- 女性向けって、何が違うの?男の退職代行と同じところがやっているの?
- 料金はいくら?組合費って何?あとから追加はかからない?
- 申し込んだあとにキャンセルしたら、お金はかかる?
- 有給を使い切ってから辞めたい。交渉してもらえる?
- 辞められなかったら、本当に全額返ってくる?
- 相談に乗ってくれるのは女性?
- 月額のヤメホーって何?入らないといけない?
- そもそも、自分で言えるなら代行はいらない?
上記のような悩みに答えます。
わたしNEXTは、女性向けとうたう退職代行です。名前で検索すると、紹介や口コミの記事が中心に並び、「女性専用」「女性スタッフが対応」「有給も交渉してくれる」といった言い方を見かけることもあります。けれど、公式のトップと利用規約を並べて読むと、運営は労働組合なのに規約は条件の交渉を業務の範囲に入れていないこと、返金保証には除外の条件がいくつもあること、キャンセル料が実施希望日からの日数で変わることが分かります。そこで、運営・料金・キャンセルという基本を押さえたうえで、トップと規約の書き方の違い、「女性向け」と「女性専用」の違い、使ったあとに本人に残る手続きまで、わたしNEXTの公式サイト・特定商取引法に基づく表記・利用規約と、憲法・労働組合法・弁護士法・民法の条文で確かめながら整理しました。口コミは集めておらず、点数も付けていません。
わたしNEXTは、男の退職代行と同じ運営者が手がけ、退職代行toNEXTユニオンという労働組合が実施者として書かれている女性向けの退職代行です。料金は正社員などが21,800円、アルバイト・パートは社会保険に入っていなければ18,800円・入っていれば21,800円(どれも税込)で、どちらも組合費1,000円が別にかかると公式に書かれています。運営は労働組合ですが、規約は就業・退職の条件の交渉を業務範囲の外とし、業務を「退職する旨の連絡の取次ぎ」としています。辞めると伝えてもらうだけなら足り、有給や退職日を話し合いたいなら交渉を範囲に含めると書く労働組合、損害賠償を言われているなら弁護士を考え、自分で伝えられるなら使わなくて大丈夫です。
代行に払う額を決める前に、辞めたあとの失業保険がいつから・いくら入りそうかを出しておくと、いくらまでなら払えるかの目安ができます。自分の条件で出すなら 失業保険の計算ツール が使えます。
この記事の数字は2026年11月時点のものです(わたしNEXTの料金・利用規約・特定商取引法に基づく表記は2026年11月6日に公式サイトで確認)。
わたしNEXTを運営しているのは誰か

わたしNEXTの公式サイトは taishoku.to-next.jp です。特定商取引法に基づく表記では、販売事業者名が「toNEXTドットジェイピー(to-NEXT.jp)」、退職代行サービスの実施者名が合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」と書かれています。利用規約も、わたしNEXTが運営し、退職代行toNEXTユニオンが行う退職代行サービスだと説明しています。
男性向けの「男の退職代行」とは、運営者が同じです。特定商取引法に基づく表記の事業者名、所在地(東京都港区南青山)、担当者名が、男の退職代行のものと一致していて、わたしNEXTのトップのサービス一覧からも男性向けのページへリンクが張られています。一方で、法人格(株式会社など)や代表者名、設立の年は、確認したページのどこにも書かれていませんでした。「どこかの会社が運営している」と言い換えられる材料は無いので、ここでは特定商取引法に基づく表記の書き方どおりに扱います。
労働組合という言葉が出てくると、「組合に入るのは怪しくないか」と気になる人もいると思います。労働組合法2条は、労働組合を「労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体」と定め、ただし書でこの定義から外れるものも挙げています。名乗っているだけでは、この定義に当たるかどうかは分かりません。わたしNEXTの規約14条1項では、申し込んだ人のうち認められた人が、このユニオンへの加入を許可される形をとります。組合員の数や、労働委員会への届出・資格審査の有無は、公式では確かめられませんでした。
出典:労働組合法2条(e-Gov法令API)
- 公式サイト:taishoku.to-next.jp
- 販売事業者名:toNEXTドットジェイピー(法人格・代表者の記載なし)
- 実施者:合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」
- 男の退職代行との関係:事業者名・所在地・担当者名が同じ
- 書かれていないこと:設立の年、組合員の数、相談員の性別や体制
「女性向け」の中身は、公式の書き方を2つ並べると分かります。トップは「日本初『女性向け退職代行』」とうたい、女性向けを専門的に行うことで「特有の悩みに考慮し」と説明しています。ところがよくある質問のQ2では、男性・女性などの性別にかかわらず、どのような人の退職代行にも対応していると答えています。つまり「女性に向けて作られたサービス」ではあっても「女性しか使えないサービス」ではありません。相談員が女性かどうかも、公式には書かれていませんでした。
たとえば、上司が男性で、体調や職場の人間関係のことを男性に話すのは気が重い、という人なら、相談の相手が女性かどうかは大事な点のはずです。その場合は、わたしNEXTが女性向けだから大丈夫と決めずに、最初の相談のときに「担当の方は女性ですか」と聞いて、答えを文字で残しておくのが確かです。
なお、このサイトはわたしNEXTと広告(アフィリエイト)の提携があります。そのうえで、ここでは公式に書かれていることと書かれていないことを分けて、良い面も気になる面も同じ扱いで書いています。
料金と組合費、後払いの手数料

わたしNEXTの料金は、働き方と社会保険の加入で2つに分かれます。正社員・契約社員・派遣社員・内定辞退・休職などは21,800円(税込)、アルバイト・パートで社会保険に入っていない人は18,800円(税込)です。アルバイト・パートでも社会保険に入っていれば、21,800円の区分になります。
読み落としやすいのが、料金欄にある「組合費別途¥1000」の一文です。どちらの区分にも付いていて、料金とは別に組合費を払う形になっています。この1,000円が税込か税別か、何に使われ、脱退するときにどう扱われるかは、公式には書かれていませんでした。トップは「追加料金一切なし」とも書いていますが、少なくとも組合費は料金の外にある、と読んでおくのが正確です。
後払いもできます。トップは「翌月後払い」「コンビニ後払い」を挙げていて、LINEかフォームで問い合わせて案内を受ける形です。特定商取引法に基づく表記によると、コンビニ後払いは手数料3,200円(税込)が別にかかり、利用限度額は55,000円(税込)、請求書はサービスの提供後に郵送され、発行から14日以内にコンビニで払います。与信審査の結果によっては、ほかの払い方になる場合もあるとされています。
| 項目 | 公式の記載(2026年11月6日に確認) |
|---|---|
| 料金(正社員・契約・派遣・内定辞退・休職など) | 21,800円(税込) |
| 料金(アルバイト・パートで社会保険に未加入) | 18,800円(税込) |
| 組合費 | 別途1,000円(税込か税別かの記載なし) |
| コンビニ後払いの手数料 | 3,200円(税込)・利用限度額55,000円(税込) |
| ほかの払い方 | 銀行振込・クレジットなどのカード・PayPal・コンビニ決済・楽天ペイ・PayPay・Amazon Pay・キャリア決済 |
| 料金に含まれないもの | インターネット接続料金・通信料金・振込手数料 |
| 動き出す時期 | 支払いの確認が取れてから24時間以内(希望すれば日時を指定できる) |
出典:わたしNEXT 公式サイト・特定商取引法に基づく表記・利用規約(2026年11月6日に確認)
規約にはもう1つ、月額のサブスク「ヤメホー」があります。月額3,300円(税別)で、年間2回まで退職代行を使え、払い方はクレジットカードだけ、契約期間は1年で、解約を申し出なければ1年単位で自動更新されます(規約3条4項)。解約できるのは12回目の自動課金日の翌日から14日以内で、それ以外の時期に解約すると解約事務手数料39,600円(税別)がかかり、強制解約のときは別に違約金95,000円(税別)がかかると規約5条3項にあります。
1回の退職代行を頼むだけなら、ヤメホーに入る必要はありません。解約できる時期を逃すと手数料が大きくなるので、トップの料金で1回だけ頼むのか、ヤメホーに入るのかを、申し込みのときに取り違えないようにしてください。
規約3条5項には、カードで払ったあとに利用者がカード会社に調査やチャージバックを頼んだ場合、3,000円(税別)をすぐに払うという定めもあります。また規約5条3項(6)は、未払いの金額や解約事務手数料などに年26.28%の遅延損害金がかかるとし、これはヤメホーに限らず利用者全員に当てはまると書いています。
たとえば、給料日前で手元にお金がない正社員の人なら、コンビニ後払いを選ぶと、21,800円と組合費1,000円に手数料3,200円が加わります。銀行振込やカードで先に払えるなら、コンビニ後払いの手数料3,200円は要りません(振込手数料などは別です)。逆に、払う日を後にしたい事情が強いなら、手数料と、遅れたときの遅延損害金の率まで知ったうえで後払いを選ぶ、という順番です。
ほかの型と比べて料金がどのあたりかは、退職代行の費用はいくら? で確かめられます。比べるときは、組合費や後払いの手数料まで足した額で並べてください。
キャンセル料と返金保証の条件

わたしNEXTのキャンセル料は、実施希望日から数えた日数で決まり、実際に代行を実施したかどうかにかかわらずかかると規約5条2項にあります。返金は勤務先へ連絡する前に限られ、連絡したあとはどんな理由でも返金されません。さらに、銀行振込以外の払い方を選んだ場合は、申し込みを取り消しても返金できないとされています。
| 実施希望日まで | キャンセル料(規約5条2項・税込金額で計算) |
|---|---|
| 61日前まで | 決済手数料10%+振込手数料 |
| 60〜46日前 | 30%+決済手数料10%+振込手数料 |
| 45〜31日前 | 50%+決済手数料10%+振込手数料 |
| 30〜15日前 | 70%+決済手数料10%+振込手数料 |
| 14日前から当日まで | 100% |
出典:わたしNEXT 利用規約(2026年11月6日に確認)
いちばん気をつけたいのは、表の最後の行です。実施希望日が決まっていない、あいまいな場合や、予約の場合も、14日前から当日までと同じ100%の区分が当てはまると規約は書いています。「とりあえず申し込んで、日付はあとで決めよう」という使い方をすると、キャンセルしたときに全額がかかる、ということです。
返金保証についても、トップと規約で書き方が違います。トップは「もし退職できなければ全額返金いたします」と書き、同じ箇所に「所定の要件がございます」と添えています。規約5条1項は「退職できなかった場合、当社の判断により返金保証サービスを提供することがあります」とし、次のどれかに当たるとみなされた場合は適用しないと定めています。
- もし退職できなければ全額返金(所定の要件あり)
- 追加料金一切なし
- 有給をすべて消化して辞めたい、を相談できる
- 当社の判断により返金保証を提供することがある
- 組合費別途(料金欄)、後払いの手数料(特商法の表記)、キャンセル料(規約)
- 就業・退職の条件の交渉は業務範囲に含まれない
- 退職届など必要な書類や物を会社に出さないとき、規約違反や指示に速やかに従わなかったとみなされたとき
- 連絡しても72時間以上、利用者と連絡がとれない状況が一時的にでもあったとき
- 利用者の判断で退職しなかった、または実施の前後に利用を中断・終了したとき
- 退職に至らなかった原因がわたしNEXT側の責めに帰すべきものではないと判断されたとき、勤め先との契約が「業務委託や請負など雇用契約以外」のとき
- ヤメホーの利用回数を使った退職代行のとき、返金保証を実施する旨をサイト上で掲示していないとき、そのほか返金保証の適用は不適切だと判断されたとき(全部で8つ)
除外の条件がこれほど細かいのは、退職代行が「会社に連絡したら終わり」ではなく、本人が退職届を出したり連絡に応じたりして初めて退職まで進む仕組みだからだと考えられます(規約に理由の説明はなく、編集部の推測です)。ただ、読者の側から見ると「辞められなければ必ず全額返ってくる」と受け取りやすい書き方なので、規約の条件まで読んでおく必要があります。
たとえば、来月の給料日のあとに辞めたいと思い、45日後を実施希望日にして申し込み、その日のうちに「やっぱり続ける」と決めた場合は、実施希望日の45日前にあたるので、50%+決済手数料10%+振込手数料の区分です。さらにカードで払っていれば、返金そのものができません。日付が近づくほど負担が増えるので、迷いが残っているうちは申し込まず、相談だけにとどめておくのが安全です。
申し込んだあとの72時間の連絡不通が返金保証の対象外になる、という点も見落とせません。スマホの通知を切ったまま数日過ごすと、それだけで条件から外れる場合があります。申し込んだら、LINEとメールの通知を入れておいてください。
わたしNEXTが会社に伝えること、伝えないこと
わたしNEXTが引き受けるのは、会社に「辞めます」と伝える連絡の取次ぎです。規約3条2項は、業務を「利用ユーザーが現在の雇用先を退職する旨の連絡の取次ぎ」とし、3条3項で「就業および退職に関わる条件等の交渉」を業務範囲に含めないと定めています。運営が労働組合でも、規約の上では、有給や退職日などの条件の交渉は引き受ける範囲の外です。
一方で、トップの流れの「ご相談」の欄には、「有給をすべて消化して辞めたい」などの要望を相談できると書かれています。よくある質問でも、有給については「ほとんどのケースで有給消化しての退職に成功」と書いたうえで(件数などの根拠は書かれていません)、可能かどうかは会社の就業規則や判断になると添えています。慰留されたときについては「退職代行時に言われたとしても私どもは交渉には応じておりません」と答えています。並べて読むと、トップは有給の希望を相談できると書き、よくある質問は有給が取れるかを会社の判断とし、規約は条件の交渉を業務範囲の外としています。会社が有給を認めないと言ったときにどこまで動くのかは、確認したページには書かれていませんでした。
規約3条3項が業務の外として挙げているのは、次の5つです。
- 退職届などの帳票類の作成と提出
- 就業および退職に関わる条件等の交渉
- 労働組合法と弁護士法72条に違反する行為
- 申し込んだあとの利用者への電話応対
- そのほか、わたしNEXTかユニオンが範囲に含まれないと判断した行為
なぜ型によってできることが違うのかは、条文の並びから見えてきます。憲法28条は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」と定めています。条文は退職代行を名指ししていませんが、この団体交渉の権利があることから、労働組合の型は有給・退職日・未払い賃金などについて会社と団体交渉ができる一方、訴訟の代理まではできない、と編集部は条文から整理しています。民間の会社が運営する型については、次の弁護士法72条との関係から、退職の意思を伝えるところまでにとどめるものと解されていますが、これも条文が直接線を引いているわけではありません。
弁護士法72条は、弁護士や弁護士法人でない者が「報酬を得る目的で」訴訟事件などの「その他一般の法律事件に関して」「代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い」、これを「業とすることができない」と定め、ただし書で「他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない」としています。法務省がこの条文の言葉の意味を整理した資料は、解釈と適用は最終的には裁判所の判断に委ねられるとしています(退職代行について書かれた資料ではありません)。条文自体は退職代行を名指ししておらず、言えるのは、報酬を得る目的で、法律事件に関して代理や和解などの法律事務を扱うことを業とするのは、弁護士以外には原則として認められていない、というところまでです。
出典:日本国憲法28条・弁護士法72条(e-Gov法令API)・法務省の資料(PDF)
つまり、わたしNEXTは労働組合が実施者でありながら、規約では自ら交渉を範囲の外に置いている、ということです。労働組合だから交渉してくれるはず、と期待して申し込むと、規約とのあいだに食い違いが生まれます。
たとえば、有給が残っていて、会社が「有給は認めない」と言いそうな職場の人なら、規約の範囲では、その場面で話し合ってもらうことは期待できません。申し込む前に「会社が有給を認めないと言ったら、どうしてもらえますか」と聞いて、答えを文字で残しておいてください。有給や退職日にこだわりがなく、辞めると伝わればよい人なら、この食い違いは困る理由になりません。交渉を引き受けると公式に書く労働組合の型は、労働組合の退職代行 で整理しています。
申し込みから退職までの流れ
わたしNEXTの流れは、相談・支払い・会社への連絡の3段階です。トップには、面談は要らず、相談から退職完了までスマホ1つで済むと書かれていますが、同じところに「退職届などはご用意いただきます」とあります。
- 1相談LINE・フォーム・メールで要望を伝える
- 2支払い銀行振込か、カードなどで決済する
- 3会社への連絡支払いの確認から24時間以内に動き出す
- 4退職届と返却物退職届は自分で用意し、会社に出す
- 5書類を待つ離職票などは本人あてに郵送するよう会社に伝える
相談の受付は「24時間365日いつでもお気軽にご相談ください」とされ、問い合わせのあとは電話でも相談できます。電話窓口の営業時間は、確認したページには書かれていませんでした。トップには「最短で依頼当日に退職できます」とありますが、「最短で」の言葉どおり、当日を約束しているわけではありません。特定商取引法に基づく表記では、サービスの提供は支払いの確認が取れてから24時間以内とされています。
退職届が本人の用意になっているのは、規約3条3項で帳票類の作成と提出が業務の外とされているからです。返金保証の除外にも「必要な書類や物を会社に出さないとき」が入っているので、退職届を出すことと、社員証や制服などの返却は、自分でやる前提で準備します。
離職票や雇用保険被保険者証などの書類は、退職が終わったあとに本人あてに郵送してもらうよう会社に伝えている、とよくある質問にあります。規約9条1項(12)では、会社へ退職の連絡をしてから2週間のサポート期間が過ぎると、利用が終わるとされています。利用が終わる日が決まっているので、書類の遅れに気づいたら、この期間が過ぎる前に連絡しておくのが無難です。
会社に行かなくなる日と、雇用が終わる日は別の話です。雇用が終わる日の考え方は下の「使わなくていい場合」の項で条文とあわせて見ますが、契約社員などで雇用の期間が決まっている人は扱いが違うので、契約書の期間の欄を手元に置いて相談してください。
たとえば、今日の朝に「もう行けない」と決めた正社員の人なら、相談と支払いを先に済ませる必要があります。支払いの確認から24時間以内に動き出すとされているので、退職届をどこへ郵送するか、返すものは何かを、支払いを待つあいだに整理しておきます。使ったあとに何がどの順で届き、本人が何をするかは 退職代行を使ったあと でまとめています。
会社から連絡や請求が来たとき
会社から本人に電話やメッセージが来ることは、わたしNEXTを使っても起こりえます。よくある質問は、会社には本人へ直接連絡しないよう伝えているとしたうえで、「強制力がない」ため、ごく稀に連絡してしまう会社もあると書いています。親への連絡についても、確実にそうしてもらえるかは会社の判断で、約束はできないとしています。
来たら、その場で話を決めず、内容を記録して、わたしNEXTに伝えるのが基本です。注意したいのは、規約3条3項で「申込後利用者への電話応対」が業務の外とされている点です。わたしNEXTとのやりとりは、記録が残るよう文字(LINEやメール)で送れる形にしておきます。
- 1その場で決めない用件だけ聞き、代行に頼んでいると伝える
- 2記録を残す日時・相手・言われた内容を書き留める
- 3わたしNEXTに伝えるLINEかメールで、記録をそのまま送る
- 4書面の請求は弁護士へ書面・雇用契約書・やりとりの記録を持っていく
損害賠償の話になったときに、わたしNEXTが対応するとは公式に書かれていません。規約の業務範囲は連絡の取次ぎで、条件の交渉も外です。損害賠償を請求されたときの対応や訴訟の代理は、弁護士ができる範囲と条文から整理されます(編集部の整理です)。
たとえば、上司から「引き継ぎだけはしに来い」と電話が来た人なら、行くかどうかをその場で答えず、記録をわたしNEXTに送って、返し方を相談します。「辞めるなら損害を請求する」と口で言われただけなら、日時と言われた言葉を記録しておきます。内容証明郵便などで具体的な金額を示された人は、弁護士の領分とされる段階です。その書面と雇用契約書、就業規則、やりとりの記録を持って相談してください。弁護士に頼む型については 弁護士の退職代行が要る人 で整理しています。
働いた分の給料についても、よくある質問は「支払ってもらえない場合はいつでもご相談ください」と書くにとどまり、請求の交渉をすると書いているわけではありません。給料が払われない心配がある人は、給与明細とタイムカードの記録を残してから申し込むと、どこに相談するにしても話が早くなります。
わたしNEXTで足りる人、選び直す人
わたしNEXTで足りるのは、会社に辞めると伝えてもらうことが目的で、有給や退職日を会社と話し合う必要まではない人です。有給を使い切ることや退職日の調整を任せたいなら、交渉を範囲に含めると書く労働組合の型を、損害賠償を言われているなら弁護士を考えます。自分で伝えられる人は、使わなくて構いません。
線を引く基準を「女性向けかどうか」や料金ではなく、「会社とのあいだに何が残っているか」に置くのは、型ごとに引き受けられる範囲が違うからです。民間の会社は退職の意思を伝えるところまで、労働組合は有給・退職日・未払い賃金などの団体交渉まで、弁護士は交渉に加えて、未払い残業代や慰謝料の請求、損害賠償を請求されたときの対応、訴訟の代理まで、と条文から整理されます(条文は退職代行を名指ししておらず、編集部の整理です)。これは条文から読み取られている線引きで、法律が退職代行の範囲を直接定めているわけではなく、個別の請求が通るかどうかは事案によります。わたしNEXTは労働組合が実施者ですが、規約の業務範囲は最初の型と同じ「連絡の取次ぎ」です。
| 自分の状況 | 合う型 | わたしNEXTで頼むなら |
|---|---|---|
| 伝えるだけで、話し合うことは残っていない | 民間の会社・労働組合 | 足りる。キャンセル料の区分を先に確かめる |
| 有給の消化や退職日を話し合いたい | 交渉を範囲に含めると書く労働組合・弁護士 | 規約は交渉を範囲外とする。希望を伝えるだけで済むか事前に聞く |
| 未払いの給与を請求したい | 労働組合(交渉)・弁護士(請求や訴訟) | 公式は相談を受けると書くだけ。請求まで考えるなら選び直す |
| 損害賠償を言われている・書面が届いた | 弁護士 | 範囲の外 |
| ナイトワークの退職 | 引き受ける型を探す | 公式は承っていないと書く |
| 自分で上司か人事に伝えられる | 代行なし | 使わなくてよい |
断る条件も公式に書かれています。よくある質問のQ2は、ナイトワーク(キャバクラ・風俗など)の退職代行は承っていないとし、規約5条2項は、申し込んだあとにナイトワークと分かった場合は返金しないとしています。また、勤め先との契約が業務委託や請負など雇用契約以外の場合は、返金保証の対象外です。引き受けないとは書かれていませんが、自分の契約の形を最初の相談で伝えておくほうが安全です。
たとえば、男性の上司に事情を話すのがつらく、有給にもこだわりがなく、とにかく辞めると伝わればよい人なら、わたしNEXTの範囲で足ります。同じように言い出せない人でも、有給がまとまって残っていて、使い切ってから辞めたいなら、交渉を範囲に含めると公式に書く労働組合の型と比べてから決めたほうが、あとで頼み直さずに済みます。代行に頼んでもできないことは 退職代行でできないこと で、型の選び方の全体は 退職代行の選び方 で確かめられます。
迷ったら、紙に2つ書いてください。「会社と話し合いたいことがあるか」と「請求されている、または請求したいお金があるか」です。どちらも無いならわたしNEXTのような連絡の取次ぎで足り、1つ目があるなら交渉を範囲に含めると書く労働組合、2つ目に裁判の気配があるなら弁護士です。わたしNEXTに決めるなら、実施希望日を決める前にキャンセル料の区分と返金の条件を読んでおくと、申し込んだあとに慌てずに済みます。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
会社に「辞めます」を伝えてもらうことが目的で、有給や退職日を話し合う必要までは無いなら、わたしNEXTの範囲で足ります。気になるのは、キャンセル料の区分と返金の条件が自分の予定に合うかどうかかもしれません。実施希望日を決める前に、公式の規約でその2つを読んでから相談すると、申し込んだ後に慌てずに済みます。
評判が分かれるところ
わたしNEXTの評判を読むときは、口コミの良し悪しより、公式の記載のどこで読み違えやすいかを見るほうが、自分に合うかが分かります。読み違えやすいのは、「女性向け」という言葉、トップに並ぶ数字、トップと規約の書き方の差の3つです。
まず「女性向け」です。紹介記事では「女性専用」「女性スタッフが対応」と書かれることがありますが、公式のよくある質問は性別を問わず対応すると答えていて、相談員の性別も書かれていません。サイトに載っている利用者の声には女性専門の安心感に触れたものもありますが、これは公式が選んで載せた体験談で、担当者の性別を示す記載ではありません。
次にトップの数字です。公式は「退職成功率100%」「6万件以上の実績」などと表記していますが、どれも自社の表記で、調査の主体や母数といった根拠の記載は見当たりませんでした。トップの「業界最安値」にも「価格は当社調べ」と注記があります。このサイトでは、こうした数字を実績として扱わず、判断の材料にもしていません。
最後が、トップと規約の書き方の差です。上の図のとおり返金保証・追加料金・有給の扱いで書き方が違い、申し込みで当てはまるのは規約のほうです。
- 公式に書かれていること:相談は24時間365日受け付け、面談なしでスマホで完結する
- 公式に書かれていること:後払いの選択肢があり、払い方は複数ある
- 費用に関わること:組合費1,000円が別で、後払いには手数料がかかる
- 費用に関わること:キャンセル料が実施希望日からの日数で決まり、カード払いは返金できない
- 読み違えやすいところ:労働組合が実施者でも、規約は条件の交渉を範囲の外とする
このサイトが口コミを集めず、点数も付けないのは、感想が書いた人の状況に強く左右されるからです。同じ公式の記載でも、連絡だけで済む状況の人と、有給の話し合いが必要な状況の人とでは、足りるかどうかが変わります。評判で迷うなら、自分の状況が上の表のどの行かを先に決めてから読み直してください。
同じ運営者の男性向けサービスについては 男の退職代行 で整理しています。料金の区分や規約の作りは近いので、家族や知人と比べたい人は並べて読んでみてください。
退職代行を使わなくていい場合
わたしNEXTに限らず、退職代行を使わなくていいのは、次の3つがそろっている人です。辞めると伝えることは本人が自分でできる手続きなので、この条件がそろっていれば、代行の料金も組合費もかかりません。
民法627条1項は「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」と定めています。会社の同意は条件になっていません。ただしこれは期間の定めのない雇用の話で、契約社員など期間を定めて雇われている人は、この条文の対象ではありません。
- 上司か人事と、メールでも電話でも連絡が取れる
- 有給や退職日について、会社と話し合う必要がないか、自分で話し合える
- 損害賠償などを持ち出されていないか、言われても記録を残して進められる
わたしNEXTに払うお金は、会社に伝える役を代わってもらう費用です。伝えるのがつらくて体調を崩すほどなら払う意味がありますし、伝えられるなら払わずに済みます。わたしNEXTの規約の範囲は連絡の取次ぎなので、「自分で伝えられるかどうか」が、そのまま使うかどうかの分かれ目になります。
たとえば、直属の上司と話すのはつらいけれど人事にはメールを送れる人なら、人事あてに退職の意思と希望の最終日を書いて送れば申し入れになり、送った日時がそのまま記録になります。出社すると具合が悪くなり、連絡そのものができない人なら、代行を考える意味が出てきます。言い出せないときの手段の選び方は 辞めたいと言い出せないとき で整理しています。できそうなら自分で伝える道を先に試し、それでも難しいときに代行を選んでも遅くはありません。
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失業保険のもらい方は?退職後ハローワークでの手続き5段階と振込までの日程
よくある質問
わたしNEXTは女性しか使えませんか?
A. 公式のよくある質問のQ2は、女性向けに特化しているとしたうえで、性別にかかわらずどのような人の退職代行にも対応していると答えています。女性専用ではありません。相談員が女性かどうかは公式に書かれていないので、気になる人は最初の相談で聞いてください。
料金のほかにかかるお金はありますか?
A. 料金欄に「組合費別途¥1000」とあり、組合費が別にかかります。コンビニ後払いを選ぶと手数料3,200円(税込)が加わり、振込手数料や通信料金も料金に含まれません。キャンセルしたときは、実施希望日からの日数に応じたキャンセル料がかかります。
有給を消化して辞められますか?
A. トップは「有給をすべて消化して辞めたい」などの要望を相談できると書き、よくある質問は可能かどうかは会社の就業規則や判断になるとしています。規約3条3項は、就業および退職に関わる条件等の交渉を業務範囲に含めていません。会社が認めないときに話し合ってほしいなら、交渉を範囲に含めると書く型と比べてください。
辞められなかったら全額返金されますか?
A. トップは「もし退職できなければ全額返金いたします」と書き、「所定の要件がございます」と添えています。規約5条1項は、当社の判断により返金保証を提供することがあるとし、書類を出さないとき、72時間以上連絡がとれなかったときなど、適用しない場合を定めています。申し込む前に規約の条件を読んでおいてください。
男の退職代行と何が違いますか?
A. 特定商取引法に基づく表記の事業者名・所在地・担当者名が同じで、運営者は同じです。わたしNEXTは女性向けとして案内されていますが、性別を問わず使えると公式は答えています。
自分で言える場合も使ったほうがいいですか?
A. 上司か人事に伝えられて、会社と話し合うことも残っていないなら、使わなくて大丈夫です。辞めると伝えることは本人ができる手続きで、メールで送れば日付の記録も残ります。伝えること自体が難しいときに、代行を考えれば足ります。
数字だけ、もう一度
- 運営:販売事業者名は toNEXTドットジェイピー、実施者は合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」。男の退職代行と同じ運営者(2026年11月6日に公式サイトで確認)
- 料金:正社員・契約・派遣・内定辞退・休職などは21,800円(税込)、アルバイト・パートで社会保険に未加入なら18,800円(税込)。どちらも組合費1,000円が別(税込か税別かの記載なし)
- 後払い:コンビニ後払いの手数料3,200円(税込)、利用限度額55,000円(税込)、請求書の発行から14日以内に支払い
- ヤメホー:月額3,300円(税別)・年間2回まで・契約1年で自動更新。解約可能期間外の解約は39,600円(税別)、強制解約は別に違約金95,000円(税別)
- キャンセル料:実施希望日から数えて61日前までは決済手数料10%+振込手数料、14日前から当日までは100%。希望日が未定や予約も100%の区分。カード払いなど銀行振込以外は返金不可
- 返金保証:規約5条1項「当社の判断により」提供することがある。72時間以上の連絡不通など8つの除外
- 業務範囲:規約3条2項「退職する旨の連絡の取次ぎ」。3条3項で就業・退職の条件の交渉は範囲外
- 動き出す時期:支払いの確認から24時間以内。会社へ連絡してから2週間のサポート期間が過ぎると利用が終わる(規約9条1項(12))
- 自分で伝える場合:期間の定めのない雇用なら、申し入れから2週間で雇用は終わる(民法627条1項)
わたしNEXTに頼むかどうかは、女性向けかどうかや評判の良し悪しで決めるものではありません。会社に辞めると伝えたあと、話し合うことが残るかどうかで決まります。伝えてもらうだけで足りるなら、わたしNEXTの規約の範囲で足ります。ただ、キャンセル料は日付が近づくほど重くなり、規約は交渉を引き受けないと書いています。実施希望日を決める前に規約を一度読み、聞きたいことを文字で聞いて答えをもらっておく。その一手間が、辞めたあとに「思っていたのと違った」と言わずに済む、いちばん確かな備えになります。

