- 給与明細に雇用保険料の欄があるのに、雇用保険に入っていなかったかもしれない
- 雇用保険に入っていないと、辞めても失業保険はもらえないの?
- 自分が加入しているかどうか、どこで確かめればいい?
- パートだから入らなくていい、と会社に言われた。本当に?
- さかのぼって加入できるのは何年分まで?
- 2年より前の分は、もうあきらめるしかない?
- 会社に言わずに、ハローワークだけで確かめられる?
- もう辞めてしまった。今から動いても間に合う?
上記のような悩みに答えます。
雇用保険の未加入は、本人が気づかないまま何年も続くことがあり、退職して失業保険の手続きをしようとした段階で初めて分かる、という順番になることがあります。ところが「雇用保険 未加入」で出てくる解説は、会社の側から見た罰則や是正の手続きが中心で、働く本人が会社を通さずに加入の記録を確かめる方法や、どこまでさかのぼれるかを手元の書類で分ける方法は、あまり書かれていません。そこで、加入の対象だったか・加入しているかの確かめ方・未加入だったときの確認の請求を押さえたうえで、2年と2年超の境目、さかのぼった期間で失業保険の受給資格に届くかの数え方まで、雇用保険法の条文とハローワーク・厚生労働省の案内で確かめながら整理しました。
会社が雇用保険に入れていなかったかもしれないときは、本人がハローワークに照会票を出して加入の記録を確かめ、未加入なら確認を求められます。ハローワークの案内では、さかのぼれるのは確認が行われた日から2年が原則で、給与から雇用保険料が天引きされていたことが給与明細などで明らかなら、2年より前までさかのぼれる扱いがあります(2026年10月時点)。
さかのぼりが認められたあと、自分の年齢と被保険者期間で受け取れる額と日数は、失業保険の計算ツールで出せます。
2026年10月時点の制度で確かめています
そもそも加入の対象だったか
雇用保険は、パートやアルバイトという呼び方ではなく、働き方の条件で入るかどうかが決まります。1週間の所定労働時間が20時間以上で、同じ会社に31日以上雇われる見込みがあれば、原則として加入の対象です。
雇用保険法は、適用しない人として「一週間の所定労働時間が二十時間未満である者」と「同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用されることが見込まれない者」を挙げています(雇用保険法)。裏返すと、この2つのどちらにも当たらない人は、原則として雇用保険の被保険者になります。東京のハローワークの事業主向けQ&Aも、週20時間以上と31日以上の雇用見込みの2つを満たせば、「パート」「アルバイト」という名称や、事業主や労働者の希望の有無にかかわらず加入が必要だと案内しています(ハローワーク(東京)雇用保険関係手続きQ&A)。
| 確かめること | 加入の対象になる側 | 対象にならない側 |
|---|---|---|
| 1週間の所定労働時間 | 20時間以上 | 20時間未満 |
| 雇われる見込み | 同じ会社に31日以上 | 31日以上の見込みがない |
| 呼び方・本人の希望 | 関係しない | 関係しない |
よく聞かれる「雇用保険は強制加入か」という問いについては、原則として、条件を満たす人について、会社と本人の希望で入る・入らないを選ぶ仕組みにはなっていません(東京のハローワークのQ&Aでは暫定任意適用事業が除かれています)。本人が「入らなくていい」と言った覚えがあっても、それだけで加入の対象から外れるわけではありません。
たとえば、週3日・1日6時間のパートの人と、週3日・1日8時間のパートの人では、週の所定労働時間が20時間をまたぐかどうかで答えが分かれます。前の人は週18時間で届かず、後ろの人は週24時間で超えます。
所定労働時間は、会社が契約や就業規則で定めた働く時間です(細かい扱いは窓口で確かめます)。まず雇用契約書や労働条件通知書を出してきて確かめます。契約より長く働く月が続いているなど、契約書の時間と実際がずれている人は、その事情も窓口で伝えます。昼間の学生や季節的な雇用など、別に除外される人もいるので、自分が当たりそうなら窓口で聞きます。
迷ったときは、「契約上の週の時間」と「契約期間や更新の見込み」の2つを書き出してみます。どちらも条件を満たしているのに加入していないなら、次の項の方法で記録を確かめる段階です。
加入しているかを本人が確かめる方法

自分が雇用保険に加入しているかは、「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」をハローワークに出すと確かめられます。照会票は本人が出す書類で、番号が分からなければ窓口で相談できます。
この照会票は、いま働いている会社や以前働いていた会社で、雇用保険の資格取得の手続きが行われているかどうかを、本人がハローワークに照会するための様式です。様式の注意書きでは、本人確認と住所の確認ができる書類(運転免許証、個人番号カード、住民票の写しなど。コピー可)を添えて、原則として照会したい会社の所在地か、自分の住所を管轄するハローワークに出すとされています(様式「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」三重労働局掲載)。様式は労働局ごとに掲載されていますが、中身は同じものです。
- 1照会票を書く氏名・生年月日・会社名と所在地・雇われた日
- 2本人確認書類を添える運転免許証などのコピーでよい
- 3ハローワークに出す会社の所在地か自分の住所の管轄。郵送・代理も可
- 4回答書を受け取るその日に渡されるか、後日自宅に届く
照会票の書き方で手が止まりやすいのは、被保険者番号と事業所番号の欄です。被保険者番号は雇用保険被保険者証に書かれた番号で、事業所番号は会社に付けられた番号ですが、注意書きでは、どちらも分からなければ窓口職員に相談するよう案内されています。番号が分からないことは、照会をあきらめる理由になりません。
- 窓口に行けないときは郵送でも出せる(本人確認書類はコピーか、原本なら住民票の写しか印鑑証明書に限る)
- 家族などに頼むときは委任状が要る
- 回答は「確認照会回答書」で、その日に渡されるか、後日本人の住所に送られる
- 東京のハローワークの案内では、被保険者番号などの照会に電話では答えておらず、本人確認書類を持って窓口へ、とされている
たとえば、もう辞めた会社に連絡したくない人でも、照会票は自分の住所を管轄するハローワークに出せます。会社名と所在地、雇われた日を思い出せる範囲で書き、分からない番号の欄は空けたまま窓口で相談すれば足ります。在職中で、会社に知られずに確かめたい人も、同じ手順で照会できます。ただし、照会や確認の過程でハローワークが会社に事実を確かめるかどうかは、公開されている案内では確かめられませんでした。気になるなら提出のときに窓口で聞いておきます。
給与明細に雇用保険料の欄があることは、加入していることの証明にはなりません。厚生労働省が「雇用保険料が天引きされていたのに雇用保険に『未加入』とされた方へ」というリーフレットを出しているとおり、天引きされていても手続きが漏れていることがあります。記録を見るまでは分からない、と考えて照会するのが確実です。
未加入なら本人が確認を求められる
照会の結果、加入の記録が無かったときは、本人がハローワークに「被保険者となったことの確認」を請求できます。会社が手続きをしてくれるのを待たなくても、本人の側から始められる道です。
雇用保険法8条は、「被保険者又は被保険者であつた者は、いつでも、次条の規定による確認を請求することができる。」と定めています(雇用保険法8条)。請求できるのは「被保険者又は被保険者であつた者」なので、在職中の人も、もう辞めた人も含まれます。施行規則では、この確認の請求は文書または口頭で行うものとされています。
会社には、雇う労働者が被保険者になったことを届け出る義務があります(雇用保険法7条)。東京のハローワークの事業主向けQ&Aでは、その届け出(資格取得届)の期限を、被保険者となった日の属する月の翌月10日までと案内しています。つまり、手続きの責任は会社にありますが、会社が届け出ていなかったときに本人が何もできないわけではなく、8条の確認の請求が本人の側の入口になります。
ハローワークに確認を求めるときは、自分がその会社で働いていたこと、いつから働いていたかを示せる書類をできるだけそろえて持っていきます。
| 持っていくもの | 何を示すか |
|---|---|
| 雇用契約書・労働条件通知書 | 雇われた日と、週の所定労働時間 |
| 給与明細(雇用保険料の欄があるもの) | 働いていたことと、天引きの有無 |
| 源泉徴収票 | その年に給与を受けていたこと |
| 照会票の回答書 | 加入の記録が無かったこと |
| 本人確認書類 | 本人であること |
たとえば、入社して数年たってから未加入に気づいた在職中の人なら、まず照会票で記録が無いことを確かめ、その回答書と雇用契約書、給与明細を持って確認を求める、という順番になります。すでに辞めた人も、手元にある給与明細や源泉徴収票を捨てずに持っていきます。確認を請求しても、それだけで受給資格が決まるわけではなく、どこまでさかのぼれるかは次の項の扱いで決まります。
会社と話し合ってから動くか、先にハローワークに行くかは、本人が選べます。会社との関係を気にして動けない人も、8条の条文は請求に会社の同意を条件にしていないので、まず窓口で相談してから会社にどう伝えるかを決めても遅くありません。
原則2年、天引きが書面で確認できれば2年超
さかのぼって加入できる期間は、ハローワークの案内では、被保険者であったことの確認が行われた日から2年が原則です。給与から雇用保険料が天引きされていたことが書面で明らかなら、2年を超えてさかのぼれる扱いがあります。
東京のハローワークのQ&Aは、被保険者となった日が、確認が行われた日から2年より前だった場合には、確認が行われた日の2年前の日に被保険者となったものとみなす、と説明しています。2年を超える扱いは、平成22年10月1日から始まった運用で、厚生労働省のリーフレットは、雇用保険料が給与から天引きされていたことが明らかである場合に、2年を超えて遡って加入手続きができるようになった、と案内しています(厚生労働省リーフレット)。
- 確認が行われた日から2年が原則
- 雇用されていたことが確認できる書面の範囲内
- 2年を超えてさかのぼれる扱いがある
- 給与明細・賃金台帳・源泉徴収票のいずれか
京都労働局とハローワークのリーフレットは、2年を超えた期間について、天引きが確認できる書面として①給与明細②賃金台帳③源泉徴収票のいずれかを添えて手続きする、としています。一方、2年以内の期間は従来どおりで、雇用契約書、労働者名簿、賃金台帳など、雇用されていたことが確認できる書面で確認できる範囲内でさかのぼる、と書かれています(京都労働局・ハローワーク リーフレット)。2年以内でも、雇われていたことを書面で示せない期間までさかのぼれるとは書かれていない点に気をつけます。
ここで大事なのは、2年超の扱いは天引きの事実が前提だということです。天引きが確認できないのに2年を超えてさかのぼれる、とはどのリーフレットにも書かれていません。給与明細を捨ててしまっていても、会社の賃金台帳や、毎年受け取る源泉徴収票が残っていれば、それが天引きを示す書類になりえます。
たとえば、入社のときから雇用保険料が引かれていたのに、何年も未加入だった人を考えます。入社の年からの給与明細か源泉徴収票が残っていれば、2年を超える部分も天引きを示す書類を添えて手続きできる位置にいます。同じ人でも、手元に残っているのが直近の給与明細だけなら、2年を超える部分を示す書類が足りず、原則の2年の扱いになりえます。反対に、最初から雇用保険料が引かれていなかった人は、天引きの書類が無いので、2年を超える扱いには当たりません。
迷ったら、手元の給与明細や源泉徴収票を年ごとに並べ、雇用保険料の欄にいつから金額が入っているかを確かめます。その年月が、2年を超える扱いの対象になりうる範囲の目安になります。
2年超の対象にならない人
2年を超えてさかのぼる扱いは、天引きの書類があればだれでも使えるわけではありません。対象は在職中の人と、平成22年10月1日以降に離職した人で、過去に失業手当などを受給した人は、受給より前の期間は対象になりません。
厚生労働省と京都労働局のリーフレットは、平成22年10月1日よりも前に離職した人は対象にならないとしています。ただし例外として、離職後1年以内に失業手当を受給せず、次の職場で被保険者の資格を取得した人は、その時点から対象になる、と書かれています。また京都労働局のリーフレットには、過去に雇用保険を受給している人については、それ以前の期間は対象とならない、とあります。
| 当てはまる人 | 2年を超える扱い |
|---|---|
| 在職中の人 | 対象 |
| 平成22年10月1日以降に離職した人 | 対象 |
| 平成22年9月30日以前に離職した人 | 対象外(例外あり) |
| 過去に失業手当などを受給した人 | 受給より前の期間は対象外 |
たとえば、前の会社を辞めたときに失業手当を受け取り、いまの会社に入ってから未加入が続いていた人は、さかのぼりを考えるのは、いまの会社に入ってからの期間です。京都労働局のリーフレットのとおり、過去に受給している人は、受給より前の期間は2年を超える扱いの対象になりません。
自分が過去に受給したかどうかがあいまいな人は、照会票や確認の請求のときに、ハローワークで過去の受給の有無もあわせて確かめておきます。
さかのぼった期間で受給資格に届くか

さかのぼって加入が認められたら、次は失業保険の受給資格に届くかを数えます。一般の離職者は、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上、倒産・解雇などの特定受給資格者や特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上あることが条件です。
雇用保険法13条は、基本手当は「離職の日以前二年間(…)に、次条の規定による被保険者期間が通算して十二箇月以上であつたとき」に支給すると定めています(雇用保険法13条)。特定受給資格者などの6か月は、厚生労働省のパンフレットとハローワークの案内で示されています(厚生労働省『離職されたみなさまへ』)。被保険者期間の1か月は、離職日から1か月ごとに区切った期間に、賃金の支払の基礎になった日数が11日以上ある月を1か月と数え、11日以上の月が12か月に足りない場合は、基礎になった時間数が80時間以上の月を1か月として数えます。
ここで見落としやすいのは、2年の原則が「確認が行われた日」から数える点です。退職してから確認までの時間がたつほど、さかのぼりで被保険者とみなされる始まりの日が後ろにずれ、離職前2年の中に入る月が減っていきます。編集部の整理では、辞めたあとに未加入に気づいた人ほど、照会と確認の請求を急ぐ意味が大きくなります。
たとえば、天引きの書類が無く、原則の2年で考える人が、退職から3か月後に確認を受けた場合、被保険者とみなされるのは確認の日の2年前の日からなので、離職前の21か月がその中に入ります。同じ人が退職から13か月後に確認を受けると、離職前に入るのは11か月になり、一般の離職者の12か月に届きません。どちらも、この期間ずっと働いていた場合の最大での数え方です。
自分が届くかは、次の順で数えます。
- 照会の回答書や確認の結果で、被保険者とみなされる始まりの日を確かめる
- 離職の日から1か月ずつさかのぼって区切り、離職前2年の中で、その始まりの日以後の月を並べる
- それぞれの月に、給与明細で賃金の支払の基礎になった日数が11日以上あるかを見る(足りなければ80時間以上か)
- 数えた月が12か月以上あれば、一般の離職者の受給資格の判定に進める
- 会社都合などで特定受給資格者に当たりそうなら、離職前1年に6か月で数え直す
たとえば、出勤日の少ないシフトで、月によって出勤日が11日に届かない人は、日数だけでは足りない月が出ます。11日以上の月が12か月(会社都合などは6か月)に足りないときは、時間数が80時間以上の月も1か月に数えます。勤務時間が分かる給与明細やシフト表を残しておきます。
数え終わったら、受け取れる日額と日数を失業保険の計算ツールで出しておくと、手続きの前に見通しが立ちます。最終的に受給資格があるかを決めるのはハローワークなので、自分で数えた結果は、窓口で確かめるための材料として持っていきます。
さかのぼっても有利にならない場合
さかのぼって加入しても、受け取れる給付がいつも増えるわけではありません。厚生労働省のリーフレットは、被保険者であった期間の是正で給付が有利になる場合もあれば、有利にならない場合もある、と注意しています。
同じリーフレットには、時効により消滅した給付や、給付を受けるための申請期限を過ぎた給付など、給付が変更されない場合もある、とも書かれています。さかのぼりで被保険者だった期間が直っても、すでに期限を過ぎた手続きまで元に戻るとは限らない、ということです。
- 被保険者であった期間が直っても、給付が有利になるとは限らない
- 時効で消滅した給付は変更されないことがある
- 申請期限を過ぎた給付は変更されないことがある
「雇用保険に未加入だとどうなる」という問いに本人の側から答えるなら、未加入のまま辞めると、受給資格の判定に使える被保険者期間が足りなくなるおそれがある、ということです。さかのぼりで直せる部分はありますが、2年の原則や時効があるので、気づいた時点で照会するのが損を小さくする動き方です。
たとえば、昔の会社で未加入だった期間が直っても、その会社を辞めたときに本来受けられたはずの給付は、時効や申請期限の関係で受け取れないことがあります。いまの会社の期間を直す話と、昔の会社の給付を取り戻す話は、分けて考えます。どちらに当たるかは、ハローワークで相談するときに「いつの期間を、何のために直したいか」を先に伝えると整理しやすくなります。
保険料についても触れておきます。京都労働局のリーフレットは、さかのぼって加入手続きをする期間に労働保険の手続きが適正に行われていなかった場合でも、その期間の雇用保険料を納付できるようになったと案内し、加入手続きとあわせた納付を求めています。天引きされていなかった期間の本人の負担分をどう精算するかは、会社とハローワークに確かめます。
会社の罰則と会社が動かないとき
雇用保険の届け出をしなかった会社には、罰則があります。雇用保険法83条は、事業主が「第七条の規定に違反して届出をせず、又は偽りの届出をした場合」に、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処すると定めています(雇用保険法83条)。
とはいえ、この条文は会社への定めで、本人の加入期間を直す手続きとは別のものです。本人の側でやることは、照会と確認の請求、書類の準備の3つです。よく聞かれる「雇用保険をかけていない会社はどうなるか」には、法律に罰則の定めがある、というところまでが答えになります。
会社が手続きに協力してくれない、連絡がつかないという場合も、8条の確認の請求は本人から始められます。
- 会社に頼むなら、メールなど記録が残る方法で「雇用保険の資格取得の手続きをしてほしい」と伝える
- 返事が無い・断られたら、照会の回答書と書類を持ってハローワークで確認を請求する
- やりとりの記録(送った日・相手・内容)は捨てずに残しておく
たとえば、会社に伝えたら「パートは入れない決まりだ」と言われた人は、週の所定労働時間と雇用見込みの条件を契約書で確かめ、条件を満たしているなら、そのやりとりも含めてハローワークに相談します。会社の説明と条文の条件が食い違っていることを示せれば、本人が会社と言い争う必要はありません。
辞めたあとに離職票が届かないことも重なっているなら、そちらの進め方は離職票が来ないときの催促にまとめています。両方に当たるときは、両方の書類を持っていき、窓口で進め方を聞いてください。
有料のサポートを使わなくていい場合

雇用保険の未加入を確かめて直すだけなら、有料の給付金サポートに頼む必要はありません。照会票の提出も確認の請求も、本人がハローワークでできる手続きです。
さかのぼれる範囲を決めるのは、2年の原則と天引きの書類の有無で、だれが手続きを代わりに進めるかではありません。記録の照会、確認の請求、書類の提出は、どれも窓口で職員に聞きながら進められる手続きです。
- 照会票を自分で書いて出せる(番号が分からない欄は窓口で相談できる)
- 給与明細・源泉徴収票・雇用契約書のどれかが手元にある
- 会社と直接話さなくても、ハローワークで確認を請求できる状況にある
- さかのぼる期間が2年以内で、雇われていたことを書面で示せる
たとえば、元の会社に連絡を取りたくない人でも、照会票の提出先に自分の住所の管轄を選べますし、確認の請求も本人から始められます。手元の書類が足りなくても、ハローワークで、ほかに使える書類がないか聞くことができます。
社会保険労務士や弁護士の出番を考えるのは、加入の記録とは別に、給料の未払いや解雇の有効性など、会社との間で言い分がぶつかっている事柄があるときです。そうした場合でも、雇用保険の加入期間がどこまで認められるかは先にハローワークで確かめておけば、相談する中身を絞り込めます。
派遣を辞めたら失業保険はいつから?満了・途中・派遣切りで変わる日数と条件
親の介護で退職する前に|介護休業93日・給付67%、辞めたら失業保険はいつから
退職届の書き方|退職日は何日と書けば損しない?有給・月末で決める日付
よくある質問
雇用保険に入っていないと、失業保険はもらえませんか?
未加入のままでは、受給資格の判定に使える被保険者期間が足りなくなるおそれがあります。ただし本人がハローワークに確認を請求でき、ハローワークの案内では、確認が行われた日から2年さかのぼるのが原則です。さかのぼった期間を足して、離職の日以前2年間に被保険者期間が12か月以上あれば、受給資格の判定に進めます。
雇用保険に入っているかを電話で教えてもらえますか?
東京のハローワークの案内では、個人情報保護の関係で電話の問い合わせには答えておらず、本人確認書類を持って窓口に行くよう案内されています。窓口に行けない人は、照会票を郵送で出す方法もあります。他の地域の扱いは、最寄りのハローワークに確かめてください。
給与から雇用保険料が引かれていたのに未加入でした。何年分さかのぼれますか?
天引きされていたことが給与明細・賃金台帳・源泉徴収票のいずれかで確認できれば、2年を超えてさかのぼれる扱いがあります。対象は在職中の人と平成22年10月1日以降に離職した人で、過去に失業手当などを受給した人は、それより前の期間は対象になりません。
会社に知られずにハローワークで確かめられますか?
照会票は本人が出す書類で、会社を通す必要はありません。ただ、確認の請求のあとにハローワークが会社に事実を確かめるかどうかは、公開されている案内では確かめられませんでした。気になる人は窓口で先に聞いておきます。
給与明細を捨ててしまいました。もうさかのぼれませんか?
源泉徴収票や賃金台帳も、天引きを示す書類として案内されています。2年以内の期間なら、雇用契約書や労働者名簿など、雇われていたことが確認できる書面の範囲でさかのぼります。手元に何が残っているかを並べてから、ハローワークで相談します。
辞めてから未加入に気づきました。今からでも間に合いますか?
確認の請求は「被保険者であつた者」もできるので、辞めた人も請求できます。ただし2年の原則は確認が行われた日から数えるので、時間がたつほど離職前2年に入る月が減っていきます。気づいた時点で照会票を出すのが安全です。
数字だけ、もう一度
- 加入の対象:1週間の所定労働時間が20時間以上で、同じ会社に31日以上雇われる見込みがある人(パート・アルバイトの呼び方や希望は関係しない)
- 加入の確かめ方:照会票に本人確認書類(コピー可)を添えて、会社の所在地か自分の住所を管轄するハローワークへ。郵送・代理も可
- 未加入なら:本人がハローワークに確認を請求できる(雇用保険法8条)。会社の資格取得届の期限は、ハローワークの案内では被保険者となった日の属する月の翌月10日まで
- さかのぼれる期間:確認が行われた日から2年が原則。天引きが給与明細・賃金台帳・源泉徴収票のいずれかで明らかなら2年超の扱い
- 2年超の対象:在職中の人と平成22年10月1日以降に離職した人。過去に受給した人はそれより前の期間は対象外
- 受給資格:離職の日以前2年間に被保険者期間12か月以上(特定受給資格者などは1年間に6か月以上)。1か月は賃金の支払の基礎になった日数11日以上の月(足りなければ80時間以上)
- 有利にならない場合:是正で有利にならないことも、時効や申請期限で変わらない給付もある
- 会社の罰則:届け出をしない事業主には6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の定め(雇用保険法83条)
雇用保険の未加入に気づいたとき、何より避けたいのは、会社の出方をうかがって時間を使い、そのあいだに2年の数えが後ろへずれていくことです。給与明細の雇用保険料の欄を年ごとに確かめ、照会票を出して記録を見る。記録が無ければ、手元の書類を持って確認を請求し、さかのぼった期間で離職前2年に12か月届くかを数える。会社とけんかをしなくても、ここまでは本人だけで進められます。順番を決めて動き出せば、取り戻せる期間をできるだけ残したまま、失業保険の手続きにつなげられます。

