退職代行で辞めるとボーナスはもらえない?支給日在籍の条件と退職日の置き方

手帳と2本のペン
  • 退職代行を使ったら、ボーナスはもらえなくなる?
  • ボーナスの支給日まで在籍していれば、満額もらえる?
  • 査定期間はずっと働いていたのに、支給日の前に辞めたら0円?
  • 退職を言った瞬間に、ボーナスを減らされない?
  • 就業規則のどこを見れば、自分がもらえるか分かる?
  • 支給日まで、有給消化で在籍していてもいい?
  • もらってから辞めたら「返せ」と言われない?
  • ボーナスで、失業保険の額や社会保険料は変わる?

上記のような悩みに答えます。

ボーナスの前後で辞めたい人には、「代行を使うともらえないのでは」という不安があります。退職代行の会社や法律事務所のコラムは「規程次第でもらえる」「支給日に在籍していることが条件」で結論を出していて、自分の会社の就業規則のどこを読めばいいのか、退職日を支給日に対してどこに置けばいいのか、賞与が失業保険や保険料とどうつながるのかは手薄です。そこで、賞与の位置づけ・支給日在籍・返還の請求という基本を押さえたうえで、就業規則で見る箇所、退職日の置き方、退職を伝える順番、失業保険と保険料とのつながりまで、条文と最高裁の判決、日本年金機構の説明で確かめながら整理しました。

先に答え

ボーナスがもらえるかどうかは、退職代行を使うかどうかではなく、勤め先の就業規則の定めと退職日で決まります。支給日に在籍している人だけに払う定めがある会社なら、退職日を支給日より後に置けば受け取りの条件を満たせるので、まず就業規則で支給日の定めを確かめ、有給消化を使って退職日を後ろに置いてから、辞めることを伝えてください。

この記事の数字と条文は2026年10月時点のものです。辞めたあとの失業保険がいくら・いつから入るかは、失業保険の計算ツール で自分の条件を入れて出せます。

目次

ボーナスを決めるのは代行ではなく就業規則

ボーナスを受け取れるかを左右するのは、辞め方ではなく、会社が賞与について何を定めているかと、退職日がいつかです。退職を自分で伝えても代行に頼んでも、規程の条件と退職日が同じなら、受け取れるかどうかの線は動きません。

労働基準法11条は、賃金を次のように定義しています。

この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。

労働基準法11条(e-Gov法令検索)

賞与も賃金の一つです。ただ、労働基準法24条2項は、賃金は毎月一定の期日を定めて払うという原則に、臨時に支払われる賃金や賞与などを例外として置いています。そして89条4号は、常時10人以上の労働者を使う会社に、臨時の賃金等の「定めをする場合においては」その事項を就業規則に書くよう求めています。条文は「定めをする場合」という書き方で、賞与を払うこと自体を命じる形にはなっていません。いつ、誰に、どう払うかは、会社の就業規則や賃金規程の側に書かれることになります。

出典:労働基準法24条/労働基準法89条(いずれもe-Gov法令検索)

もう一つ、名前が「ボーナス」でも賞与に当たらないものがあります。厚生労働省の法令等データベースに載っている通達(昭和22年9月13日発基第17号)は、賞与を、定期または臨時に、原則として勤務成績に応じて支給され、支給額があらかじめ確定していないもの、と説明しています。定期的に支給され額が確定しているものは、名称にかかわらず賞与とはみなさない、とも書いています。通達は法律そのものではなく行政の解釈です。

出典:労働基準法の施行に関する件(厚生労働省 法令等データベース)

たとえば、同じ会社で同じ日に辞める2人がいて、1人は自分で上司に伝え、もう1人は退職代行に頼んだとします。規程が「支給日に在籍している者に支給する」と定め、2人とも退職日が支給日より後なら、条件の上ではどちらも同じ扱いになります。逆に、退職日が支給日より前なら、伝え方を変えても条件は満たせません。

編集部の整理では、最初に決めるのは「代行を使うか」ではなく、「規程の条件を満たす退職日をどこに置くか」です。伝え方はその後で選べます。

就業規則で先に見る3つの箇所

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自分の場合を知るには、就業規則(賃金規程や賞与規程が別にある会社はそちら)の賞与の条を開き、支給日在籍の定め、査定期間、支給の条件と減額の定めの3つを書き写します。この3つがそろえば、退職日をいつにすればいいかの見当がつきます。

賞与の取り扱いは法律が一律に決めていないので、答えは勤め先の文書の中にあります。89条4号の対象になるのは常時10人以上の事業場で、それより小さい会社には就業規則の作成と届出の義務が条文上ありません。その場合は、雇用契約書や労働条件通知書の賃金の欄、賞与について配られた通知を見ます。

見る箇所 書かれ方の例 読み取ること
支給日在籍の定め 「支給日に在籍している者に支給する」 退職日を支給日より後に置く必要があるか
査定期間(算定期間) 「上期の勤務成績により算定する」 どの期間の働きが対象か・途中退職の扱いが書かれているか
支給の条件・減額 「業績により支給しないことがある」「退職予定者は〜」 退職を告げた人への扱いが定められているか
支給日 「毎年◯月◯日」「決算後に定める日」 日付が固定か、その都度決まるか

就業規則は、社内のイントラネットや書棚、人事の窓口で確かめられることがあります。聞きにくければ「賃金規程の賞与の部分を見たい」とだけ伝えれば足ります。辞めることまで言う必要はありません。

たとえば、規程に「支給日に在籍している者」とだけ書かれていて、退職予定者の扱いが書かれていない人なら、まず見るべきは支給日と退職日の前後関係です。反対に、在籍の定めが無く、「上期の勤務成績により算定する」とだけある人は、支給日の前に辞めた場合にどう扱うかが文書からは読み切れません。そのときは過去に途中で辞めた人の扱いを人事に聞くか、写しを持って総合労働相談コーナーで相談します。

書き写した3つの箇所は、退職日を決めるときにも、あとで揉めたときにも使います。条番号つきで手元のメモに残しておくと、相談するときにどこの話かを示しやすくなります。

支給日在籍の定めと最高裁の判断

支給日に在籍している人だけに賞与を払う、という定めについて、最高裁は、一定の条件のもとで、支給日の前に辞めた人に賞与の受給権は無いと判断しています。ただしこれは、条件がそろった事案についての判断です。

最高裁第一小法廷の昭和57年10月7日判決(昭和56(オ)661号)は、次のような事案でした。就業規則の賞与の定めが、支給日に在籍している者に支給する、という形に改められた。改める前から、支給日に在籍している者にだけ賞与を払う慣行があった。改めたのは従業員の組合の要請でその慣行を明文化しただけで、内容にも合理性があった。この条件のもとで、最高裁は、支給日の前に退職した人は賞与の受給権を有しない、と判断しました。

出典:裁判所 裁判例検索(最高裁 昭和57年10月7日 第一小法廷判決)

この判決から言えるのは、就業規則に明文化され、慣行があり、内容に合理性がある在籍の定めなら、支給日の前に辞めた人が受け取れないことがある、ということです。「在籍の定めはいつでも有効」とまでは言えません。また、査定期間の途中で辞めた人に働いた分だけ按分して払うべきか、退職代行を使った場合にどうなるかは、この判決の中で判断されていません。

自分の会社の状態 支給日の前に辞めた場合 やること
在籍の定めが就業規則にあり、これまでもそう運用されている 受け取れないことがある 退職日を支給日より後に置く
在籍の定めが文書に無い 文書だけでは決まらない 過去の運用を確かめ、相談先に持ち込む
在籍の定めはあるが、最近になって急に加えられた 合理性などが問われうる 改定の時期と経緯をメモし、相談する

たとえば、規程に在籍の定めがあり、これまで支給日の前に辞めた人が受け取っていない会社で、支給日の前の日を退職日にしようとしている人なら、判決の事案に近い形です。退職日を支給日より後ろに動かせるかを先に考えます。一方、在籍の定めが見当たらず、毎回の支給の通知にも書かれていない会社なら、判決をそのまま当てはめられないので、自分で結論を出さずに相談先で確かめます。

判決は「受け取れない」の根拠として語られがちですが、条件つきの判断です。自分の会社がその条件のどこに当たるかを、規程の文言と運用の両方で見てください。

支給日をまたぐ退職日の置き方

カレンダーに印をつけるペン

在籍の定めがある会社で受け取りの条件を満たすには、退職日を支給日より後に置きます。出社を続けるのがつらい人は、有給消化の期間の中に支給日を入れ、退職日を有給の最後の日にすれば、出社しないまま在籍を続けられます。

有給消化中も、退職日までは雇用が続いています。退職日は雇用が終わる最後の日なので、支給日がその前にあれば、支給日には在籍していることになります。期間の定めのない雇用なら、民法627条1項により、退職の申入れから2週間で雇用は終わるので、申し入れる日と退職日の間に支給日が入るように逆算します。

出典:民法627条(e-Gov法令検索)

支給日を越えたところに退職日を置く
出勤する期間退職を伝え、引き継ぐ
有給消化支給日をこの中に入れる
退職日有給の最後の日・支給日より後

有給には時季変更権があります。労働基準法39条5項は、請求された時季に与えることが事業の正常な運営を妨げる場合は、他の時季に与えることができる、と定めています。退職日が決まっている人の有給をどう扱うかは、残日数から逆算する手順と合わせて 有給消化と退職日の決め方 にまとめています。

出典:労働基準法39条(e-Gov法令検索)

たとえば、支給日が月の半ばにある会社で、有給が十分に残っている正社員なら、支給日の少し前を最終出社日にして、そこから有給に入り、支給日を過ぎたところで有給が尽きる日を退職日にします。有給が少ない人は、支給日の後まで出社を続ける期間が長くなります。契約期間がある人は627条1項の2週間がそのまま使えないので、契約書の期間を先に確かめます。

退職届に書く日付は、この逆算で決めた退職日です。書式は 退職届の書き方、申し出る時期のルールは 退職は何日前に言う? で確かめてください。

規程が「支給日に在籍し、かつ出勤している者」のように在籍以外の条件をつけている場合は、有給消化中がそれに当たるかを文言で確かめます。在籍だけを条件にしている規程と同じには読めません。

退職を告げると減らされるのか

退職を告げたことで賞与が減るかどうかは、規程に退職予定者の扱いや査定の定めがあるかで分かれます。一律に「減らしてはいけない」とも「減らされても仕方ない」とも言えません。

厚生労働省の通達は、賞与を、原則として勤務成績に応じて支給され、額があらかじめ確定していないものと説明しています。実際の額が何で決まるかは会社の規程や運用しだいです。退職を予定している人の扱いについて、減額の可否を一般に言い切る条文や公的なQ&Aは、確かめた範囲では見当たりませんでした。

  • 規程に「退職予定者は減額する」などの定めがある:その定めの内容と、いつの時点の予定者が対象かを確かめる
  • 規程に退職予定者の定めが無い:査定の定めの範囲で決まる。減らされたら理由を書面で聞く
  • 査定期間がすでに終わっている:その期間の勤務成績で算定する定めかを確かめる
  • 退職を伝えたあと急に減額を言われた:言われた日時・内容をメモし、相談先に持ち込む

たとえば、規程に退職予定者の扱いが書かれておらず、査定期間も終わっている人なら、規程に定めがないので、支給の前に伝えるか後に伝えるかで、条件の上では差が出にくい場合があります。反対に、規程に退職予定者の減額の定めがある人は、支給を確かめてから退職を伝えるほうが、規程の上での不利は避けやすくなります。そのぶん退職日は後ろに延びるので、次の職場の入社日と合わせて考えます。

退職を伝える時期の決まりそのものは、退職は何日前に言う? で整理しています。ここでは、規程に退職予定者の定めがあるかどうかを、伝える時期を決める材料に加えてください。

支給を確かめてから代行を使う順番

退職代行に頼むのは、規程を確かめ、退職日を決めたあと、「その退職日で辞めます」と伝える部分です。規程に退職予定者の減額の定めがある人は、賞与の振込と明細を確かめてから伝える順番にします。

代行に頼んでも、規程の条件や支給日は変わりません。変わるのは誰が会社に伝えるかだけです。退職代行は運営の型で範囲が分かれます。編集部の読み方では、民間の会社は本人の使者として退職の意思を伝えるところまで、労働組合はそれに加えて有給・退職日などの団体交渉まで、弁護士は交渉に加えて損害賠償を請求されたときの対応や訴訟の代理までできます。背景にある弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で代理や和解その他の法律事務を取り扱うことを業とすることを制限していますが、退職代行を名指ししてはいません。

出典:弁護士法72条(e-Gov法令検索)

支給を確かめてから伝える順番
  1. 1規程を写す支給日在籍・査定期間・減額の定め
  2. 2退職日を決める支給日より後・有給の最後の日
  3. 3伝える時期を決める減額の定めがあれば支給の後
  4. 4退職日を伝える自分で、または代行に頼む
  5. 5振込と明細を確かめる額と控除をメモに残す

たとえば、規程に退職予定者の減額の定めがあり、上司に話すと強く引き止められそうな人なら、支給日に振込と明細を確かめ、その後に代行に「この退職日で、有給をこの日から」と伝えてもらいます。退職日と有給の日程を会社と話し合う必要があるなら、それは交渉になるので、労働組合の型か弁護士を選びます。代行に頼んだあとの会社とのやりとりは 退職代行を使ったあとの流れ、費用の型は 退職代行の費用、型ごとの範囲は 労働組合の退職代行 と 弁護士の退職代行 を見てください。

退職代行Jobsは、運営会社の規約では会社への連絡を取り次ぐ形で、退職日や有給などの話し合いが要るときは、連携する労働組合(合同労働組合ユニオンジャパン)に加入して団体交渉をしてもらう形をとっています。賞与の返還や損害賠償を請求されているなら、先に弁護士に相談してください(2026年10月7日に公式サイトで確認)。

※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

自分で伝えるのが難しく、会社とのやりとりを任せたい場合は、料金に何が含まれるか(組合費・返金の条件)と、退職日や有給の話し合いが要るときは連携する労働組合に加入して交渉してもらう形になることを、公式サイトで確かめてから申し込んでください。損害賠償を言われているなら、弁護士に相談するのが先です。

退職代行Jobsの料金を公式サイトで見る

もらった後に「返せ」と言われたら

支給されたあとに退職を伝え、「辞めるならボーナスを返せ」と言われても、その場で返さずに、どの規定に基づく請求かを書面で聞いてください。返還の可否を個別に言い切ることはできませんが、関わる条文は2つあります。

1つは労働基準法16条で、使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない、と定めています。禁じられているのは「あらかじめ決めておく」ことで、実際に生じた損害の請求そのものを禁じる条文ではありません。もう1つは24条1項で、賃金は通貨で、直接労働者に、その全額を払わなければならず、一部を差し引いて払えるのは法令に別段の定めがある場合か、労使の書面による協定がある場合に限られています。

出典:労働基準法16条/労働基準法24条(いずれもe-Gov法令検索)

言われたこと 関わる条文 やること
辞めるならボーナスを返せ 労働基準法16条(違約金・賠償額の予定の禁止) 根拠の規定を書面で聞き、すぐには返さない
最後の給料から差し引く 労働基準法24条1項(全額払・控除の要件) 給与明細を残し、控除の根拠を聞く
返さないなら損害賠償を請求する 個別の事情による 書面が届いたら弁護士へ

たとえば、支給日の後に退職を伝えたら、上司から口頭で「返してもらう」と言われただけの人なら、言われた日時と内容をメモし、規程の賞与の条の写しと明細を持って総合労働相談コーナーに相談します。総合労働相談コーナーは各都道府県労働局や労働基準監督署内などに置かれ、無料・予約不要・秘密厳守で相談に乗ります。金額を書いた請求書が届いた段階なら弁護士に相談します。最後の給料から実際に差し引かれた場合は、24条1項の問題として労働基準監督署や総合労働相談コーナーに持ち込めます。会社と交渉したいときは労働組合の団体交渉もあります。労働組合は団体交渉ができますが、訴訟の代理はできません。

出典:総合労働相談コーナーのご案内(厚生労働省)

返すかどうかを決めるのは、根拠の規定と自分の事情を相談先で確かめた後で足ります。

ボーナスと失業保険・社会保険料

硬貨と紙幣

年2回などで払われる賞与は、条文の読み方では、失業保険の1日あたりの額(賃金日額)の計算から除かれる側に入ります。社会保険料は、退職日が月末かどうかで、退職月に払われた賞与に保険料がかかるかが変わります。

雇用保険法4条4項は、雇用保険の「賃金」に賞与を含めています。一方で17条1項は、賃金日額の計算から「臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」を除いています。条文は賞与と名指ししていませんが、年2回などで払われる賞与は「3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」に当たる、というのが編集部の読み方です。毎月払われるものや、払い方の違う手当まで全部が除かれるとは言えないので、気になるものはハローワークで確かめます。

出典:雇用保険法4条/雇用保険法17条(いずれもe-Gov法令検索)

社会保険料は、資格を失う月で決まります。健康保険法36条により、資格を失うのは退職日の翌日です。日本年金機構は、資格喪失月に支払われた賞与は保険料賦課の対象とはならない、と説明しています(資格を取った月と同じ月に失う場合は別の扱い)。ここから読めるのは次のとおりです。

退職日 資格を失う日 退職月に払われた賞与の保険料
月末 翌月1日 資格喪失月は翌月なので、かかる
月末以外 退職日の翌日(同じ月) 退職月が資格喪失月なので、かからない

出典:従業員に賞与を支給したときの手続き(日本年金機構)/健康保険法36条(e-Gov法令検索)

表の右の列は、年金機構の説明と資格喪失日の定めを組み合わせた読み方です。月末以外で辞めると、退職月の月々の保険料も算定されませんが、退職日の翌日には今の会社の健康保険の資格が無くなるので、次の保険への切り替えも考えることになります。保険料だけを見て退職日を決めず、受け取りの条件、有給、次の職場の入社日と合わせて決めてください。

たとえば、賞与の支給日と同じ月に辞める人で、月末を退職日にしようとしている人なら、その賞与からは保険料が引かれる前提で手取りを見ます。月の途中を退職日にする人は、支給日がその退職日より前にあることを先に確かめます。失業保険の受け取り方は 失業保険のもらい方、額は 失業保険の計算ツール で出せます。

使わなくていい場合

支給を確かめた後に、自分で退職日を伝えられ、会社と話し合うことが残っていないなら、退職代行は使わなくて構いません。規程の条件と退職日が同じなら、賞与の条件の上では、自分で伝えても代行に頼んでも同じ線で見ることになります。

  • 上司か人事に、退職日を書いたメールや退職届を出せる
  • 規程に退職予定者の減額の定めが無いか、支給はすでに確かめた
  • 有給の日程や退職日について、会社と話し合うことが残っていない
  • 賞与の返還や損害賠償を、書面で請求されていない

たとえば、規程に在籍の定めだけがあり、上司とは普通に話せる人なら、支給日の振込を確かめた後に、退職日を書いた退職届を会社に届け、有給の日程も書面かメールで伝えれば、受け取りの条件の上では代行を使ったときと同じ線に立てます。有給の日程は、時季変更権の範囲で会社と調整になります。反対に、話を切り出すと体調を崩すほど追い詰められている人は、無理に1人で伝えなくて構いません。言い出す前の人は 辞めたいと言い出せないとき へ。

賞与を受け取れるかを決めるのは伝え方ではないので、代行を使うかは「自分で伝える手が動くか」と「交渉が残っているか」で決めれば足ります。

よくある質問

退職してもボーナスはもらえますか?

規程しだいです。支給日に在籍している人に払う定めがあり、退職日が支給日より前なら、受け取れないことがあります。定めが無い会社は文書だけでは決まらないので、過去の扱いを人事に聞くか、総合労働相談コーナーで確かめてください。

退職代行を使うと、恨まれてボーナスを止められませんか?

会社の受け止め方は分かりません。ただ、賞与の扱いは規程の条件と退職日で決まります。規程に、退職予定者や伝え方についての定めがあるかを確かめ、心配なら支給を確かめてから伝えます。

支給日と同じ日を退職日にしたら、在籍していることになりますか?

退職日はその日まで雇われている日ですが、規程の書き方で読み方が変わりえます。争いを避けたいなら、支給日より後の日を退職日に置くほうが確かです。

査定期間はずっと働いたのに、支給日の前に辞めたら0円ですか?

在籍の定めが明文化され、運用もそうなっている会社なら、受け取れないことがあります。最高裁の判決も、働いた分を按分して払うべきかまでは判断していません。規程に途中退職の扱いが書かれていないなら、写しを持って相談してください。

有給消化中でも、支給日に在籍していることになりますか?

有給消化中も退職日までは雇用が続いているので、在籍だけを条件にしている規程なら、在籍している扱いに読めます。「出勤している者」など別の条件があるなら、その文言で確かめてください。

就業規則が無い会社です。どこを見ればいいですか?

就業規則の作成と届出の義務は常時10人以上の事業場が対象です。小さな会社なら、雇用契約書や労働条件通知書の賃金の欄、賞与の通知、これまでの支給の扱いを確かめ、分からなければ人事か社長に書面で聞きます。

数字だけ、もう一度

  1. 賞与は賃金に含まれる(労働基準法11条)。毎月払いの原則の例外として扱われる(同24条2項)
  2. 就業規則に書く義務:常時10人以上の事業場で、臨時の賃金等の定めをする場合(労働基準法89条4号)
  3. 最高裁昭和57年10月7日判決:在籍の定めが明文化され、慣行があり、合理性があった事案で、支給日の前に退職した人の受給権を認めなかった
  4. 申入れから雇用が終わるまで:期間の定めのない雇用は2週間(民法627条1項)
  5. 返還・差し引き:違約金・賠償額の予定は禁止(労働基準法16条)。賃金は全額払いが原則(同24条1項)
  6. 失業保険:3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は賃金日額の計算から除く(雇用保険法17条1項)
  7. 社会保険料:資格を失うのは退職日の翌日。資格喪失月に払われた賞与は保険料の対象外(資格取得と同月に喪失した場合を除く。日本年金機構)
  8. 退職代行Jobsの交渉の形:2026年10月7日に公式サイトで確認

賞与で損をしないために先に動かすのは、退職の伝え方ではなく、規程を読む手と退職日の置き場所です。賞与の条を写し、支給日在籍と減額の定めを確かめ、退職日を支給日より後に置く。そこまで決めてから伝えれば、自分で言うか代行に頼むかは、手が動くかどうかだけの話になります。

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この記事を書いた人

やめ活編集部です。退職の伝え方・失業保険・退職代行について、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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