- 「退職代行フォーゲル」って、弁護士事務所?それとも同じ名前の会社?
- プランがいくつもある。自分はどれを選べばいい?
- いちばん安いライトプランで足りる?標準のプランと何が違う?
- 会社から「損害賠償を請求する」と言われている。どのプランなら対応してもらえる?
- 申し込んだあとでやめたら、お金はいくら返ってくる?
- 後払いや分割はできる?
- 有給の買い取りや残業代の請求まで頼める?
- そもそも、自分で言えるなら弁護士に頼まなくていい?
上記のような悩みに答えます。
「退職代行フォーゲル」は、弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所が運営している退職代行のことです。ただ、これは検索で使われている呼び名で、公式サイトのタイトルや見出しにこの名前は出てきません。公式は「フォーゲル綜合法律事務所」の退職代行と名乗っているので、ここでもその名前で書きます。名前で検索すると、上のほうには比較や紹介の記事が並び、口コミや順位が中心です。けれど、プランごとに何が変わり、何が料金に含まれず、途中でやめたらいくら戻るのかを、公式の料金表と利用規約の言葉で並べた記事は見当たりません。そこで、運営と料金という基本を押さえたうえで、プランで変わる対応範囲、含まれないもの、中止したときの返金の段階まで、公式サイトと利用規約、弁護士法・民法の条文で確かめながら整理しました。口コミは集めておらず、点数も付けていません。フォーゲル綜合法律事務所とこのサイトのあいだに、広告や提携の関係はありません。
「退職代行フォーゲル」は、弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所の退職代行です。弁護士が代理人として会社に連絡するので、交渉や請求まで扱えるのが型としての違いです。料金はプランで分かれ、いちばん安いライトプランが22,000円、標準の円満退職スタンダードが25,000円、損害賠償や退職金・給与の督促まで任せる円満退職あんしんプラスが55,000円などと公式に書かれています(税込)。有給の買い取り交渉や裁判手続き、残業代の金額計算などは含まれません。連絡だけで足りるならライトかスタンダード、損害賠償を言われている・未払いを請求したいならあんしんプラス、自分で伝えられるなら使わなくて大丈夫です。
代行に払う額を決める前に、辞めたあとの失業保険がいつから・いくら入りそうかを出しておくと、どのプランまでなら払えるかの目安ができます。自分の条件で出すなら 失業保険の計算ツール が使えます。
この記事の数字は2026年11月時点のものです(フォーゲル綜合法律事務所の退職代行の料金・利用規約・運営者情報は2026年11月6日に公式サイトで確認)。
退職代行フォーゲルの運営は誰か
「退職代行フォーゲル」を運営しているのは、弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所です。民間の会社や労働組合ではなく、弁護士の法人が自分の業務として退職代行を引き受けている型にあたります。
2026年11月6日に確認した専用サイト(enman-taishokudaikou.com)のトップには、運営者情報として事務所名、大阪市北区天神橋の所在地(南森町事務所)、電話番号、業務内容「弁護士業務全般」が載っています。代表弁護士は大阪弁護士会に所属する嵩原安三郎弁護士と書かれ、弁護士の登録番号の記載もあります。事務所の本サイト(vogel-law.jp)の「個人サービス」から退職代行のページへリンクが張られていて、専用サイトと事務所が同じところだと確かめられます。事務所の設立年は、確認した範囲には書かれていませんでした。
- 検索での呼び名:退職代行フォーゲル(公式のサービス名としては出てこない)
- 運営:弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所
- 専用サイト:enman-taishokudaikou.com(事務所の本サイト vogel-law.jp からリンク)
- 所在地:大阪市北区天神橋(南森町事務所)。全国に対応すると公式に記載
- 型:弁護士(公式は「弁護士があなたの代理人として会社と交渉し、適切な退職手続きを行うサービス」と説明)
運営が弁護士であることが、なぜ型の違いになるのか。弁護士法72条は「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。」と定めています(ただし書で、法律に別の定めがある場合は除かれます)。
条文は退職代行を名指ししていません。以下は条文の言葉を手がかりにした一般的な整理で、民間・労働組合・弁護士の線引きそのものが条文や官公庁の資料に書かれているわけではありません。退職代行の型は次のように整理されることが多いです。民間の会社は、本人の使者として退職の意思を伝えるところまでとされます。労働組合は、退職の意思の伝達に加えて、有給・退職日・未払い賃金などの団体交渉ができ、訴訟の代理はできないとされます。弁護士は、交渉に加えて、未払い残業代・慰謝料の請求と、損害賠償を請求されたときの対応、訴訟の代理ができるとされます。民間の会社が会社と話をすれば必ず違法になる、という単純な話ではありませんが、代理人として交渉や請求を引き受けられるのは弁護士の型で、労働組合は団体交渉の形で話し合えるが訴訟の代理はできない、という点が型の一番の違いです。
たとえば、会社に「辞めます」と伝えてもらえれば十分で、話し合うことも残っていない人なら、弁護士の型である必要はあまりありません。逆に、会社から損害の話を持ち出されている人や、未払いの給与を取り戻したい人なら、最初から代理人として動ける型を選ぶ理由があります。どの型にするかで料金の幅も変わるので、型ごとの相場は 退職代行の費用はいくら? で、弁護士に頼むべき場面は 弁護士の退職代行が要る人 で確かめられます。
検索の関連語には「円満退職代行」といった言葉も出てきますが、迷ったら開いているページのドメインが enman-taishokudaikou.com か、運営者情報が弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所かの2点を見てください。そこが合っていれば、公式のページです。
プランと料金

フォーゲル綜合法律事務所の退職代行は、働き方とどこまで任せるかでプランが分かれています。正社員・アルバイト向けがライト22,000円・スタンダード25,000円・あんしんプラス55,000円の3つ、業務委託・個人事業主向けが2つ、公務員・みなし公務員向けが1つで、別サービスとして傷病手当サポートがあります。どれも税込です。
プランが多いのは、公式の記載を見ると、弁護士が引き受ける範囲がプランごとに違うためと読めます。会社への連絡を一通りすべて任せるのか、一部は本人が連絡するのか、損害賠償や退職金の請求まで頼むのか、で手間が変わり、それが料金の差になっていると読めます。比較記事で「料金は25,000円」とだけ書かれていることがありますが、それは正社員・アルバイト向けの標準のプランの額で、ほかのプランや働き方では違います。
| 対象 | プラン | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 正社員・アルバイト | L ライトプラン | 22,000円 |
| 正社員・アルバイト | A 円満退職スタンダード | 25,000円(自衛隊員・公務員は55,000円) |
| 正社員・アルバイト | B 円満退職あんしんプラス | 55,000円 |
| 業務委託・個人事業主 | C 業務委託解消スタンダード | 55,000円 |
| 業務委託・個人事業主 | D 業務委託解消あんしんプラス | 110,000円 |
| 公務員・みなし公務員 | E 公務員退職あんしんプラス | 55,000円 |
| 別サービス | 傷病手当サポート | 33,000円(在職中の申込みのみ) |
出典:フォーゲル綜合法律事務所 退職代行 公式サイト・利用規約(2026年11月6日に確認。トップの料金と利用規約2条の金額は一致)
傷病手当サポートは、退職代行とは別のサービスとして33,000円で書かれています。在職中の申込みに限られ、受給できなければ全額を返すと公式にあります。病気やけがで休んでいて、退職と一緒に傷病手当金の手続きも気になっている人向けの、追加の選択肢という位置づけです。傷病手当金そのものの条件は、健康保険の制度の話なので、ここでは触れません。ほかに利用規約には、役員の退任の代行と、給与を上げる交渉の代行という別料金のサービスもありますが、退職代行のプランとは別の話です。
たとえば、正社員で、会社への連絡をすべて任せたいが、揉めごとは特にない人なら、スタンダードの25,000円が基準になります。同じ正社員でも、退職の連絡と出勤しないことの連絡だけ頼めればよく、引継ぎの連絡などは自分でできる人なら、ライトの22,000円が候補に入ります。公務員や自衛隊員は、同じスタンダードでも55,000円になる点に注意してください。業務委託で働いていて契約を終わらせたい人は、正社員向けではなく業務委託向けのプランを見ます。
料金表を見るときは、額の安さより先に「自分の働き方の行」を探すのが順番です。働き方の行が決まれば、残るのはどこまで任せるかの選択だけで、その中身は次の項で見る対応範囲の違いで決まります。
プランで変わる対応範囲
どのプランでも、弁護士が退職の通知を作り、会社に連絡するところは共通です。違いが出るのは、本人が自分で会社に連絡する部分が残るかどうかと、損害賠償・退職金・給与の督促といった請求まで任せられるかどうかです。そして、どのプランにも含まれないものがあります。
利用規約2条2項が挙げる共通のサービスは、退職に向けた交渉の代理(訴訟などは含まない)、退職の通知の作成、FAXかメールでの通知です。そのうえで、本人がヒアリングシートに書き、弁護士が同意したものを代理するとされ、有給取得の意思表示、出勤しないことの伝達、離職票などの書類の請求、私物の送付の依頼、給与の振込の依頼などが並んでいます。
| 項目 | Lライト | Aスタンダード | Bあんしんプラス |
|---|---|---|---|
| 退職と今後の出勤(有給取得を含む)の連絡 | 弁護士 | 弁護士 | 弁護士 |
| 退職関連書類の請求 | 弁護士 | 弁護士 | 弁護士 |
| それ以外の会社への連絡 | 本人(引継ぎはひな形で自分で) | 弁護士 | 弁護士 |
| 引継ぎの仲介・残業代の請求・給与振込の交渉・60日間のサポート | 記載なし | 無料オプション | 無料オプション |
| 損害賠償を請求されたときの対応 | 対象外 | 対象外 | 対象(退職によるものは訴訟も追加料金なし・実費は本人) |
| 給与の督促・退職金の請求 | 対象外 | 対象外 | 対象(連絡は原則2回まで) |
| 借入金の返済方法・社宅の退去の交渉 | 対象外 | 対象外 | 対象(借入金は希望どおりの解決を保証しない) |
出典:利用規約・公式トップのプラン比較(2026年11月6日に確認)
- 退職と出勤しないことを弁護士が連絡
- ライトは一部の連絡を本人がする
- 損害賠償や退職金は対象外
- 同じ連絡に加えて請求まで任せられる
- 損害賠償を請求されたときの対応
- 給与の督促と退職金の請求
残業代の請求は、A・B共通の無料オプションに入っていますが、公式は「会社に請求するにとどまる」と書いています。残業代の金額を計算したり、資料を集めたり、払わない会社と交渉したりすることは含まれません。トップには「有給休暇、未払い賃金、賞与、退職金、残業代などの請求も可能」とありますが、プランごとの線引きは規約と比較表のほうが細かいので、そちらで読みます。
公式が含まれないと明記しているものは、次のとおりです(2026年11月6日に確認)。
- 労災の請求と、有給休暇の買い取りの交渉
- 出張を伴う依頼と、裁判などの手続き(別途相談)
- 給与の未払いで裁判が必要な場合や、直接受け取りに出向く場合(別途料金)
- 残業代の金額計算・資料収集・払わない会社への交渉
弁護士が会社とのやりとりを代わりに受け持つ期間は、最大60日間と規約4条にあります(上の表で60日間のサポートがA・Bの欄にしかないのは、公式の無料オプションの記載がA・Bについてだけだからです。ライトの扱いは記載がないので、相談のときに確かめてください)。いつから数えるかは公式の中で書き方が2通りあるので、ここでは「60日間」とだけ覚えておけば足ります。その期間を過ぎると委任関係は終わると書かれているので、離職票などの書類が遅れそうなら、期間のうちに催促を頼んでおくのが安全です。
たとえば、退職を伝えたら上司に「辞めるなら損害を払ってもらう」と言われた人なら、ライトやスタンダードでは損害賠償の対応が対象外なので、あんしんプラスを選ぶことになります。一方、有給を使い切ってから辞めたいだけの人なら、有給取得の意思表示はどのプランでも弁護士が伝えるので、標準のプランで足ります。有給を使わずに買い取ってほしい、という交渉は、どのプランにも含まれません。自分の頼みたいことが、上の表の「対象外」の行に入っていないかを先に見ておくと、申し込んでから「それはできません」と言われずに済みます。代行一般でできないことは 退職代行でできないこと にまとめています。
申し込みから退職までの流れ

流れは、相談、支払い(ヒアリングシートの記入)、退職の3段階です。支払いとヒアリングシートが届いてから弁護士が動く順番なので、当日中の連絡を頼みたいなら、時刻から逆算して支払いまで済ませておく必要があります。
- 1相談LINE・メール・電話で事情を伝える
- 2支払いとヒアリングシートクレジットカードか振込で払い、シートに記入する
- 3退職の連絡会社への連絡は事務所が行う
この順番には規約の裏づけがあります。利用規約4条はサービスの始まりを「利用料金を支払い、ヒアリングシートが到着したとき」とし、5条2項では、料金全額の支払いなどを確認できた後でなければ勤務先に連絡しない旨を定めています。後払いを選んだときに、連絡がいつ始まるかの扱いは、公式には詳しく書かれていませんでした。
時刻は、受付と会社への連絡とで分かれています。相談と申込みの手続きは24時間受け付け(LINEは24時間)、勤務先への退職連絡は平日の8時から21時までの対応と書かれています。朝8時から9時に連絡してほしい場合は、前日の21時までに申し込むのが確実とあります。会社への連絡が済んだあとの本人とのLINEのやりとりは平日の8時から20時まで、電話相談の受付は10時から19時までです。公式には「最短1時間で対応可能」ともありますが、混雑時は遅れる場合があると添えられています。
会社から本人に直接連絡が来るかについて、公式のよくある質問は「会社から弁護士を介さずに依頼者様に直接連絡が来る可能性はかなり低いです」と書いています。可能性が低いとしているだけで、来ないと言い切ってはいません。来た場合は、その場で話を決めずに用件だけ聞き、日時と内容を書き留めて弁護士に伝えるのが基本です。弁護士が代理人として話をしている途中で本人が別の約束をすると、話が食い違うからです。
たとえば、日曜の夜に「明日の朝から行きたくない」と決めた人なら、その夜のうちにLINEで相談し、支払いとヒアリングシートまで済ませておけば、月曜の朝の連絡に間に合わせやすくなります。21時を過ぎてから申し込むと、朝いちばんの連絡は確実ではなくなります。平日の昼に決めた人なら、21時までの連絡時間の中で、支払いが確認できしだい動いてもらう形です。
退職日そのものは、連絡した日とは別に決まります。期間の定めのない雇用なら、民法627条1項で、解約の申入れの日から2週間を経過すると雇用は終わるとされています。出社しなくてよいことと、雇用が終わる日は分けて考え、そのあいだを有給で埋められるかを、ヒアリングシートに書いておくと話が早く進みます。使ったあとに何がどの順で届くかは 退職代行を使ったあと で整理しています。
後払い・分割と、中止したときの返金
後払いはできますが、審査があります。分割は2回払いで、申込時に半分、30日後に半分と書かれています。返金は、利用規約11条で段階が決まっていて、弁護士が会社に連絡を試みた後や、実行日の前日・当日の中止は一切返金されません。
トップには「後払いでご利用いただけます。※要審査あり」とあります。審査の基準や、後払いに手数料がかかるかどうかは、公式には書かれていませんでした。分割(2回払い)は「申込時に半金、30日後に半金」で、詳しい条件は契約時に案内すると書かれています。支払い方法はクレジットカードと銀行振込です。
返金で気をつけたいのは、トップの表記と規約の細かさの差です。トップには「もし、退職できなかったら、全額返金します!」という保証が書かれていますが、自分の都合で中止したときの扱いは、利用規約11条が段階を分けて定めています。
| 中止を申し出た時点 | 返金(利用規約11条) |
|---|---|
| 弁護士がすでに勤務先へ連絡を試みた後 | 一切返金しない |
| 実行日の前日・当日 | 一切返金しない |
| 前日・当日に延期や保留を申し出た後の中止 | 一切返金しない |
| 実行日の変更を2回以上申し出た後の中止 | 一切返金しない |
| ヒアリングシートの受付後(上のどれにも当たらない) | 支払った料金の半額から振込手数料を引いた額(弁護士が準備に着手していない場合を除く) |
| それ以外 | 全額返金(振込手数料などは本人負担) |
出典:利用規約11条(2026年11月6日に確認)
規約によって中止・停止になった場合や、連絡が取れないまま実行日になった場合も、返金はされません。規約9条は、本人と3日を超えて連絡がとれない場合や、弁護士の質問に答えない場合、通知書の案を承諾しない場合などに、サービスを中止または停止するとしています。また規約12条・13条は、故意または重大な過失がない限り責任を負わず、効果は保証しない旨の定めです。全額返金の保証を「無条件で全額返る」と読まないことが大切です。
たとえば、ヒアリングシートを出したあとで「やはり自分で言ってみる」と考え直した人なら、まだ弁護士が会社に連絡していなくても、返るのは原則として半額から振込手数料を引いた額です。スタンダードの25,000円なら、戻るのは半分から振込手数料を引いた額になります。迷いが残っているなら、シートを出す前に決めきるか、相談の段階で止めておくほうが、お金の面では傷が浅く済みます。実行日の前日になってから延期を繰り返すと、返金の対象から外れていく点も覚えておいてください。
自分の事情に合うプランの選び方
プランは、会社とのあいだに何が残っているかで選びます。伝えるだけならライトかスタンダード、損害賠償を言われている・退職金や給与の督促をしたいならあんしんプラス、業務委託や公務員なら専用のプラン、自分で伝えられて話し合うことも無いなら使わなくて構いません。
線を引く基準を料金ではなく「残っていること」に置くのは、プランの差が、弁護士が引き受ける範囲の差だからです。安いプランを選んで、あとから損害賠償の話が出てくると、対象外の部分をどうするかを改めて相談することになります。逆に、伝えるだけで済む人があんしんプラスを選んでも、使わない範囲にお金を払うだけです。
| 自分の状況 | 合うプラン | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 退職と出勤しないことだけ伝えてほしい。引継ぎの連絡は自分でできる | Lライト | 22,000円 |
| 会社への連絡は全部任せたい。揉めごとは無い | Aスタンダード | 25,000円 |
| 退職を理由に損害賠償を言われている、退職金や給与の督促をしたい | Bあんしんプラス | 55,000円 |
| 公務員・自衛隊員 | Aスタンダード(公務員・自衛隊員料金)。公務員・みなし公務員はEあんしんプラスも | 55,000円 |
| 業務委託・個人事業主として契約を終えたい | CかD | 55,000円か110,000円 |
| 自分で上司か人事に伝えられる | 使わない | かからない |
契約社員など期間を決めて雇われている人は、プランを選ぶ前にもう一段確かめることがあります。民法628条は「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。」としたうえで、その事由が一方の過失によって生じたときは相手方に損害賠償の責任を負う、と続けています。公式のよくある質問も、有期雇用の途中で辞めるには「やむを得ない理由」が要ると書いています。期間の途中で辞めたい人は、契約書の期間の欄を見せて、事情がそれに当たりそうかを相談の段階で聞いてください(契約期間が1年を超える場合などの例外もあるため、自分の契約に当てはまるかも合わせて確かめます)。
出典:民法628条(e-Gov法令API)・厚生労働省「確かめよう労働条件」
たとえば、上司の圧が強くて自分では言えないが、ほかに揉めていることは無い正社員なら、スタンダードで足ります。同じ正社員でも、退職を切り出したあとに「急に辞めたら損害が出る」と言われていて、退職金の支払いも気になっている人なら、あんしんプラスを選ぶ理由がはっきりあります。一方、損害賠償の訴訟まで進んだ場合でも、交通費などの実費は本人の負担とされている点は、あんしんプラスを選ぶときにも覚えておきます。弁護士の型どうしで比べたいときは、退職代行みやび・アディーレの退職代行 でほかの事務所の料金と範囲を整理しています。
迷ったら、紙に2つ書いてください。「会社に伝える以外に、話し合いや請求が残っているか」と「その中に、損害賠償・退職金・給与の督促が入っているか」です。1つ目がなければライトかスタンダード、2つ目に当てはまればあんしんプラス、どちらもなく自分で伝えられるなら代行は要りません。損害賠償や未払いまで任せるつもりなら、料金が上がるぶん、ほかの弁護士事務所のプランとも料金と対応範囲を見比べてから決めると、あとで迷い直さずに済みます。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
退職の連絡と書類のやり取りだけなら、フォーゲル綜合法律事務所の安いプランでも足ります。残るのは、損害賠償や未払いの請求まで弁護士に任せたいときに、プランごとの料金の差をほかの弁護士事務所と見比べたい、という迷いです。弁護士の型どうしで比べると、違いは料金と対応範囲の線引きだけに絞れます。
評判が分かれるところ
フォーゲル綜合法律事務所の退職代行の評判を読むときは、口コミの良し悪しより、どこで受け止め方が割れるかを見るほうが、自分に合うかが分かります。口コミは集めていないので、ここでは公式の記載から、読み手の受け止め方がずれそうな点を3つ挙げます。料金の書かれ方、トップの表記と規約の差、実績をうたう表記です。
まず料金です。比較記事では1つの額だけが書かれていることもありますが、公式のプランは22,000円から110,000円まで幅があり、公務員・自衛隊員はスタンダードでも55,000円です。どのプランの額なのか、いつの時点の額なのかが書かれていない記事は、自分の場合の料金とは限りません。迷ったら、公式の料金表で自分の働き方の行を見てください。
次に、トップの言葉と規約の差です。トップには「追加料金一切なし」「追加費用・成功報酬 一切なし」とあり、同時に、出張・裁判などの手続きや、給与の裁判手続き、残業代の金額計算、損害賠償の訴訟での実費などは別と書かれています。全額返金の保証も、規約11条では中止の時点ごとに返金されない場合が定められています。トップだけを読んだ人と規約まで読んだ人とで、受け止め方が分かれるのは自然です。
- 公式の記載では:弁護士が代理人になり、あんしんプラスなら損害賠償や退職金の請求まで頼める
- 公式の記載では:働き方別にプランがあり、業務委託や公務員にも専用のプランがある
- 公式の記載では:プランが多く、ライトは一部の連絡を本人がする
- 公式の記載では:中止の時点によっては返金されない、または半額になる
- 読み違えやすい箇所:「追加料金なし」「全額返金」が、どんな場合にも当てはまるように読める
最後に、実績の表記です。公式のトップには、これまでに代行した人数、比較サイトでの順位、返金の事例がないこと、即日退職が多いことなどがうたわれています。どれも公式の表記で、根拠となる資料は示されていません。比較サイトの順位も、評価の基準を外から確かめられないので、このサイトでは判断の材料にしません。
感想は書いた人の状況に強く左右されます。会社がすんなり退職を受け入れた人は、連絡を任せられたことを評価するでしょうし、ライトを選んであとから損害の話が出た人は、プランが足りなかったと感じるかもしれません(どちらも公式の記載から考えた例で、口コミを確かめたものではありません)。評判で迷うなら、自分が上のプランの表のどの行に当たるかを先に決めてから読み直すと、ほかの人の感想に引きずられずに済みます。
申し込む前に確かめること

ヒアリングシートを出したあとの中止は返金が半額になるので、確かめることはシートを出す前に済ませます。聞くのは、自分の頼みたいことがどのプランに入るか、断られる条件に当たらないか、連絡がいつ始まるか、の3つです。
公式に書かれていないことは、相談のときに文字で答えてもらうしかありません。電話で聞いた場合も、要点をLINEで送ってもらうと、あとで食い違ったときの手がかりになります。
- 頼みたいこと(有給・退職金・損害賠償など)が、選ぶプランの対象に入るか
- 後払いにした場合、審査の結果はいつ分かり、会社への連絡はいつ始まるか
- 有期雇用の途中で辞める場合、自分の事情で引き受けてもらえるか
- 60日間のうちに、離職票などの書類の催促をどこまで続けてもらえるか
- 連絡が取りにくい時期がある場合、どう伝えておけばよいか
断られる条件も、規約に書かれています。利用規約6条は、本人の退職に限り、家族の退職は頼めないこと、未成年者や成年被後見人などは同意がなければ利用できないこと、過去に規約違反がある場合は利用できないことを定めています。規約9条は、規約違反や、3日を超えて連絡がとれない場合、弁護士の質問に答えない場合、通知書の案を承諾しない場合に、中止または停止するとしています。家族の退職は頼めない、と規約6条にある通りに読んでおきます。
たとえば、体調を崩して休んでいて、連絡が途切れがちになりそうな人なら、3日を超えて連絡がとれないと中止になりうる点を先に伝え、連絡の取り方を決めておくと安心です。正社員で有給が残っていて、書類が届くかだけが心配な人なら、書類の催促の項目を聞いておけば足ります。どちらの場合も、使ったあとに書類を受け取り、ハローワークや役所で手続きするのは本人です。離職票が届いたら失業保険の手続きに、源泉徴収票は次の勤め先か確定申告に使い、健康保険と年金の切り替えも自分で進めます。
退職代行を使わなくていい場合
フォーゲル綜合法律事務所に限らず、退職代行を使わなくていいのは、次の3つがそろっている人です。辞めると伝えることは本人が自分でできる手続きなので、この条件がそろっていれば、代行の費用はかかりません。
民法627条1項は「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」と定めています。会社の同意は条件になっていません。ただしこれは期間の定めのない雇用の話で、期間を定めて雇われている人は、上で見た民法628条のほうが関わります。
- 上司か人事と、メールでも電話でも連絡が取れる
- 有給や退職日について、会社と話し合う必要がないか、自分で話し合える
- 損害賠償や未払いのお金の話が無いか、あっても記録を残して自分で進められる
弁護士に払う料金は、伝えることと、そのあとの交渉や請求を代理人に任せる費用です。伝えるのがつらくて体調を崩すほどなら、あるいは損害の話を持ち出されていて自分では受け止めきれないなら、払う意味があります。伝えられて、話し合うことも無いなら、払わずに済みます。
たとえば、上司と話すのはつらいけれど人事にはメールを送れる人なら、人事あてに退職の意思と希望の最終日を書いて送れば申し入れになり、送った日時がそのまま記録になります。出社すると具合が悪くなり、連絡そのものができない人なら、代行を考える意味が出てきます。言い出せないときの手段の選び方は 辞めたいと言い出せないとき で、代行の型の選び方の全体は 退職代行の選び方 で、労働組合の型との違いは 労働組合の退職代行 で整理しています。自分で伝える道を先に試し、それでも難しいときに代行を選んでも遅くはありません。
辞めるんですの評判は?料金が払う日で変わる後払いの条件と交渉の範囲
退職代行ガーディアンの評判は?料金の中身と交渉できる範囲・選び直す人
失業保険のもらい方は?退職後ハローワークでの手続き5段階と振込までの日程
よくある質問
退職代行フォーゲルとフォーゲル綜合法律事務所は同じですか?
A. 同じです。「退職代行フォーゲル」は検索で使われている呼び名で、公式は弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所の退職代行として案内しています。専用サイトは enman-taishokudaikou.com で、事務所の本サイト vogel-law.jp からリンクが張られています。
いちばん安いライトプランで足りますか?
A. 退職と今後の出勤(有給取得を含む)の連絡と、退職関連書類の請求だけを任せられればよい人なら足ります。それ以外の会社への連絡は本人がすることになり、引継ぎの連絡もひな形を使って自分でします。会社への連絡を全部任せたいならスタンダード、損害賠償や退職金まで頼むならあんしんプラスです。
有給の買い取りや残業代の請求もしてもらえますか?
A. 有給休暇の取得の意思表示は、ヒアリングシートに書いて弁護士が同意したものとして、どのプランでも弁護士が伝えますが、有給の買い取りの交渉は含まれないと公式に書かれています。残業代は、スタンダードとあんしんプラスの無料オプションで会社に請求するところまでで、金額の計算や資料の収集、払わない会社との交渉は含まれません。
退職できなかったら、お金は返ってきますか?
A. トップには、退職できなかったら全額返金するという保証が書かれています。ただし自分の都合で中止した場合は、利用規約11条で時点ごとに扱いが分かれ、弁護士が会社に連絡を試みた後や実行日の前日・当日の中止は返金されず、ヒアリングシートの受付後は原則として半額から振込手数料を引いた額になります。
後払いはできますか?
A. できますが、審査があると公式に書かれています。審査の基準や手数料の有無は書かれていませんでした。分割は2回払いで、申込時に半分、30日後に半分です。後払いのとき会社への連絡がいつ始まるかは、相談の段階で確かめてください。
会社から自分に直接連絡が来ることはありますか?
A. 公式のよくある質問は、弁護士を介さずに直接連絡が来る可能性は「かなり低い」としていますが、来ないとは言い切っていません。来たら、その場で話を決めずに用件だけ聞き、日時と内容を書き留めて弁護士に伝えてください。
数字だけ、もう一度
- 運営:弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所。「退職代行フォーゲル」は検索での呼び名。専用サイトは enman-taishokudaikou.com(2026年11月6日に確認)
- 型の違い:弁護士法72条=弁護士でない者は、報酬を得る目的で法律事件に関して代理や和解などの法律事務を扱うことを業とすることができない(ただし書の例外あり)。弁護士は交渉や損害賠償への対応、訴訟の代理までできる、と条文から整理されている
- 料金(税込):ライト22,000円/スタンダード25,000円(公務員・自衛隊員は55,000円)/あんしんプラス55,000円/業務委託解消スタンダード55,000円/業務委託解消あんしんプラス110,000円/公務員退職あんしんプラス55,000円/傷病手当サポート33,000円
- プランの差:損害賠償の対応・給与の督促・退職金の請求・借入金・社宅の交渉はあんしんプラスだけ。ライトは一部の連絡を本人がする
- 含まれないもの:労災の請求・有給の買い取りの交渉・出張や裁判などの手続き・残業代の金額計算
- 時刻:相談と申込みは24時間。勤務先への連絡は平日の8時から21時。朝8時から9時の連絡は前日21時までの申込みが確実
- 支払い:後払いは要審査。分割は2回払い(申込時に半分、30日後に半分)。クレジットカードか銀行振込
- 返金:利用規約11条。連絡を試みた後・実行日の前日と当日の中止は返金なし。ヒアリングシートの受付後は原則として半額から振込手数料を引いた額
- 対応期間:弁護士が会社とのやりとりを受け持つのは60日間
- 自分で伝える場合:期間の定めのない雇用なら、申し入れから2週間で雇用は終わる(民法627条1項)
フォーゲル綜合法律事務所の退職代行を使うかどうかは、評判の良し悪しで決めるものではありません。会社に辞めると伝えたあと、話し合いや請求が残るかどうか、そしてその中に損害賠償や退職金が入っているかどうかで、要るプランも、そもそも弁護士が要るかも決まります。残っているものがはっきりしたら、ヒアリングシートを出す前に、頼みたいことがそのプランに入るかを文字で答えてもらうこと。その一手間が、途中でやめて半額しか戻らない、という事態を避けるいちばん確かな備えになります。

