- 男の退職代行って、使っても大丈夫?やばくない?
- 料金はいくら?組合費や手数料は別にかかる?
- 労働組合がやっているなら、有給や退職日も交渉してくれる?
- 「男専門」だと、ほかの退職代行と何が違うの?
- 失敗した、という話を見かけて不安になる
- 全額返金保証って、どんなときでも返ってくるの?
- 評判を調べるほど、良いのか悪いのか分からなくなる
- そもそも自分は代行を使うべきか、自分で言えるのか
上記のような悩みに答えます。
男の退職代行は、男性向けをうたう退職代行のひとつで、受付をする販売事業者と、実際に退職の連絡をする労働組合が分かれている型です。公式サイトや紹介記事では運営・料金・流れの説明が厚く、「公式トップの表記と利用規約の文言がどう違うか」「労働組合が実施するのに交渉しないと書かれているのはなぜ読み違えやすいか」「男性専門という看板が、頼める範囲を変えるのか」は書かれにくいところです。そこで、運営・料金・頼める範囲という基本を押さえたうえで、返金保証とキャンセルの条件、失敗と言われる場面を会社の出方ごとに見る方法、使わなくていい人の線まで、男の退職代行の公式サイト・特定商取引法に基づく表記・利用規約と、民法・労働基準法・労働組合法・弁護士法の条文で確かめながら整理しました。口コミは集めておらず、評判に点数も付けていません。男の退職代行とこのサイトのあいだに、広告や提携の関係はありません。
男の退職代行は、2026年10月時点の公式表記で、正社員などは21,800円、社会保険に入っていないアルバイト・パートは18,800円(どちらも税込・組合費1,000円が別)です。連携する労働組合が退職の連絡を取り次ぐ形で、利用規約では条件の交渉は業務の範囲外とされています。伝えるだけで足りるなら、自分で伝えても辞められます。
この記事の数字は2026年10月時点のものです(男の退職代行の料金・規約・運営の情報は2026年10月11日に公式サイトで確認)。
代行にいくらまで払えるかは、辞めたあとのお金の見通しで決まります。失業保険がいつから、1日いくら入るかは、失業保険の計算ツール で自分の条件を入れると先に出せます。
男の退職代行はどんなところか

男の退職代行は、販売事業者が申し込みを受け付け、合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」が退職の連絡を行う、民間と労働組合が連携した型の退職代行です。公式の表記では、運営は男の退職代行(販売事業者)と合同労働組合で、弁護士が運営するとは書かれていません。トップには「弁護士指導」の表記があります。
運営の表記は、ページごとに少しずつ出方が違います。2026年10月11日に公式サイトで確認したところ、特定商取引法に基づく表記の販売事業者名は「toNEXTドットジェイピー(to-NEXT.jp)」で、所在地は東京都港区南青山、担当者名も書かれています。一方で、株式会社などの法人格の記載は、確認したどのページにも見当たりませんでした。同じ特定商取引法に基づく表記の「退職代行サービス実施者名」は、合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」です。利用規約の第1条も、男の退職代行が運営し、このユニオンが行う退職代行サービスだと書いています。
つまり、申し込みとお金のやりとりの相手は販売事業者で、会社に退職の連絡を入れるのは労働組合、という二段の作りです。利用規約の第14条には、申し込みと振込のあとにユニオンの規約に同意したものとし、当社が認めた人に限ってユニオンへの加入を許可する、という趣旨の定めもあります。ここまでが規約第14条の書き方です。組合費が料金と別に書かれている理由は、公式には説明されていません。
問い合わせの窓口は、メール・フォーム・LINEで、公式サイトに電話番号の記載はありませんでした。公式サイトは taishoku.to-next.jp/otoko/ のほかに otoko-next.jp もあり、特定商取引法に基づく表記の実施者名・所在地・料金・よくある質問は同じ内容でした。
たとえば、紹介記事で「株式会社が運営」「弁護士が運営」と書かれているのを見かけても、公式の表記からはそのどちらも言えません。運営を確かめるときは、公式サイトの特定商取引法に基づく表記と利用規約の2ページを開き、販売事業者名と実施者名の2つを見比べるのが近道です。運営の作りが分かったら、次は料金と、料金の外にかかるものを見ていきます。
公式の料金と、別にかかるもの

男の退職代行の料金は、2026年10月11日に公式サイトのトップで確認した時点で、社会保険に入っていないアルバイト・パートが18,800円、正社員・契約社員・派遣社員などが21,800円で、どちらも税込です。どちらにも「組合費別途1,000円」と書かれています。
料金が雇用形態で2段に分かれているのは、公式の料金欄がそう分けているからで、分けた理由は書かれていません。社会保険に入っているアルバイト・パートは、高いほうの区分に入ると書かれている点は読み落としやすいところです。内定辞退・業務委託・休職代行・公務員も、高いほうの区分に並んでいます。
| 項目 | 公式の記載(2026年10月11日に確認) |
|---|---|
| アルバイト・パート(社会保険未加入) | 18,800円(税込) |
| 正社員・契約社員・派遣社員など | 21,800円(税込) |
| 組合費 | どちらも別途1,000円 |
| コンビニ後払いの手数料 | 3,200円(税込・特定商取引法に基づく表記) |
| 決済後の調査の依頼 | 3,000円(税別・利用規約第3条) |
| 通信料・振込手数料 | 販売価格に含まれない(特定商取引法に基づく表記) |
| キャンセル料 | 実施希望日までの日数に応じてかかる(利用規約第5条) |
出典:男の退職代行 公式サイト・特定商取引法に基づく表記・利用規約(2026年10月11日に確認)
トップには「追加料金一切なし」とも書かれています。ただ、同じ公式サイトの中に、料金欄の組合費、特定商取引法に基づく表記の後払い手数料と通信料・振込手数料、利用規約のクレジット決済後の調査料が書かれています。「追加料金なし」は、代行そのものの料金に上乗せはない、という意味で読み、総額は自分の払い方で足し算するのが正確です。
支払いは後払いもできると書かれています。特定商取引法に基づく表記では、paidyの翌月後払いと、サービス提供後に請求書が届くコンビニ後払いが並び、コンビニ後払いは請求書の発行から14日以内に支払い、利用限度額は55,000円(税込)です。与信審査の結果によっては別の支払い方法になる場合がある、とも書かれています。ほかに銀行振込・クレジットカード・ペイパル・LINE Payなども挙がっています。
たとえば、社会保険に入っている正社員がコンビニ後払いを選ぶ場合、料金21,800円に組合費1,000円と後払い手数料3,200円を足して、26,000円が支払いの目安になります。同じ人が銀行振込を選べば、21,800円と組合費1,000円の22,800円に、振込手数料が加わります。払い方の違いだけで差が出るので、申し込む前に支払い方法を決めておきます。
型ごとの料金の幅をほかの運営形態と並べて見たい人は、退職代行の費用はいくら? で、男の退職代行の位置を確かめられます。
頼めること・頼めないこと
男の退職代行が利用規約で引き受けるのは、退職する旨の連絡の取次ぎです。退職日・有給・給与などの条件を会社と交渉することは、業務の範囲外と書かれています。
利用規約第3条2項は、退職代行サービスの業務範囲を「退職する旨の連絡の取次ぎ」とし、範囲外として、退職届などの書類の作成・提出、「就業および退職に関わる条件等の交渉」、労働組合法と弁護士法72条に違反する行為、申し込み後の利用者への電話応対を挙げています。よくある質問にも、退職代行のときに言われたとしても交渉には応じていない、という趣旨の回答があります。
一方で、公式トップには「有給全消化&お給料満額支給サポート」「弁護士指導」といった表記も並んでいます。サポートと交渉は別の言葉で、規約の文言とトップの表記がどう両立するのかは、公式サイトには書かれていません。どちらが正しいかをこのサイトで決めることはせず、両方の文言を並べて、申し込む前に確かめる材料にします。
- 退職する旨の連絡の取次ぎ
- 業務として挙がるのはこの1つ
- ―
- 就業や退職の条件の交渉
- 退職届などの書類の作成・提出
- 申し込み後の利用者への電話応対
この線引きを読み違えやすいのは、実施者が労働組合だからです。労働組合法7条2号は、「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと」を、使用者がしてはならない不当労働行為として挙げています。労働組合が運営する退職代行は、この団体交渉の仕組みを使って有給や退職日、未払い賃金などを話し合える、と整理されることがあります。ただ、男の退職代行の場合、団体交渉や交渉権について書いた箇所は、確認した公式ページに見当たらず、規約は交渉を範囲外としています。労働組合が実施する、という作りだけで「交渉してくれる型」と読むのは、規約の文言と合いません。
たとえば、有給が残っていて、使い切ってから辞めたい人が男の退職代行に頼んだ場合、会社がすんなり有給を認めれば問題は起きません。会社が「有給は認めない」と答えた場面で押し返す役は、規約上は引き受けないとされています。トップの「サポート」がその場面で何をするのかは、申し込む前に文字で聞いておく項目です。逆に、有給はもう使い切っていて、退職日もいつでもよい人なら、交渉しないことは困る理由になりません。
労働組合が交渉する型の一般的な仕組みは、労働組合の退職代行 で整理しています。
「男専門」で頼める範囲は変わるか
公式の記載から言えるのは、頼める範囲を決めるのは誰が実施するかと利用規約の文言で、男性向けをうたっていることで範囲が変わるとは書かれていない、という点です。
退職代行という名前のサービスには、民間の会社が運営するもの、労働組合が運営するもの、民間の会社が労働組合と連携するもの、弁護士が運営するものが混ざっています。型ごとの範囲は法律と契約で決まる、と整理されます。公式の記載に性別で範囲が変わるとする箇所は見当たりません。男の退職代行の場合は、民間と労働組合が連携する作りで、そのうえで規約が業務を連絡の取次ぎに絞っています。
- 規約で決まること:業務は退職の連絡の取次ぎで、条件の交渉は範囲外
- 規約で決まること:損害賠償を言われたときの対応や、未払いの請求は、規約の業務に含まれていない
- 確認できること:女性向けには、同じ運営者による別のサービス「わたしNEXT」がある
弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で、法律事件に関して代理や和解などの法律事務を業として扱うことを禁じています。条文は次のとおりです。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
この条文は退職代行を名指ししていません。条文が言っているのは、誰に何を制限しているか、までです。型ごとの範囲を編集部が条文から読むと(官公庁の資料で確認したものではありません)、民間の会社は本人の使者として退職の意思を伝えるところまで、労働組合は団体交渉として有給や退職日などを話し合えるが訴訟の代理はできない、弁護士は交渉に加えて未払い残業代の請求や損害賠償を請求されたときの対応、訴訟の代理までできる、となります。この読み方のどこにも、性別による違いは書かれていません。
たとえば、「男性の事情を分かってくれそう」という理由で選ぶのは自由ですが、それで有給の話し合いまで任せられると考えると、規約の文言と食い違います。看板で選ぶ前に、自分が会社に頼みたいのが「伝えること」だけなのか、「話し合うこと」まであるのかを先に分けてください。
失敗・やばいと言われる場面を行為で見る
「男の退職代行 失敗」「やばい」と検索されるとき、その中身は会社の出方ごとに分けると見えてきます。会社が退職を受け入れて書類のやりとりだけになれば、連絡の取次ぎで足ります。困りごとが起きやすいのは、会社が話し合いや争いを持ち出したときです。
規約の業務が連絡の取次ぎに絞られている以上、会社とのやりとりが「伝える」から「話し合う」「争う」に変わった時点で、範囲の外に出ます。失敗と感じる体験は、サービスの良し悪しではなく、頼んだ型と起きた場面が合っていなかったことから生まれうる、と考えると整理しやすくなります。
| 会社の出方 | 規約上の扱い | 自分で取る次の一手 |
|---|---|---|
| 退職を受け入れ、書類のやりとりだけになる | 連絡の取次ぎで足りる | 返す物と受け取る書類を一覧にする |
| 有給を認めない・退職日を延ばしたいと言う | 条件の交渉は範囲外 | 交渉を引き受けると書く労組型か弁護士に相談する |
| 本人に直接電話をかけてくる | 2026年10月11日に確認した規約には、会社から本人への連絡を止める定めは見当たらない | 出るかどうかは自分で決め、日時と内容を記録する |
| 離職票や源泉徴収票がなかなか届かない | 書類の請求は業務として書かれていない | 会社に文書で求め、届かなければ公的な相談窓口へ |
| 辞めるなら損害賠償を請求すると言う | 対応は業務の範囲外 | 弁護士に相談する |
退職の手続きそのものの土台は、代行を使っても使わなくても変わりません。期間の定めのない雇用なら、退職を申し入れてから2週間で雇用は終わると民法627条1項は定めています。契約期間の決まった有期の雇用では、やむを得ない事由があるときに直ちに契約を解除できる、と民法628条が定めていて、2週間の話はそのままは当てはまりません。退職する人から請求があった場合、使用者は7日以内に賃金を払い、労働者の権利に属する金品を返さなければならない、と労働基準法23条1項は定めています。
出典:民法627条(e-Gov法令API)・民法628条(e-Gov法令API)・労働基準法23条(e-Gov法令API)
損害賠償の話が出たときは、労働基準法16条も知っておくと落ち着けます。条文は、使用者は労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならない、としています。「辞めたら違約金」という定めが契約や就業規則にあっても、無効のおそれがあります。ただし、この条文が禁じるのは、あらかじめ額を決めておくことです。実際に生じた損害の賠償請求そのものを禁じる条文ではなく、厚生労働省は、有期の契約でやむを得ない事由もなく辞めて会社に不測の損害を与えた場合には、損害賠償責任が発生するなどのリスクがある、と説明しています。請求が認められるかは事案次第なので、書面が届いたら一人で抱えず弁護士に相談します。
出典:労働基準法16条(e-Gov法令API)・厚生労働省 確かめよう労働条件
たとえば、上司からすでに「辞めるなら損害を請求する」と言われている人が男の退職代行に頼むと、退職の連絡は伝わっても、損害の話は本人に残ります。その場合は、最初から弁護士に相談したほうが、途中で頼み直す手間と費用が重なりません。弁護士が要る条件は 弁護士の退職代行が要る人 で、代行を使っても辞められない・うまくいかない条件は 退職代行で辞められないとき で、利用したあとの書類や返却物の流れは 退職代行を使ったあと で整理しています。
返金保証とキャンセルの条件
男の退職代行の公式トップには「全額返金保証」の表示がありますが、利用規約第5条は、返金保証を当社の判断で提供することがある、とし、適用されない場合を並べています。表示だけで、どんなときも返ってくると読まないことが大切です。
利用規約第5条は、退職できなかった場合に、当社の判断により返金保証サービスを提供することがあります、と書いています。そのうえで、返金保証が適用されない場面として、確認した範囲で次のような項目を挙げています。
- 退職届などの必要な書類や物品を、利用者が提出しないとき
- 当社またはユニオンが連絡しても、利用者と3日間(72時間)以上連絡が取れない状況が、一時的でもあったとき
- 規約違反や、指示に速やかに従わなかったとみなされたとき
- 利用者の判断で退職しなかった、またはサービスを中断・終了したとき
- 業務委託や請負など、雇用契約以外の場合
キャンセルについても条件があります。キャンセルによる返金に応じるのは、勤務先へ連絡する前の実施前だけで、実施後はいかなる理由でもキャンセルによる返金はしないと書かれています。銀行振込以外の決済は、システム上、キャンセルによる返金ができないともあります。特定商取引法に基づく表記も、サービスの性質上、開始後のキャンセルは受けない、としています。
| 実施希望日までの日数 | キャンセル料(利用規約第5条) |
|---|---|
| 61日前まで | 決済手数料10%と振込手数料 |
| 60〜46日前 | 30%+決済手数料10% |
| 45〜31日前 | 50%+決済手数料10% |
| 30〜15日前 | 70%+決済手数料10% |
| 14日前〜当日 | 100% |
たとえば、申し込んで会社に連絡してもらったあと、体調を崩して3日間(72時間)以上連絡を返せなかった人は、規約の書き方に沿えば、返金保証の対象から外れる場合があります。また、実施希望日を決めて予約したあと、自分で上司に伝えられたので代行をやめたくなった人は、実施希望日の14日前を過ぎていれば、キャンセル料が100%になります。申し込みの日と実施希望日の間隔は、キャンセルの可能性も考えて決めます。
返金で迷ったときの軸は、「どんな状態なら返金されるか」を、表示ではなく文字の回答でもらうことです。返金の条件で揉めやすいのは、表示と規約の文言が違うところなので、そこを先に確かめておけば、あとで食い違いに悩まずに済みます。
評判が割れるところ
男の退職代行の評判が割れるのは、料金と作りが分かりやすい一方で、規約上は交渉しないという線が、利用者の状況によって長所にも短所にもなるからです。口コミの数や点数より、割れ目になる点を公式の記載で確かめるほうが、自分に合うかが分かります。
評判の文章は、書いた人の状況で中身が変わります。会社がすんなり退職を受け入れた人には、料金が分かりやすく、後払いも選べて、連絡を任せられたことが便利に感じられます。会社が有給や退職日で渋った人には、トップの「サポート」の表記から交渉まで期待していたぶん、規約どおり交渉しなかったことが不満に残りえます。同じサービスでも、どちらの状況で使ったかで感想は逆になります。このサイトが口コミを集めず、点数も付けないのは、その感想が読者の状況にそのまま当てはまるとは限らないからです。
- 評価されやすい点:雇用形態ごとの定額で、後払いも選べる
- 不満の側に出やすい点:規約上、条件の交渉は範囲外とされている
- 誤解されやすい点:労働組合が実施する作りでも、規約は交渉を範囲外としている
- 不安の側に出やすい点:「全額返金保証」「追加料金なし」の表示と、規約・特定商取引法に基づく表記の文言が違って見える
- 確かめようがない点:公式トップの実績件数・成功率・満足度などの数字(自社の表記で、第三者の確認はない)
もう一つ、評判には時期の問題もあります。料金や表記は変わることがあり、書かれた時期の分からない口コミや紹介記事は、今の料金や規約と照らし合わせないと判断材料になりません。
たとえば、「対応が早かった」という感想を読んでも、それがLINEの返事の早さなのか、会社に連絡するまでの早さなのかで意味が違います。公式は相談を昼夜いつでも受け付けると書く一方、特定商取引法に基づく表記では、役務の提供は支払いの確認が取れてから始まるとしています。感想の言葉を、自分が気にしている場面に置き換えて読むと、使える情報と使えない情報が分かれます。
申し込む前に確かめること

申し込む前に確かめておくのは、運営・頼める範囲・総額・返金・キャンセル・連絡手段の6つです。答えは、LINEやメールなど文字で残る形でもらっておきます。
この6つを先に決めておくのは、男の退職代行の公式サイトでは、トップの表記と、利用規約・特定商取引法に基づく表記の文言が一致しないところがあるからです。料金そのものは分かりやすくても、範囲や返金の細かい条件は、トップだけを見ていると読み違えます。
- 1運営販売事業者名と実施者名を確かめる
- 2頼める範囲有給や退職日の話し合いをどう扱うか
- 3総額組合費と支払い方法の手数料を足した額
- 4返金とキャンセル返金保証の条件とキャンセル料
- 5連絡手段自分への連絡はLINEかメールか
- 運営:販売事業者が「toNEXTドットジェイピー」、実施者が合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」で合っているか
- 頼める範囲:会社が有給や退職日で渋ったとき、トップの「サポート」は具体的に何をするのか
- 総額:組合費と、選ぶ支払い方法の手数料を足した額
- 返金:「全額返金保証」の対象になる場面と、規約第5条の除外との関係
- キャンセル:実施希望日までの日数ごとのキャンセル料と、自分の支払い方法で返金できるか
- 連絡手段:申し込み後の自分への連絡は電話ではなく何で来るのか、どのくらいの間隔で返事が要るのか
たとえば、問い合わせの文面に「正社員で社会保険に加入している。有給が残っているが、会社が認めない場合はどうなるか。全額返金保証はどんな場合に使えるか。コンビニ後払いにした場合の総額はいくらか」と書いて送れば、6つのうちの多くにまとめて答えてもらえます。
返事が届いたら、規約の文言と食い違いがないかを読み返してから申し込みます。答えがあいまいな項目が残っていたら、そこを判断材料に、ほかの型とも比べ直してください。たとえば民間の会社が連絡を取り次ぐ型の例は 退職代行EXIT で、同じ日に整理した別の個別記事は 退職代行ニコイチ で読めます。どちらも優劣を付けず、公式の記載を並べています。
使わなくていい場合

男の退職代行に限らず、退職代行を使わなくていいのは、次の3つがそろっている人です。辞める申し入れは本人が自分でできる手続きなので、この条件がそろっていれば、代行の費用はかかりません。
- 上司か人事と、メールでも電話でも連絡が取れる
- 有給や退職日について、会社と話し合う必要がないか、自分で話し合える
- 損害賠償などを持ち出されていない、言われても記録を残して進められる
男の退職代行が規約上で引き受けるのは、この1つ目の「伝える」ところです。逆に言えば、伝えること自体はできる人にとって、払う料金は、伝える場面のつらさを避けるための費用ということになります。そのつらさが大きいなら払う意味はありますし、伝えられるなら払わずに済みます。
たとえば、人事にはメールを送れるけれど上司と話すのがつらい人なら、人事あてに退職の意思と希望の最終日を書いたメールを送って会社に届けば、退職の申し入れになります。送った日時が残るので、伝えた日の記録にもなります。文面の作り方は 退職のメールの書き方 で、会社が辞めさせてくれないときの動き方は 会社が辞めさせてくれないとき で、言い出せないときの手段の選び方は 辞めたいと言い出せないとき で整理しています。
会社とのことで、誰かに状況を聞いてほしいだけなら、都道府県労働局や労働基準監督署の中などにある総合労働相談コーナーも使えます。厚生労働省の案内では、無料・予約不要で、専門の相談員が面談か電話で対応し、いじめ・嫌がらせやパワハラを含むあらゆる分野の労働問題が対象とされています。代行に申し込む前に、自分の状況を言葉にする場として使えます。
代行を使うかどうかの分かれ目は、気持ちの重さだけでなく、自分で伝えることが本当にできないかどうかです。できるなら、まず自分で伝える道を確かめてから、それでも難しいときに代行を選んでも遅くはありません。
よくある質問
男の退職代行の料金はいくらですか?
A. 2026年10月11日に公式サイトで確認した時点で、社会保険に入っていないアルバイト・パートは18,800円、正社員・契約社員・派遣社員などは21,800円で、どちらも税込です。どちらにも組合費1,000円が別にかかり、支払い方法によっては手数料も加わります。紹介記事に別の金額が載っていることがあるので、公式の料金欄で確かめてください。
有給や退職日の交渉はしてもらえますか?
A. 利用規約第3条2項は、就業や退職に関わる条件の交渉を業務の範囲外とし、よくある質問にも交渉には応じていないという趣旨が書かれています。一方で、公式トップには有給消化と給料のサポートの表記もあります。会社が渋ったときに何をしてもらえるのかは、申し込む前に文字で確かめてください。
男の退職代行は、やばいサービスなのですか?
A. このサイトは口コミを集めておらず、良し悪しの判断はしていません。公式の記載から言えるのは、販売事業者と労働組合が連携する作りで、規約上は退職の連絡の取次ぎに業務を絞っていることです。自分の状況が、伝えるだけで済むのか、話し合いが要るのかで、合うかどうかが決まります。
後払いはできますか?
A. 特定商取引法に基づく表記では、paidyの翌月後払いと、コンビニ後払いが挙がっています。コンビニ後払いは、サービス提供後に届く請求書の発行から14日以内に支払う方式で、手数料3,200円(税込)がかかり、利用限度額は55,000円(税込)です。与信審査の結果によっては別の支払い方法になる場合があります。
退職できなかったら、お金は返ってきますか?
A. トップには「全額返金保証」の表示がありますが、利用規約第5条は、当社の判断で返金保証を提供することがある、とし、連絡が取れない・書類を出さない・雇用契約以外などの除外を挙げています。勤務先への連絡を始めたあとは、キャンセルによる返金はしないとも書かれています。
会社から自分に電話が来ることはありますか?
A. 会社から本人への連絡を止める定めは、2026年10月11日に確認した規約には見当たりません。申し込み後の利用者への電話応対も、男の退職代行の業務の範囲外とされているので、自分への連絡はLINEやメールが中心になると考えておきます。会社から電話が来たら、出るかどうかは自分で決め、日時と内容を書き留めてください。
即日で会社に連絡してもらえますか?
A. 相談は24時間いつでも受け付けると公式トップにあり、特定商取引法に基づく表記では、役務の提供は支払いの確認が取れてから24時間以内とされています(希望があればその日時に設定できる)。会社への連絡がいつになるかは、支払い方法と実施希望日で変わるので、申し込みのときに確かめてください。
数字だけ、もう一度
- 運営:販売事業者は「toNEXTドットジェイピー(to-NEXT.jp)」、実施者は合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」。法人格の記載は見当たらない(2026年10月11日に公式サイトで確認)
- 料金:アルバイト・パート(社会保険未加入)18,800円、正社員・契約社員・派遣社員など21,800円。どちらも税込で、組合費1,000円が別
- 別にかかるもの:コンビニ後払いの手数料3,200円(税込)、決済後の調査の依頼3,000円(税別)、通信料・振込手数料
- 後払い:paidyの翌月後払い、コンビニ後払い(請求書の発行から14日以内・限度額55,000円)
- 頼める範囲:利用規約第3条2項で、退職する旨の連絡の取次ぎ。条件の交渉は範囲外
- 返金とキャンセル:返金保証は当社の判断で提供することがあり、除外の項目がある。実施後は返金しない。実施希望日の14日前〜当日のキャンセル料は100%
- 自分で伝える場合:期間の定めのない雇用なら、申し入れから2週間で雇用は終わる(民法627条1項)。有期の雇用は民法628条
- 使わなくていい場合:連絡が取れる・話し合いが要らない・損害賠償を持ち出されていない、の3つがそろえば代行の費用はかからない
男の退職代行を選ぶかどうかは、男性専門という看板や、トップに並ぶ数字で決めるものではありません。会社に伝えたあと、話し合うことが残るかどうか。残らないなら、連絡を取り次ぐ作りで足り、雇用形態ごとの定額と後払いの選択肢も分かりやすいものです。有給や退職日で話し合いが要るなら交渉を引き受けると規約に書く型、お金の請求や損害賠償の話があるなら弁護士を考えます。どれを選ぶにしても、申し込む前に、頼める範囲と返金の条件の答えを文字でもらっておくこと。その一手間が、辞めたあとに「こんなはずではなかった」と振り返らずに済む近道です。

