協会けんぽ任意継続の保険料はいくら?上限32万円と在職中の約2倍の分かれ目

硬貨と紙幣
  • 任意継続にしたら、毎月いくら払うことになるの?
  • 在職中の2倍になるって聞いたけど、本当?
  • 上限があるらしいけど、自分は当てはまる?
  • 国民健康保険と任意継続、結局どっちが安い?
  • 2年間ずっと同じ額を払い続けないといけないの?
  • 途中でやめたくなったら、やめられる?
  • 家族の扶養に入れるなら、任意継続はいらない?
  • 払い忘れたら、保険証が使えなくなる?

上記のような悩みに答えます。

任意継続は、会社を辞めたあとも、それまで入っていた健康保険に続けて入れる仕組みです。つまずきやすいのは保険料で、給与明細の天引きの額しか見てこなかった人ほど、退職後の請求額に驚きます。協会けんぽの公式ページは「約2倍」「上限あり」と正確に書いていますが、自分の給料ならいくらか、自分は2倍になる側か、2年目にどうするかまでは出してくれません。そこで、保険料の式・上限・料率という基本を押さえたうえで、なぜ約2倍になるのか、上限で2倍にならない人の分かれ目、2年の途中で国保や扶養に移る判断まで、健康保険法の条文と協会けんぽの公表資料で確かめながら整理しました。

先に答え

協会けんぽの任意継続の保険料は「退職時の標準報酬月額(32万円が上限)×住む都道府県の料率」で、会社との折半がなくなるぶん在職中の天引きの約2倍が目安です。標準報酬月額が32万円を超えていた人は上限で止まるので、2倍より小さくなります。

2026年9月時点の制度で確かめています

目次

任意継続の保険料は月いくらになる?

硬貨と紙幣

協会けんぽの任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額に、住んでいる都道府県の保険料率を掛けて出します。標準報酬月額が32万円を超えていた人は32万円で計算し、40歳から64歳の人は介護保険料の率が加わります。

標準報酬月額は、毎月の給料をいくつかの幅で区切った「等級」の額で、給与明細の健康保険料もこの額から計算されています。任意継続では、健康保険法47条により「退職したときの標準報酬月額」と「保険者の全被保険者の平均から出した標準報酬月額」の少ないほうを使います。協会けんぽの場合、後者が今年度は32万円なので、これが上限として働きます。

  • 使う額:退職時の標準報酬月額(32万円を超えていたら32万円)
  • 掛ける率:住んでいる都道府県の健康保険料率+子ども・子育て支援金率0.23%
  • 40歳から64歳の人:さらに介護保険料率1.62%を加える
  • 払い方:月単位で、日割りはない
計算例

例:退職時の標準報酬月額24万円、料率は全国平均の9.9%で計算した場合(住む県の率に置き換えてください)

  • 39歳以下・65歳以上:24万円 ×(9.9%+0.23%)= 24万円 × 10.13% = 月24,312円
  • 40歳から64歳:24万円 ×(9.9%+0.23%+1.62%)= 24万円 × 11.75% = 月28,200円

1年分に直すと、39歳以下・65歳以上の例で 24,312円 × 12 = 291,744円です。端数の扱いで数円ずれることがあります。

出典:協会けんぽ「任意継続」/健康保険法47条(e-Gov法令検索)

標準報酬月額24万円なら月24,312円
退職時の標準報酬月額×(住む県の料率+支援金率)=任意継続の保険料
24万円×10.13%=24,312円

退職日をいつにするかで手続きの期限が変わるので、辞める日がまだ決まっていない人はいつ・どう辞めるかの記事も並べて読んでください。

自分の標準報酬月額は、給与明細の健康保険料から逆算するより、会社の担当者に聞くか、退職時に届く書類で確かめるのが確実です。任意継続に入れるのは、退職日までに継続して2か月以上の被保険者期間がある人で、退職日の翌日から20日以内に手続きをする必要があります。まず自分の額を出し、次の項で在職中と比べてみてください。

任意継続が在職中の約2倍になるのはなぜ?

約2倍になるのは、在職中は会社が保険料の半分を負担していて、任意継続ではその会社の分も本人が払うからです。料率が上がるわけでも、ペナルティがあるわけでもありません。

在職中の給与明細に載っている健康保険料は、保険料全体の半分だけです。残りの半分は会社が払っていて、明細には出てきません。任意継続は、会社を辞めた人が個人として同じ健康保険に残る仕組みなので、折半してくれる会社がもういません。協会けんぽも、任意継続の保険料は全額本人負担で、退職時の健康保険料の約2倍になると説明しています。

在職中 任意継続
保険料の負担 会社と本人で折半 全額本人
明細に見えていた額 保険料全体の半分 請求額が保険料全体
計算に使う額 その時の標準報酬月額 退職時の標準報酬月額(上限32万円)
払い方 給料から天引き 納付書か口座振替で自分で払う
天引きは半分だけ、任意継続は全部
在職中

  • 会社と本人で折半
  • 給料から天引き
任意継続

  • 全額本人
  • 自分で払う
計算例

例:標準報酬月額24万円、料率10.13%(平均9.9%+支援金0.23%)の場合

  • 在職中の天引き:24万円 × 10.13% ÷ 2 = 月12,156円
  • 任意継続:24万円 × 10.13% = 月24,312円(住む県が在職中と同じなら2倍)

たとえば、在職中の天引きの額を覚えている人は、任意継続にすると同じ額の請求がもう1本増えるイメージです。天引きの額だけを覚えていると「保険料が倍に上がった」と感じますが、実際は、それまで会社が払っていた分が見えるようになっただけです。

判断の軸として押さえておきたいのは、「約2倍」は在職中の天引きと比べた倍率だということです。国民健康保険と比べるときは、天引きの額ではなく任意継続の請求額そのものを並べてください。比べる相手を間違えると、どちらが安いかの結論が逆になります。

上限32万円で任意継続が2倍にならない人

在職中の標準報酬月額が32万円を超えていた人は、任意継続では32万円で計算されるので、保険料は在職中の2倍になりません。給料が高かった人ほど、倍率は小さくなります。

上限が32万円なのは、健康保険法47条が「退職時の標準報酬月額」と「全被保険者の平均から出した標準報酬月額」の少ないほうを使うと決めているからです。協会けんぽの全被保険者の平均標準報酬月額は318,100円で、これを標準報酬月額の等級に当てはめると32万円になります。平均が32万円なのではなく、平均318,100円が属する等級の額が32万円、という関係です。

この上限は毎年見直されます。今年度の上限は4月分から適用されていて、平均の額が変われば上限も変わります。

計算例

料率10.13%(平均9.9%+支援金0.23%)で、在職中の標準報酬月額ごとに比べた例

在職中の標準報酬月額 在職中の天引き 任意継続の保険料 倍率
24万円 12,156円 24,312円 ほぼ2倍
32万円 16,208円 32,416円 ほぼ2倍
41万円 20,766円 32,416円 約1.56倍

在職中の天引き=標準報酬月額 × 10.13% ÷ 2(1円未満切り捨て。説明用の近似で、実際の端数処理は事業所で異なる)。任意継続は32万円を超えた分を計算に入れない。倍率は、住む県が在職中の加入支部と同じ県の場合。

出典:協会けんぽ「令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について」

表の下の2行が分かれ目です。32万円を超えると、在職中の天引きは増え続けるのに任意継続の保険料は止まるので、倍率が下がっていきます。在職中の標準報酬月額が高かった人ほど、任意継続の保険料は在職中の天引きに近づき、倍率は下がり続けます。

計算例

たとえば、在職中の標準報酬月額が41万円だった人は、任意継続の保険料が在職中の約1.56倍に収まります。一方、24万円だった人は、住む県が在職中の加入支部と同じなら、ほぼ2倍です(県が違えば料率の差の分ずれます)。

同じ「任意継続」でも、給料が高かった人ほど割安に感じやすく、給料が低めだった人ほど国保や扶養と比べる価値がある、ということです。

なお、会社の健康保険組合に入っていた人は、上限はその組合の平均で決まり、規約で別の額を定めている組合もあるので、協会けんぽの32万円とは違うことがあります。組合の人は、組合のホームページか担当窓口で任意継続の上限を確かめてください。

任意継続の料率は住む県と年齢で変わる

任意継続の料率は、住んでいる都道府県ごとに違い、40歳から64歳の人は介護保険料の率が加わります。全国一律の「◯%」はないので、自分の県の率で計算し直す必要があります。

協会けんぽは都道府県ごとに支部があり、医療費の使われ方などに応じて支部ごとに料率を決めています。都道府県別の率の全国平均は9.9%で、この率には子ども・子育て支援金率0.23%が含まれていないので、4月分からは別に足します。

計算例

今年度の健康保険料率(子ども・子育て支援金率を含まない):最も低い新潟県が9.21%、最も高い佐賀県が10.55%、都道府県別の率の全国平均は9.9%です。

  • 健康保険料率:都道府県ごとに違う(全国平均9.9%)
  • 子ども・子育て支援金率:全国一律0.23%
  • 介護保険料率:40歳から64歳の人だけ、全国一律1.62%
  • 率の改定:健康保険料率は毎年3月分から改定されるが、任意継続は4月分から新しい率
計算例

例:標準報酬月額32万円(上限)の人が、料率の最も低い県と最も高い県に住んでいる場合

  • 新潟県(39歳以下・65歳以上):32万円 ×(9.21%+0.23%)= 32万円 × 9.44% = 月30,208円
  • 佐賀県(39歳以下・65歳以上):32万円 ×(10.55%+0.23%)= 32万円 × 10.78% = 月34,496円
  • 差は月4,288円。40歳から64歳ならそれぞれに1.62%分(月5,184円)が加わる

出典:協会けんぽ「令和8年度の協会けんぽの保険料率」/協会けんぽ「令和8年度保険料率のお知らせ」

料率は「退職前に勤めていた会社の県」ではなく「いま住んでいる県」で決まります。退職をきっかけに実家へ戻るなど、別の県に引っ越す人は、引っ越し先の県の率で計算してください。料率の違う県へ移ると、任意継続の保険料もその時点で変わります。

たとえば、40歳になる前に退職して、40歳の誕生日を任意継続の期間中に迎える人は、その時点から介護保険料の率が加わって保険料が上がります。反対に、64歳から65歳になる人は、介護保険料の率が外れて下がります。年齢の節目が2年の間にある人は、上がる月・下がる月を先に確かめておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

国保・扶養とどれを選ぶか

退職後の健康保険は、任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つから選びます。家族の扶養に入れるならそれが最も負担が小さく、入れないなら任意継続と国保の保険料を並べて安いほうを選ぶのが基本です。

3つの負担の決まり方は、それぞれ違います。任意継続は退職時の標準報酬月額と料率で決まり、家族を被扶養者にしても保険料は増えません。国民健康保険は前年の所得や世帯の人数で決まり、計算のしかたは市区町村ごとに違うので、額は市区町村の試算で確かめるしかありません。家族の扶養は、家族が入っている健康保険の被扶養者になる方法で、認められれば本人の保険料はかかりません。

任意継続 国民健康保険 家族の扶養
保険料の決まり方 退職時の標準報酬月額×料率 前年の所得・世帯の人数(市区町村で違う) 本人の負担なし
家族を入れると 保険料は増えない 人数に応じて増える 家族の健康保険で判断
2年目 原則同じ額 前年の所得で変わる 収入が基準を超えたら外れる
申し込み先 協会けんぽの支部 住所地の市区町村 家族の勤め先を通じて家族の健康保険

扶養に入れるかどうかは、家族が入っている健康保険が、本人の見込みの年収などで判断します。失業保険を受け取っている間は、その日額によっては扶養に入れないことがあり、基準の扱いは健康保険ごとに違います。失業保険の日額は失業保険の計算ツールで出せるので、その額を持って家族の勤め先の担当者に確かめてください。日額の計算の元になる式は、厚生労働省の雇用保険の基本手当日額の変更に載っています。

もう1つ見落としやすいのが傷病手当金です。任意継続の被保険者は、健康保険法99条1項で傷病手当金の対象から外れています。退職で資格を失ったときに傷病手当金を受けていて、資格を失う日の前日まで継続して1年以上の被保険者期間がある人は、同法104条の継続給付として受け続けられる場合があります。これは任意継続に入るかどうかとは別の仕組みです。

出典:健康保険法99条(e-Gov法令検索)/健康保険法104条(e-Gov法令検索)

たとえば、配偶者の勤め先の健康保険に扶養として入れそうな人は、任意継続も国保も手続きしなくて済みます。扶養に入れない人は、市区町村の窓口で国保の保険料を試算してもらい、任意継続の請求額と並べます。家族を何人か被扶養者にしたい人は、国保だと人数分が増えるので、任意継続のほうが安くなりやすい、という見方もできます。

任意継続の2年で変わることとやめ方

任意継続でいられるのは最長2年で、保険料は原則その間同じ額です。ただし、料率や上限が変わったとき、40歳・65歳になったとき、料率の違う県へ引っ越したときは変わります。また、本人が申し出れば2年の途中でもやめられます。

任意継続の資格がなくなる場面は、健康保険法38条に並んでいます。2年を過ぎたとき、保険料を納付期日までに納めなかったとき(初めて納める保険料と、遅れに正当な理由があると保険者が認めたときを除く)、再就職して会社の健康保険に入ったとき、後期高齢者医療の被保険者になったとき、そして本人がやめたいと申し出たときです。申し出た場合は、申出が受理された日の属する月の末日が来たときに資格がなくなります。

任意継続の2年の間に起きること
  1. 1加入退職日の翌日から20日以内に手続き
  2. 2保険料が変わる料率・上限の改定、40歳・65歳、県外への転出
  3. 3やめる本人の申出、再就職、2年の経過

出典:健康保険法38条(e-Gov法令検索)

やめどきを考えるときの鍵は、国保の保険料が前年の所得で決まることです。退職した年の翌年は、前年(退職した年)の給料をもとに国保の保険料が計算されるので、高くなりやすい時期です。その次の年は、無収入や低収入だった年の所得がもとになるので、国保のほうが安くなることがあります。任意継続は2年間ほぼ同じ額なので、年度が変わって国保の額が下がったタイミングで乗り換える、という選び方ができます。

たとえば、退職したあと収入がない期間が続いた人は、翌年度の国保の保険料を市区町村で試算してもらい、任意継続の保険料より安ければ、協会けんぽに資格喪失の申出書を出して国保に移ります。国保の加入手続きは、任意継続の資格がなくなってから住所地の市区町村で行います。家族の扶養に入れる状態になった人も、同じように申し出て扶養に移れます。

注意したいのは、国保の額は市区町村と世帯の事情で変わるので、「2年目は国保が安い」と決めつけないことです。試算は、前年の源泉徴収票や確定申告の控えなど、前年の所得が分かるものを持って市区町村の窓口に頼むと出してもらえます。

任意継続の前納と払い忘れの注意点

任意継続の保険料は、毎月10日までに自分で納めます。まとめて先に払う前納を使うと年4%の割引があり、反対に納付期日までに納めないと、その翌日に任意継続の資格を失います。

在職中は会社が給料から天引きしていたので、払い忘れという心配はありませんでした。任意継続では、納付書か口座振替で本人が払います。健康保険法38条は、保険料を納付期日までに納めなかったときに資格を失うと決めていて、延滞金を払えば続けられる、という仕組みにはなっていません。例外は、初めて納める保険料と、納付の遅れに正当な理由があると保険者が認めたときだけです。

  • 納付期限:毎月10日まで(納付書のほか口座振替もある)
  • 前納の割引:年4%(複利現価法による)
  • 前納できる期間:半年分(4月から9月分/10月から翌3月分)か、年度の分(4月から翌3月分)
  • 年度の途中で加入した人:加入した月の翌月分から、9月分または3月分までの前納

出典:協会けんぽ「任意継続」

前納は、手元の資金に余裕があって、途中でやめる予定がない人に向いています。割引は年4%の複利現価法で計算されるので、何か月分をまとめるかで割引の額が変わります。具体的な前納額は、協会けんぽの支部から届く案内で確かめてください。

たとえば、再就職の時期がまだ見えず、しばらく任意継続を続ける予定の人は、口座振替にしておくと払い忘れで資格を失う心配がなくなります。反対に、数か月以内に再就職や扶養への切り替えが見えている人は、前納より毎月払いのほうが手続きが少なく済みます。どちらにしても、最初の納付書が届いたら期限を手帳やカレンダーに書き込んでおくことが、一番の備えです。

使わなくていい場合

書類に記入する手元

任意継続を使わなくていいのは、次のどれかに当てはまる人です。

  • 家族の健康保険の扶養に入れる人(本人の保険料がかからない)
  • 退職日の翌日から次の会社で働き始め、その会社の健康保険に入る人
  • 市区町村で国保の保険料を試算してもらい、任意継続より安いと確かめられた人

任意継続は、国保や扶養より必ず得になる制度ではありません。給料が高めだった人や、家族を何人か被扶養者にしたい人には有利になりやすい一方、給料が低めだった人は国保のほうが安いこともあります。「退職したら任意継続」と決めてしまう前に、3つを並べて比べてください。

また、任意継続の手続きは、協会けんぽの支部に申出書を出すだけで、本人ができるものです。給付金サポートなどの業者に頼まなくても、協会けんぽと市区町村の窓口で必要な確認はすべてできます。業者を使うかどうかを考えるのは、健康保険ではなく、失業保険や傷病手当金の手続きに不安があるときです。

たとえば、配偶者の扶養に入れる見込みがある人は、任意継続の申出書を出す前に、配偶者の勤め先に扶養の手続きを確かめるのが先です。扶養に入れると分かれば、任意継続も国保も要りません。

次にやること

カレンダーに印をつけるペン

退職前に保険料を確かめ、退職後20日以内に選んで手続きする、という順番です。

  1. 自分の標準報酬月額を確かめる(会社の担当者に聞くか、給与明細の健康保険料から確かめる)
  2. 住む県の料率で任意継続の保険料を計算する(40歳から64歳なら介護保険料率も足す)
  3. 家族の扶養に入れるかを、家族の勤め先に確かめる
  4. 扶養に入れないなら、市区町村で国保の保険料を試算してもらう
  5. 安いほうを選び、任意継続なら退職日の翌日から20日以内に協会けんぽの支部へ申出書を出す

任意継続の20日は、過ぎると入れない期限です。退職日が決まったら、その翌日から数えて20日目を先に手帳に書いておきます。退職日そのものは、正社員など期間の定めのない雇用なら、退職を申し入れた日から2週間で雇用が終わるので(民法627条1項)、そこから逆算して決められます。

出典:民法627条(e-Gov法令検索)/協会けんぽ「任意継続」

20日目が休日にあたる場合の扱いは、協会けんぽの支部に確かめてください。

たとえば、月末に退職する人は、退職前の最後の週に1から4までを済ませておくと、退職後に慌てずに済みます。国保の試算は退職前でも頼めることが多いので、市区町村の窓口に問い合わせてみてください。

次に読むもの

退職日の決め方や会社への伝え方は退職は何日前に言う?と退職の手続きと退職代行の記事へ。辞めたあとの失業保険の受け取り方は失業保険・給付金の記事へ。

よくある質問

退職後、国保と任意継続のどちらが安いですか?

人によって違います。任意継続は退職時の標準報酬月額(上限32万円)×住む県の料率で決まり、国保は前年の所得や世帯の人数で市区町村ごとに決まります。任意継続の額を計算し、国保は市区町村で試算してもらって並べてください。

任意継続した方がいい人は?

在職中の標準報酬月額が32万円を超えていて2倍にならない人や、家族を何人か被扶養者にしたい人は、任意継続が有利になりやすいです。扶養に入れる人や、国保のほうが安いと確かめた人は、任意継続を選ぶ必要はありません。

協会けんぽの任意継続の要件は?

退職日までに継続して2か月以上の被保険者期間があること、退職日の翌日から20日以内に手続きすることの2つです。20日を過ぎると入れないので、退職日が決まったら期限を先に確かめてください。

任意継続のやめどきはいつですか?

国保の保険料が任意継続より安くなったとき、家族の扶養に入れるようになったとき、再就職したときが目安です。本人の申出でやめる場合は、申出が受理された日の属する月の末日に資格がなくなります。

家族を扶養に入れると保険料は増えますか?

任意継続の保険料は本人の標準報酬月額と料率で決まるので、家族を被扶養者にしても増えません。家族が扶養の条件を満たすかどうかは、協会けんぽの支部で確かめてください。

任意継続中に病気で働けなくなったら、傷病手当金はもらえますか?

任意継続の被保険者は、傷病手当金の対象外です(健康保険法99条1項)。退職で資格を失ったときに傷病手当金を受けていて、資格を失う日の前日まで継続して1年以上の被保険者期間がある人は、同法104条の継続給付として受け続けられる場合があります。

数字だけ、もう一度

  1. 保険料の式:退職時の標準報酬月額 ×(住む県の料率+子ども・子育て支援金率0.23%)。40歳から64歳は介護保険料率1.62%を足す
  2. 上限:標準報酬月額32万円(協会けんぽの平均318,100円が属する等級)。32万円を超えていた人は2倍にならない
  3. 在職中との差:会社との折半がなくなるので約2倍。料率は住む県で違い、全国平均は9.9%
  4. 加入の条件:継続して2か月以上の被保険者期間、退職日の翌日から20日以内の手続き
  5. 期間:最長2年。料率・上限の改定、年齢、県外への転出で保険料が変わる。本人の申出で途中でもやめられる
  6. 納付:毎月10日まで。納めないと資格を失う。前納は年4%の割引
  7. 使わなくていい場合:扶養に入れる人、すぐ再就職する人、国保のほうが安いと確かめた人

任意継続で大事なのは、「約2倍」を怖がることより、自分がどの側にいるかを先に知ることです。標準報酬月額が32万円以下なら住む県が同じ限りほぼ2倍、超えていれば2倍より小さい。そこに住む県と年齢の率を掛ければ、毎月の額は退職前に出せます。その額を、家族の扶養と国保の試算に並べて、一番軽いものを選ぶ。2年の途中でも乗り換えられるので、最初の選択で全部を決めようとしなくて大丈夫です。

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この記事を書いた人

やめ活編集部です。退職の伝え方・失業保険・退職代行について、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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