府県ナースセンター(法律15条5号で無料の職業紹介)、保育士は都道府県ごとの保育士・保育所支援センター(事前登録・無料)
  8. 使わなくていい場合:移る先が決まっていて、経験を自分の言葉で書類にできるなら、ハローワークと自分の応募で足りる

専門職から異業種へ移るときに最初に決めるのは「どの業種へ行くか」より、「いつ入社できそうか」と「それまでのお金が持つか」の2つです。計算ツールで自分の日額を出し、手当を除いた給与で求人を比べ、学び直すなら辞めた日からの期限を先に確かめる。そのうえで、元の職種に戻る窓口の場所も控えておけば、業界の外へ出る決断を、追い込まれてではなく自分の条件で下せます。

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この記事を書いた人

やめ活編集部です。退職の伝え方・失業保険・退職代行について、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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